中立という表現は難しいかもしれないが、こういう手もあるねと思ったビール会社の企画

こういうカタチで対話重視であることを表明する方法もあるのと興味深かった例。ビールメーカーならではの対話路線PRな方法と感じた企画。

意見が分かれる話は多くの場合、どちら側にも同意できるところがあります。例えば動画内でとりあげられたフェミニズム問題を考えてみます。

「フェミニズムは男性嫌悪を表明するための言い訳になっている」というのはそういう使い方をしている人がいるのはその通りだと思います。

日本の事情を付け加えるなら「フェミニズムはマンガ的表現への嫌悪を表明するための大義名分として使われている」とも加えたいところです。本来がどうだったかはさておき、嫌悪感を表現するための道具として使われているのはその通りでしょう。

ただ、「男性は労働で女性が育児という20世紀的な性別分業」に多くの問題があることへの問題提起が重要なのもまたその通りでしょう。この価値観をベースに社会制度が設計されることが望ましいかと言われれば全くそうは思えません。その意味でフェミニズムが重要なものであることも確かです。

こうした指示不支持がはっきりわかれやすいテーマは価値観自体が変わることは基本的にはなかなかありません。巨人ファンが阪神ファンにならないのと同様です。

ただ、別の作業をしてビールを飲んで語ることはできるはず、という方向の理想の描き方はとても良いのではないかと思いました。

一緒に体を動かしてお酒飲めば仲良くなれるというのは体育会的な幻想だという話もあるかもしれませんが、この手の幻想は強制参加にならない限りは悪くないものなのではという気がしますので。

結局何かしらの幻想はいるので、どれか一つが天下を取るのではなく、なるべく多様な価値観による幻想が許容される世界であってほしいものです。


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