洋食・日本食

明治時代、それまでの限られた制限貿易から貿易量が一気に拡大すると「肉食解禁」をはじめヨーロッパの食文化がどさっと日本列島に入ってきます。

洋式の料理が導入されだすと、看板の区別として「日本料理」という料理屋の看板が生まれたと考えられます。

懐石と寿司と天丼しかなければレストランに「日本料理」というカテゴリの看板は不要です。フランス料理、ロシア料理、インド料理、メキシコ料理・・・、などと並びはじめると区別のために「日本料理」という言葉の需要が生まれます。

地元の食材しか扱わない場合は「魚コーナー」「野菜コーナー」でいいですが、東京で北海道物産展をやるとか大阪で宮崎物産展をやるとなると「地名+品名」という見せ方が必要になります。

ところで、和食という言葉がユネスコ登録されたようですが、もともとは懐石料理のような高級料理を伝統食として登録する予定だったのが、途中から方針をかえて社会慣習としての食を登録する方向に切り替わったようです。

ユネスコは食文化といっても「社会的慣習としての食」に興味を持っているようで、ユネスコ側の要望にあわせた定義を出したということらしいです。


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