フェイクの考察のような考察ではない何か

4/1に公開された藍月なくるさんのフェイクという楽曲についての、考察と呼ぶには烏滸がましい、考察のような何かを書かせていただきます。ストーリーのネタバレや的外れな解釈、飛躍し過ぎた解釈が含まれる可能性があるのでご了承ください。

まず改めて、藍月なくるさん、Feryquitousさん、茲助さん、足立柑橘さん、レクさん素晴らしい作品をありがとうございました!

さて、そろそろ本題に入ります。私の頭に思い浮かんだストーリーの可能性としては以下の2つがあります。 
1. 2人の人物が物理的に別々の人間として存在している物語
2. 2人の人物が物理的に同一の人間として存在している物語(多重人格)
この2つの可能性に沿って考えていきます。まず、前者から。

物理的に2人の人物がいる物語の可能性

2人の別々の人物がいて、一方が本物、一方が影武者(フェイク)、のような物語かと思いました。というのも「2つの頭蓋 知らない面」とあることから物理的に2人いるような感じがしたためです。流れ的には次のような感じです。

子供の頃になにかの目的のために本物とフェイクが入れ替わったけれども、そのまま長い時間が経過してしまい、いつの間にかフェイクが本物(表舞台に出る)のようになってしまった。つまり、本物がフェイクとなり、『「本物」のアーカイブ』になってしまった。この2人が会えるのが"四畳半"の"謁見の間"のみであり、唯一面会が許されるエイプリフールの今、面と向かって話しているのではないか。

といった具合です。ただ、このように考えたときに引っかかる表現が歌詞中に複数あります。それは「眠り方も忘れているらしい」や「もう意識は剥がれていた」といった表現です。影武者だったとして、眠り方を忘れたり意識が剥がれたりするだろうか……?ほよ……?(ピンと来な意)となりました。

そしてこんなことを考えているときに思い浮かんだのが、2つ目の多重人格の可能性です。さらに、配信でもふぇりさんが「忘れた自分」と言っていたり、なくるさんが「自分を失った人の話」と言っていたりしたので、解離性障害なのではないか、と思った次第です。ということで次に、2つ目の可能性を考えてみます。

物理的には1人の人物だが、二重人格の物語の可能性

多重人格であると考えると前述の表現にも納得が行きます。「眠り方も忘れているらしい」というのは、フェイクの人格が、あまりに長い時間表に出ていたため、自分が2つ目の人格ということも認識できなくなっており、入れ替わることができない状態。「もう意識は剥がれていた」というのは、なんとか元々の人格が表に出ることができたが、フェイクの人格にすぐに主導権を取り返されてしまった状態なのではないかと思います。流れ的には次のような感じです。

小さい頃に何かしらの罪を犯してしまって、その精神的なショックから身を守るため別人格が生まれた。(私が想定している罪というのは某フルダイブMMORPG作品で対物ライフルを人に向かってぶっ放してる子が抱えてるような物) そして、別人格のフェイクくんが長い間表に出ていたが、嘘が許される日に裏側に回っていた元々の人格が出てきて、表のフェイクの人格に"打ち明けている"。最終的にはまた、元々の人格が裏に隠れ、『「本物」のアーカイブ』になったのではないか。

といった具合です。「眠り方を忘れているらしい」というのは、人格の入れ替わり形を忘れているらしい。「もう意識は剥がれていた」というのは、ずっと裏だった元々の人格がなんとか表に出てきたが、すぐに裏に戻されてしまった。と先ほども書きましたが、他にも多重人格として捉えるといくつかしっくり来る表現があると思います。

例えば、"四畳半"の"謁見の間"は通常話すことができない2つの人格が対話するための(医療的な?)特殊な空間として捉えることができると思います。次に、"閻魔の橋"です。閻魔でググると「冥界の王として死者の生前の罪を裁く神」※ と出てきます。「死者の生前の罪」=「裏に回った元々の人格が起こした、別人格を生み出す程の罪」なのではないか、と思います。
※参照:閻魔. (2020, March 1). In Wikipedia. Retrieved 08:04, March 1, 2020, from https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E9%96%BB%E9%AD%94&oldid=76414523
(堅い文章ではないのでwikiを参照することをお許しください)

他にも(この歌詞はこういうことを意味しているのではないか)と思っている部分はありますが、情報がごちゃごちゃになりそうなので今は省略いたします。結局、現時点で私は多重人格となってしまった人が主題の曲なのではないかと考えております。ただし、私の捉え方では説明できない歌詞も多いので、ここまでの内容も全て嘘かもしれません。

こんなに長い文章を読んでくださり、ありがとうございました。読んでくださった方の世界観を作る支えになっていたら幸いです。

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