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冗長的交友: 人間不信の楽観的収束値

割引あり

最近,ろくに文章を書いてなかったので正直上手く言葉にできているか自信がないので,細かい矛盾とかは適当に流して頂けると幸いです.

人間関係のバックアップ

つまるところ,今回のテーマは「人間関係のバックアップ」です.
バックアップというと,身近な所で言えばドライブにバックアップをする,あるいは,バックアップ人員を用意する,という感じで「有事に備えて予備を用意する」,という意味合いで使われる言葉です.これを人間関係にも適用していく,つまり,「有事に備えて人間関係のバックアップを用意する」,ということをこの記事では「人間関係のバックアップ」あるいは「冗長的交友」と呼ぶことにします.
人間関係のバックアップと冗長的交友はほぼ同じ意味で使いますが,それぞれ目的である「人間関係のバックアップ」と手段である「冗長的交友」を強調したことばだと思っていただければと思います.

やる事は簡単で,「頼るときの内容が一致している友人ないし知人を複数人持つ」だけです.ここで言う「頼るときの内容が一致している」というのは,「不特定多数には話しにくい特定の問題について相談に乗ってくれる」などの特定の人にしか頼めないようなことです.
これは視点を変えると,「特定の人にしか頼めない状況を作るな」ととらえることもできます.人の縁というのはどこで切れるかわかったものではなく,「もしあの人を失ったらワタシ終わる」みたいな状況がいかに自分自身を不安定にするかは想像に難くないでしょう.
きっとこの note を読んでいるような方は「そんなの当たり前じゃん」というかもしれません.ビジネスであればこれは当たり前のように通用します.サーバーであれば何台も冗長的に稼働させますし,人であればそれこそバックアップの例でも挙げた通りバックアップ人員を用意する(まあ,どちらもそのためのリソースがあればの話ですが),ということもあります.

しかし,これを個人の人間関係レベルで適用しようとすると,拒絶反応を示す人が少なくないのではないでしょうか?
実際,以前のワタシはかなりの拒絶反応を感じていたのですが,最近ではむしろ積極的に適用するべきだという側になった(なってしまった)ので,その経緯考え方などを書こうと思いました.
本当は経緯も書きたかったのですが,どれも人様にお見せできる話ではないので勘弁してください.

まあ,ワタシの経験から得られた結論なので,ワタシの思い込みによるところが大きいかもしれませんがご容赦ください.
「言いたいことがわからんでもない」,「人として最低だ」,「これは車輪の再発明だ」などの様々な意見を聞きたいので Twitter 等でコメントを頂けると幸いです.

出典はありません.この記事はすべて個人的な経験によって書かれた主観的な経験則です.

背景的な話

それでは早速本題に入っていきます.はじめに「人間関係のバックアップ」という視点から見ていきます.なぜバックアップが必要なのでしょうか?
いくつかの前提的な背景があるのでそれを一つずつ確認していきます.と言っても,「ドライブにデータをバックアップをする目的」を人間関係に置き換えたものなのでさほど難しいものでもないかと思います.

  1. 人は一人では生きていけない

  2. 自分を含め,人は信用できない

  3. 都合よくうまく進んでも終わりがある

これだけ見てもらっても十分な共感を得られそうですが,まあとりあえず見ていきましょう.

1. 人は一人では生きていけない

人はだれかしらを頼って生きています.話し相手,遊び相手,甘え相手,取引相手,様々な形があると思います.ワタシの場合は,ひとりでいるとこれ以上ないくらいネガティブになりますし,誰かと話して時間を過ごすことが大事だと考えています.

結局のところ,完全に人に依存しない生活は不可能なのです

2. 自分を含め,人は信用できない

人は信用できません.どんな人であっても所詮人であるため,能力には限界がありますし,話す言葉とは裏腹に内面を持っています.これら能力の限界や内面は行動に反映されることになります.しかし,内面によって人の行動が左右される以上,人を完全に信頼するためには内面も知る必要があるのですが,そんなことはおよそできません.万が一にも内面のない人間は本当に人間なのかを疑うべきですし,内面が理解できたというのであれば理解した自分の能力を疑うべきなのです.

一見すると,一つ前の「一人では生きていけない」と矛盾しているようにも見えます.しかし,これは矛盾していません.当然他人も信用していませんが,それ以上に「ひとりで生きていけるワタシ」を信用していないのです.

