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ヒマラヤ山脈と水晶 5 チベットと日本



チベット高原

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ヒマラヤ山脈とトランスヒマラヤについて調べていたら、面白い文献を見つけました。

前回のインダス・ツァンポ縫合帯やトランスヒマラヤについての地理的説明は、こちらの文献を参考にしました。

チベット高原には地学上解明されていない謎があるそうです。


中国チベット高原の地球科学的考察

チベット高原

チベット高原 チベット高原は平均5000mの高度を持ち,広大で極めて平坦である。そして地殻の厚さは55~85kmあり,大陸地殻の平均の厚さの35kmより極めて厚い。 この地殻の厚さは大陸プレート同士の衝突で大陸地殻が2倍になり,約70kmの厚さになったと説明がつくが,チベット高原の地形的平坦さを説明できない。

地殻が一様に厚くなったのではなければ,ヒマラヤ山脈のような起伏の激しさが必要である。チベット高原はアイソスタシーが成立していない地殻の可能性がある。 また,この地域はユーラシアプレートの中でチベット高原,コンロン山脈,タリム盆地,天山山脈,モンゴル高原と標高が2000m~5000mあり,地殻の厚い地域である。おそらく50km以上である。

この広大な地域の地殻の厚さがインドプレートの衝突,つまりプレートの沈み込み,大陸プレート同士の衝突で説明がつかない。</strong>地殻が厚くなり,平均標高が3000m以上になる理論を確立させなければならない。
まとめ

チベット高原は地球で最も高く,広い高原である。平均高度5000mもある。地球上で高度4000m以上の高度を持つ地域の面積の85%以上をチベット高原で占めている(木村,1997)。しかも極めて平坦である。この地形は大陸プレートの衝突によって作られて,沈み込んだインドプレートがユーラシプレートの奥まで入り込み,広い範囲の地殻を押し上げたのであろうか。

チベット高原の調査で金属鉱床の産出地を見ることはなかった。金属鉱床や石炭・石油などの地下資源の産出は聞かない。

金属鉱床を形成する火成活動は花崗岩の産出から認めることができる(図6)。火成活動に伴う金属鉱床はなぜ存在しないのだろうか。また,広域変成作用に伴う鉱床の可能性もある,多くは石灰岩と金属元素が反応して,鉱床を形成する。チベット地域には多くの石灰岩が産出するのにスカルン鉱床はできなかったのであろうか。また,浸食量が少ないため地下の鉱床が地表に露出しないためであろうか。

チベット高原は植生が少なく,全面が露頭である。露出していれば容易にわかるはずである。放牧のため多くの人が歩き回っている。現在,見るべき鉱床はない。マグマ性の鉱床が地上に露出するまで浸食作用が進んでいいないためであろうか。浸食作用は地形が高くなり,河川の勾配が増せば高くなる。チベット高原は標高が5000mと高いが,起伏も少ない,降水量が少ないため,浸食作用が弱く,鉱床が露出するまでになっていないのであろうか。不思議である。


少し長いですが、要はあんな高度な場所にあんな平で広い高原が存在するのは、理論上ありえない。その理論を確立しないといけないとか。


大陸の衝突による盛り上がりだけでは説明がつかないらしいんですね。


盛り上がったならヒマラヤ山脈のようにデコボコするはずで、普通の大陸よりも20kmもぶ厚いのだとか。その厚さがチベット高原の平な地形を可能にしているのかもしれませんが、そんなに厚くて地形も変化しない程硬い物が高度5000mの所に浮き上がるようにして存在しているのは一体どういう力が働いているのかと。


そして鉱床などもないので、何かの地殻変動があった感じでもないんですね。

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チベット仏教の世界観は、丸く囲まれたようにして高台にある広大なチベット平原と重なるものがあります。

また、シャンバラの地下世界のビジョンも、神智学ではモンゴルにあるゴビ砂漠だとしていますが、盛り上がっているチベット平原の下なら、何となくありそうな気も?


ヒマラヤ洞窟で“シャングリラ”発見?

