寅さん観察日記#22「噂の寅次郎」

第22作 1978年12月27日 男はつらいよ 噂の寅次郎
マドンナ:大原麗子

冒頭で帝釈天が今までと違うアングルで出てきて新鮮。
意外と車通りに面してるんだなぁ。

とらやが職安へ求人を出して、職安からやってきたのが大原麗子さん。
色っぽい。色っぽすぎる。
寅さんたちファミリーが少しずつ歳を重ねて味わいが出てくるのとは対象的に、マドンナはどんどん華やかになっていく。
この非現実感から生まれる自然な笑い。何もしなくても人がいるだけで面白い。
男はつらいよシリーズも、いよいよ脂が乗ってきたという感じがする。

不景気不景気という言葉が数話前からよく出てくるようになった。
そしていつからかとらやに従業員がいない。初期の頃はまんじゅう作りの専門の職人を雇っていたはず。
いつからだ?

隣のタコ社長が余計なことをうっかり言って入ってくるのはお約束ながら、今回は度が過ぎる(笑)
なんだろう、後からじわじわくるこの人の存在。
タコ社長も、いよいよ唯一無二の存在へと上ってきた感あり。

話はシンプルに一目惚れ〜決まったお相手がいるという黄金パターンながら、博の父が久しぶりに登場したり味わいがある作品だ。

ロケ地:静岡県大井川千頭駅、信州のどこか。
主題歌:キーG。
シンプルなパターン1の進行。少しアップテンポ。

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【寅さん観察日記】
男はつらいよの第一作目を見て、寅さんが頭の中の印象よりも随分と粗暴な性格で驚いた。そこでいつ頃から皆に愛される寅さんへと変化していったのかに興味が湧き、一作目から順に見ていくことにした。
あらすじ紹介が目的ではない。
順に見て思った事、雑感を書き連ねていく。順に見なければ分からない感想が紡ぎ出せればと思う。

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