3. 都合よくうまく進んでも終わりがある

さて,万が一にも上述した信用の問題を突破したとしてもこれは避けることができない事実です.人間関係の終わり方は色々です.連絡手段がなくなることもあれば,話すためのステージであるコミュニティから消えることもあります.そして,それがいつ訪れるかはわかりません.引っ越しや卒業などの計画的に発生するイベントであれば多少は予想が経ちますが,それ以外の要因はいつ起こるか予想できたものではありません.

ただし,終わりが来ること自体が問題ではありません.データを失うことで過去の履歴が閲覧できなくなる,という風に,終わりが来ることによって欠損が生じることが問題であることに留意してください.人間関係で言えば,話し相手を失うことで孤独感を感じ始めるという具合です.

バックアップの必要性

さて,ここまで背景を話したのでそれを取りまとめます.

つまり,ひとりで生きていく事はできないのである程度の人間関係は必要です.しかしながら,人は信用できずどこで関係が途切れるかわかったものっではなく,常に人間関係の欠損によるダメージのリスクがあるのです.ゆえに「欠損によるダメージを負わないための人間関係構築」が必要なのです.

依存への負のサイクル

さて,ここまで人間関係のバックアップがいかに大切であるかを述べてまいりましたが,これが上手くいかない場合がどのようになるのかについて考えていきます.あくまで,「ワタシの場合はこうなった」という例なので,他の人もそうなのかと言われると正直わからないのですがまあ見ていただければと思います.


第一段階に進む前に前提条件として元から個人的に話す友人が少なかったワタシに友人ができたところから始まります.

この時点でじつは少し依存気味で,元から話し相手が少なかったので何かあるとその人に相談するようになっていきます.いわゆる「相談相手はあなたしかいないの」という状態です.

何かあるとその人に相談していくので,頼る範囲がどんどん拡がっていきます.つまり依存する範囲がどんどん大きくなっていくわけです.これが第二段階です.あれもこれもと頼り続けると最初のうちは応えてくれるでしょう.そのため,誰かを頼る人を探すよりも普段話している人に相談した方が楽なので,ただでさえ高い「依存先を探すコスト」が相対的にも高くなっていきます

さて,第三段階です.できた友人が離れていく瞬間です.離れていく理由は本当に様々な理由です.卒業や引っ越しなど予測可能なものからどちらかによる連絡手段の寸断などの予測不可能なものまで理由は様々ですが,この時に相手に依存していたことを思い知ります.この時に何を考えるかはひとそれぞれですが,ひとりぼっちであることを強く実感することとなるでしょう.

そして最初の段階に戻っていきます.しかし,この時はすでに「あの人はあんな話題にまで相談に乗ってくれた」という味を占めているので,初期段階の依存度がより高い状態で始まります.そのため,より友人は作りづらく,やっとの思いでできた友人に「こんな思いは二度としたくない」という思いでさらに依存していくのです.


このように,人間関係のバックアップがないとその人に依存してしまうことになるのです.そのため,最近では同様の人間関係を複数人冗長的に持つことでこれを回避します.

冗長性による副作用

さて,この冗長的交友が完全によいものかと言われると正直そんなことはないと思います.この冗長性実現はある程度のデメリットやリスクを持っている,ということがあげられます.そして,それは次の一言で説明することができます.

人は特別な関係を求める

そもそも人は特別な関係を求めます.この言葉につきます.
パートナーが複数人いるとすれば社会的にも相手にも嫌われることでしょう.特に生きるための動機を他人に求める人は「ワタシに依存してほしい」と思うので,相手が冗長性を求めれば明らかな利益相反となります.

ワタシを含め,人は特別な関係を求めます.

しかし,人間関係が永遠に続くことはなく,依存してほしいと言っていたその相手がずっといるわけでもないことを考えなくてはいけません.結局,その人が依存してほしいと思うのはその人のエゴであり,それに振り回される筋合いはありません.
それに,個人的な趣向ではあるのですが,ゆるい関係というのは案外よいものだと思います.親しき仲にも礼儀あり,というようにいくら親しくても一定の距離を保とうということではなく,むしろ特段親しくなくてもラフに話せる,ということができるようになるだけで気楽さが違うのです.


結局のところ,人は信用できないので人間関係の一部が欠損しても代替が効くような冗長的な人間関係を構築することで20年近く続いたワタシの精神的脆さの解消に至ったのでした.

おわりに

ここまで読んでいただいてありがとうございます.
最後は「今のワタシは?」という話題なのですが,あくまでワタシ個人の話になるので有償としたいと思います.ここまでも結構話したのですが,ワタシ個人の話をお金で買いたい方はぜひ買って行ってください.

ここまで読んでいただきありがとうございました.

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