以前からヒマラヤ山脈の谷の一部には、シャンバラ伝説につながる地理的な類似が存在すると考えられてきた」とコバーン氏は話す。「争いが生じたときや、仏教の実践や主導者が危機に陥ったときにこういった隠れ谷が造られる。そして、“埋蔵経典(テルマ)”と呼ばれるさまざまな重要文書が谷に収められる」。
『In Search of Shambhala(シャンバラを探して)』の著者エレイン・ブルック氏は次のように話す。「ムスタンの隠れ谷が伝説の国シャンバラの特徴をある程度備えているのは事実だ。ただし、チベット人の宗教指導者ダライ・ラマも言っているように、シャンバラがどこにあるのか、いまでは誰にもわからない」。


ヒマラヤにシャンバラへの入り口があると言われているのは聞いたことがあります。地理的にも一致する場所があるのは知りませんでした。


地質学ではチベット平原は、古テチス海の名残だそうです。

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ヒマラヤの海とその消滅 その2

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ヒマラヤ山脈との間にはテチス海の残積があって、チベット平原は古テチス海の海底だったとか、あんなに海と縁がなさそうな内陸の高山地帯が、実は大昔の海底の名残だったとかすごいですね~

チベットの持つ神秘性みたいなものは、この土地の独特の事情もあるかもしれませんね。どこか人間の生産活動を拒んでいるような自然の厳しさと、世俗を浄化するような清々しさがあります。


これはヒマラヤ山脈を境にしたインドが、巨大な人口を抱え、世俗にまみれながら多くの宗教を生んだのと対照的です。



チベットと日本は同じDNAを持つ親戚同士。とても縁が深いです。

日本人のDNAは幾種類もあるのですが、その中でもD系統は最古のDNAで、チベット人と日本人とインドとタイの間にあるアンダマン島だけが多数持つと言われています。


そのD系統も分岐していて二つの系統があることがわかったのですが、従来のD系統(D1)からD2が発見され、ナイジェリアと西アラブ(シリア、サウジアラビア)にあることが判明しています。


このD1系統がなぜチベットと日本を定住の地に選んだのか、またはそこで生き延びたのか不思議ですよね。


海のない高所のチベット平原は自然が厳しく生活は楽ではないと思うのです。そして日本列島に渡った祖先は大陸から逃れ逃れでやって来ただろうと思います。その頃大陸と繋がっていたとしても、遠くユーラシア大陸の端っこまで逃げたのかもしれない。

D1系統に見られるのは、迫害のイメージです。好戦的な民族とは逆の、戦うことを望まない好まない。抗議の意を示す時に自殺を選ぶのも共通しています。そしてチベット人もとてもシャイで、日本人によく似ていると言われます。

自分で死ぬくらいなら、相手を倒して死んだ方がマシ、と多くの民族は合理的に考えるものですが、なぜかこの民族は自分に矛先を向けてしまう。相手を傷つけるくらいなら死んだ方がマシということでしょうか。


D系統がシリアやサウジアラビアのようなイスラム圏にも見つかったのが意外だったのですが、この地域のテロの紛争で自爆を使うのも、もしかしたら同じ民族的な傾向があるのかもしれません。



とある英国ドラマを観て、自殺遺伝子というのが家系的にあるのですが、ロマに多いことを知りました。ジプシーは定住を好みませんが、日本列島まで辿り着いた祖先もチベットの平原を放牧するチベット人も、どこか放浪を好む傾向があるかもしれませんね。

D系統は生命に対して独特の感覚があるのかもしれません。この世とあの世の境目が曖昧というか、死へのハードルが低いのかもしれません。それは自分に対しても他人に対しても、時に残酷で無残な形で現れます。命を大事に出来ない。


魂レベルで考えたら、肉体は今世を生きる乗り物に過ぎません。それを感覚的に、遺伝子的にわかっている所があったら、死への抵抗は少ないかもしれないです。次にすぐ生まれ変わる、転生を直感的に知っていたら、死を必要以上に恐れることはないかもしれません。


ラノベで転生がブームになったこの二十年は、経済の衰退により日本の自殺者が増加した二十年でした。民族的に感じる所があるのかもしれません。日本人は本当転生が好きだなと思います。



チベットについては若い頃にダライ・ラマ関係の本を読んでいたのですが、知らないことが多いので、またいつか調べてみたいと思います。ここら辺のカルチャーとヒマラヤ山脈の成り立ち、ヒマラヤ水晶の神秘性は、切っても切れない縁があって、魂の器を支える重要な何かがある気がしています。

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