2023年1月17日 one night in Jakarta
1月15日、日付が変わる前にジャカルタに入る。ビザ・オン・アライバルやバゲージの引き取り、税関のアプリ入力などで時間がかかりホテルに入ったのは午前2時を回っていた。
翌日、午後早い時間に地元のインディーオルタナバンド"lightcraft"のリーダーImam(ボーカル・ギター)が訪ねてきてくれて、彼の車で食事に向かう。気温34度。毛穴が開く。
彼らのライブを最初に聴いたのはウラジオストックのアイリッシュパブ。その後、モンゴルのPLAYTIME FESTIVALやソウルのZandari Festaで繰り返し顔を合わすうちに親しくなった。2018年にはSakurazaka ASYLUMに合わせて、沖縄でもライブをやっている。
インドネシア料理のレストランには、ギターのFariも訪ねて来てくれた。パンデミック、近況、そしてこれからの話。海外へのツアーもやっていきたいと話す。前回の日本ツアーの際は運よく政府の補助を得られたそうだが、今はなかなか難しいとのこと。以前はタバコメーカーが積極的にサポートしてくれたそうだが、最近はSNSや動画の再生数などで測られるようになって、以前のようにはいかないらしい。いろいろ世知辛い。
夕方、ジャカルタの音楽制作会社SRMのSatriaに連れられて、”M BLOC SPACE"へ。古いオフィスエリアを再開発して作られた文化+商業施設。台湾などでよく見るようなセンスの良い施設だ。
Tanayuという女性アーティストに会う。彼女のパフォーマンスは2019年11月のBangkok Music Cityで見て、なかなかの衝撃を受けた。2000年5月に、沖縄でのイベントにブッキングしていたのだが、パンデミックで流れてしまった。今回、コザ、マニラ、ジャカルタのアーティストのコラボレーションを考えたときに真っ先に浮かんだのが彼女だった。
コザとマニラからはヒップホップのアーティスト、ジャカルタからは少し別の角度で表現をする女性シンガーを加えたかった。多様で予想外の広がりができるのではと考えたのだ。TanayuはノルウェーのAURORAやアイスランドのBjörkが好きだと話す。モデルもやっていてダンスの才能もある。他のアーティストとのコラボレーションの機会も多いという。5月にリリースするアルバムにはHIPHOPの曲も1曲入るとのこと。何より前向きな明るさが良かった。
今回のコラボレーションについては、Satoriaがアウトラインを伝えてくれていたこともあって、非常に前向きな形で進められそうな回答をもらった。ようやく、スタートラインが見えてきたように思う。
Tanayuとのミーティングを終えて、同じ”M BLOC SPACE"にあるライブヴェニュー"FOYA"で、Satriaが企画する4バンドのショーケース"Tabik!"を見せてもらう。(TabikとはRespectという意味)Tanayuやlightcraftの2人さらに、このエリアをマネジメントするボス(イケオジ)、Lanceとその仲間も加わり賑やかな展開に。地元のコミュニティがアーティストを支えているのだと再認識させられた。
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