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短編小説 「朝顔と僕の大冒険」


僕の名前はコノン。小学1年生。学校からもらった朝顔の花が大好きで、毎日朝早くから見てるんだ。だって、朝顔って名前の通り、朝一番に一番に咲いてきれいなんだ。


ある日のこと、いつも通り朝早く起きて、朝顔を見に行った。でも、その日は何かがおかしかったんだ。いつもは朝一番に開くはずの朝顔が、どうしても開かない。なんでだろう?いつも通りにお水もあげて、日当たりも良かったのに。


そこで、僕は大冒険を決めた。なぜ朝顔が開かないのか、その原因を探しに行くんだ。だから、ノートや鉛筆、虫眼鏡が入ったリュックを背負って、朝顔が置いてあるベランダに向かった。そして、そっと朝顔を観察し始めた。


まず、土を見た。土は湿っていて、ちょうどよく柔らかそうだった。次に、茎を見た。茎もしっかりしていて、変わったところはなかった。それから、葉を見た。葉は緑色で、見ていて元気が出てくるくらいだった。


でも、どこを見ても原因が分からない。なぜ朝顔が開かないのか、僕は一生懸命考えた。そこで、思いついたんだ。もしかしたら、と思って、朝顔の花びらをそっと開けてみると、中に小さな虫がいたんだ。


ああ、だから朝顔が開かなかったんだ。朝顔の中に虫がいたから。その虫をそっと取って、花から出した。そして、花びらをそっと閉じた。


その日の朝顔はもう開かなかったけど、次の日、朝顔は元通りにきれいに開いたんだ。


それから、僕は毎日、朝顔の観察を続けた。


そして、それが僕の大冒険の始まりだった。




時間を割いてくれて、ありがとうございました。

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