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【鎌倉点描】鎌倉の夜に映える店

鎌倉の夜は早い。日帰りの観光客が多いので、ほとんどの人が夕方に帰りはじめ、お店も18時にはバタバタとシャッターを閉めていく。19時ともなれば、人でごった返していた昼間が嘘のように通りが閑散となる。だからたいがいの店は夜の店映えを意識していないようなのだが、そんななかでも、夜になると昼間とはまた違った表情を見せ、鎌倉に夜の風情を灯してくれる店がある。そんな夜に映える鎌倉の店を集めてみました。

<<游古洞>>

小町通りから線路を渡った御成通側にある骨董屋。鎌倉にあまたある骨董屋の中でも玉石混交なんでもありが魅力で、大当たりの掘り出し物もあれば、ハズレもあるのはご愛嬌。18時閉店なので、夜の雰囲気が味わえるのは日没が早い秋から冬の期間。夕暮れ時、店の内外がオレンジ色に包まれて、すべての品々が価値あるお宝に見えてくるから不思議。

遊古洞

<<浮(ぶい)>>

長谷駅から大仏に向かう通りにある純喫茶&レストラン。チキングラタンやナポリタンといった昔ながらの洋食が味わえる。昭和55年創業の老舗ならではのレトロな外観で、夜になるとさらにノスタルジックな風情を醸し出す。なんと午前4時までの営業。

浮

浮の店内

浮中

<<あんてぃーく遊民>>

浮と同じく、長谷駅から大仏に向かう通りにある西洋骨董品店。営業は19時までだが、夜遅くまで店内の照明を点灯してくれているので、ランプや陶器が密やかに輝くなんとも幻想的な景観が楽しめる。

遊民

<<ザ・バンク>>

和田塚の六地蔵の向かいにあるバーで、営業は深夜1時まで。その名の通り、かつては鎌倉銀行由比ケ浜支店だった建物。古い石張りの洋館がライトアップされて、そこだけ別次元のように妖しく光る。

バンクス

<<鎌倉中央食品市場入り口>>

ここのメインは、地元の農家が集って野菜を直販する連売(れんばい)と呼ばれる市場。市場だけあって、昼頃には野菜は売り切れる。夕方から存在感を増すのは入り口にある焼き鳥屋の秀吉とラーメン屋の大新。見た目は全く普通の焼き鳥屋とラーメン屋だが、夕方から店の前にテーブルが並べられて、いかにも地元っぽい人たちがワイワイ飲みはじめる。その様子も含めて夜に映える。秀吉は22時まで、大新は午前4時まで。

市場

<<鎌倉 花壇>>

小町通りの入り口にある花屋。ごく普通の花屋なのだが、小町通りの入り口にあるからであろうか、夕方からいい雰囲気になっていく。特に秋から、冬、すっかり日が沈んだ暗闇の中で花々がライトアップされる様子は印象的。19時30分までの営業。

鎌倉花壇

<<コクリコ>>

鎌倉名物のいつも行列ができているクレープ屋。生地がパリパリで香ばしく、中の具材もフレッシュ。チェーン展開しているクレープが二度と食べられなるくらいのクレープ革命ともいえる美味しさを誇る。小町通りと御成通りに店があって、小町通り店は18時まで、御成通り店は18時30分まで。店の構えは似ているのだが、ライティングに違いがあって、夜に映えるのは断然、御成通にある店の方。

コクリコ

<<アメリカヤ>>

材木座にある花火やおもちゃを扱うレトロな雑貨屋。18時で閉店なので夕暮れに映える店を見られるのはほんのわずかな時間。鎌倉の主要スポットから少し離れた静かな場所にあることもあり、はっとするほど昔懐かしく、切なくなる景色が目の前に広がる。

アメリカヤ

<<お十夜の夜店>>

おまけで紹介、光明寺で10月に行われるお十夜法要の夜にだけ出店する駄菓子屋のようなおもちゃ屋のような店。普段はガレージで、1年に1度だけ出現するというレアさも、ありがたさに拍車をかける。

お十夜


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