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練習できないときこそ、色々な曲を聴いてみよう

さまざまな活動がコロナの影響で制限されてしまってから、すでに数ヶ月が経ちました。
スクールバンドや一般バンドからは、「最近になってようやく練習を再開した」という声が聞こえてくるようにはなりましたが、やはりこれまでと同じようにとはいかず、練習時間や規模の縮小を余儀なくされていることもあるようです。
しかし、自分たちの音楽表現の幅を広げるチャンスは楽器の練習以外にもたくさんあります
今回は、そのうちの一つである、色々な曲を聴くことについていくつかお話してみようと思います。

目的意識をもって曲を聴いてみよう

音楽は、ただそれに耳を傾けるだけで楽しいものです。しかし、自分が普段演奏している楽器の音だけを集中して聴いてみたり、メロディのみならずハーモニーに注目して聴いてみたり、打楽器の音だけを聴くようにするなど、聴く対象をある特定の要素に限定して聴くことで新しい発見が得られたり、今まで以上にその曲に感動することができるかもしれません
曲を聴くときになにかしらの目的意識をもつことで、たとえそれが同じ曲の同じ演奏でもまた違った聴こえ方がするのです。

自分の好きな曲や、その作曲者の別の曲を聴いてみよう

さて、今回の記事の結論は「音楽表現の幅をより広げるために、色々な曲を聴いてみよう」ということになります。
こういう書き方をすると、なんだか授業のようにかしこまって音楽を聴かなければいけないように感じてしまうかもしれませんが、そんなことはまったくありません。
まずは、自分の好きな曲を選んで聴いてみましょう。ただし、そのときは必ずなにかしらの目的意識をもつことが大事です。
また、自分の好きな曲とはいえ1曲だけを繰り返し聴くのももったいないですので、その曲の作曲者の別の曲も聴いてみましょう(もちろん、そのときは目的意識をもつこともお忘れなく!)。
同じ作曲者ですから、和音やリズム、メロディラインに共通するものがきっとあるはずです。それを自分なりに考えてみましょう。このときも、かしこまることは必要なく、「打楽器が活躍する」とか「コラールが泣ける」など、ざっくりとしたもので十分です。

自分の好きな演奏団体が演奏している曲を聴いてみよう

もし、自分の好きな団体、応援している団体があるという人は、その団体が演奏している録音(もしくは録画)を探してみるのも良いでしょう。
最近は、YouTubeなどで演奏の映像を公式のアカウントで公開している団体も多くなってきました。
それらを聴くときもやはり目的意識をもつことが大事ですが、動画の場合はせっかくの映像ですから、「演奏中の姿勢はどうなっているのか」、「アンブシュアはどうなっているのか」など、聴いただけではわからない情報に着目することでさまざまなヒントを得られることでしょう。

クラシックや、吹奏楽以外の編成の曲を聴いてみよう

オーケストラやブラスバンド(金管バンド)、弦楽四重奏など、吹奏楽以外の編成の曲を聴くことでも、さまざまな発見が期待できます。
オーケストラとブラスバンドは、吹奏楽でも演奏される機会のある曲(吹奏楽版のある曲)がいくらかあり、吹奏楽による演奏との比較ができるため、大変おすすめです。
弦楽四重奏やピアノ独奏などは、響きの質が吹奏楽と比べてかなり距離があるため敷居は少し高めですが、とくにアゴーギクや繊細な発音について参考にすべきことがたくさん秘められているでしょう。

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