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見せかけのUターン

 「なぜ、孫の手トラベルのFoodCampを推すか?」シリーズ3回目。マガジン登録しまして、これから綿々と綴ってまいります。

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福島へ戻る?

 20年振りに地元・福島へUターンした私。

 お盆やお正月には帰省していたし、配偶者は福島出身、福島在住なので、正確にいえばもう少し早いタイミングで一時Uターンはしていました。一時というのは、15年前、結婚に合わせて長らく世話になった横浜の居を引き払い福島に戻ってきていたのです。

 ところが、当時の私はまだ30代前半。仕事もノッてきたし、性格的にも家庭に収まるなど到底できないタイプ。「仕事は辞めなくていい」という理解ある配偶者の言葉を盾に、週2日程度の出張が週3日になり、やがて週5日になり、最終的には福島にいる時間の方が少なくなってしまいました。

 簡単に言うと、週末婚みたいなものです。

 仕事もバリバリ、夜な夜なノミノミ。20代も悪くはなかったのですが、30代は適度な緊張感と充実感を味わいながら、今まで以上に全速力で走っていました。当然そんなWeek dayを送っていれば、週末は最低限の家事をして、近所を散歩するのが精一杯。食事に行くのも、飲みに行くのも大概仕事帰りの東京。自由きままな私に付き合ってくれる友達も東京の方が多かったのです。

地元で会うのは、親族のみ

 地元では、親族以外と会うことはほぼなく、地元の友人は子育て真っ最中で、生活のリズムが全く違います。それより、違うのは恐らく価値観の方でした。

 その頃、最初に就職した会社の上司が起業し、その創業メンバーとして結婚後も東京と福島を行ったり来たりして仕事を続けていました。私は、法人向け営業支援のコンサルタントとして、中小企業の経営者や大企業の事業部長クラスを相手に、とにかくビジネスの一線で勝負を強いられる生活が当たり前。ひどく、失礼な物言いになりますが「地方に戻ることは社会から取り残される」と思っていました。たいして混んでもいないスーパーのレジがなかなか進まないことにイライラし、立ち寄ったカフェで気の利かない店員に、「ああ、これだから…」と、小さなため息をついていました。

 だから、Uターンしても福島を楽しもうなんて気はさらさらなく、地元では時間もお金を使うことはほとんどありませんでした。

 つまり、福島に住所を移しても、心も身体も、福島には無かったのです。

(つづく)

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  そうそう、昨年のラストのFoodCampに登場した、郡山の酒蔵 仁井田本家さんが、最新号のdancyuに載りました!ここの蔵元(オーナー)と女将のなれそめもグッとくる。私的に。

 同じ号に、千葉の友人が関わっているSAKEBASEのメンバーも紹介されていて、みんなすごいなぁと思った今朝。どちらも素敵な人たちだから、今月号のdancyuを見てみてね。

♪孫の手トラベル クラウドファンディングPJ♪

👉 https://motion-gallery.net/projects/magonotetravel?fbclid=IwAR0X1e6aAXGzpeCjhXH-WfgZxlEICMabzYv5d4aQscXVO38P1UV9i2npTZY

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