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鬼ツッコミ | Stock創業ストーリー #2

「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに情報共有ツール「Stock」を運営している、株式会社Stock 代表取締役の澤村大輔@d_sawawa388)です。

Stockの創業から現在までのストーリーを書いていこうと思います。今回は黎明期に展開していたサービス「鬼ツッコミ」を振り返ります。

>前回の記事はコチラ<

|| 最初の事業、「鬼ツッコミ」

さびれた掲示板で共同創業者を見つけた私は、「この掲示板いいじゃん」と思い、そこで更にもう1人のメンバーと出会い、新たに3人体制となり事業をスタートさせました。

最初のサービスは「鬼ツッコミ」というものでした。

webサイトの運営状況は、Google Analytics などで数値を見ることができます。PVやCTRなどはもちろん、かなり詳しいデータにアクセスすることが可能です。

しかし裏を返せば数値しかわからないということ。ユーザーは何をどう考えているのだろうか。そんな課題を解決するためのサービスを作りました。

およそ100万人のモニターユーザーを私たちが用意し、その中から条件に合った人を選出。実際にサイトに対して「ツッコミ」を入れてもらうサービスです。

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たとえば「直近3カ月以内に、1万円の買い物をした30代の女性」を選び、クライアントの持つECサイトの気になる部分を教えてもらうという具合です。

・100万人プールした中から
・詳細な条件にあった人を選び
・その人の生の声である「ツッコミ」を提供する

というのが売り。

ツッコミは付箋のような形で視覚的に伝わるし、それだけでなくツッコミを分類したりCSVに書き出したり……web担当者のネクストアクションにも円滑に繋がる設計を意識しました。

最初の事業にもかかわらず、反響は上々。少なくとも3人だけのチームを回していくのに十分な売上は、すぐに上げることができました。順風満帆に思えました。

|| コンサル化していく「鬼ツッコミ」

ありがたいことにサービスは好評で、信頼感のあるお付き合いをしていただきました。その甲斐あって、さらなるご要望をいただく機会が増えていきます。

「ツッコミはわかったけど、その理由って何? ついでに分析して欲しい」
「戦略設計も一緒に考えて」
「いっそのこと開発もやってくれないか」

目の前のお客さんが困っているので、私たちは一生懸命その要望に応えようとしました。実は私たちのメンバーはそれぞれコンサルファーム出身だったので、決してできない仕事ではありませんでした。

webサイトの課題やユーザーの不満を可視化するサービスである「鬼ツッコミ」は次第にコンサル事業的な要素も膨らんできたのです。

3人でこれを回し、お客さんには喜んでもらえました。これがまた評判になり、さらなるコンサルの依頼が生まれるという循環が生まれてきたのです。

|| 本当にこれがやりたいのか?

いつの間にか、もう3人では回せないほどの仕事量になりました。

これ以上「鬼ツッコミ」を大きくするには、採用活動をして組織規模を拡大する必要があります。

さて、現在Stock では事業拡大に向けて採用活動に力を入れていますが、当時の私たちはその意思決定を行いませんでした。

これ以上、この事業を大きくするべきなのだろうかと迷ったのです。

|| 「もっと多くの人たちの世の中の課題」を解決したかった

なぜそのような迷いが生じたかというと、自分が起業をしたきっかけである「世の中にインパクトを与える」という目標に沿っているかどうかが疑問だったからです。

たしかにこの「鬼ツッコミ」は、コンサル事業であるため、一回の取引である程度まとまった額を頂くことができました。それだけクライアントの方々に認めてもらっていることは感謝すべきですが、コンサル的要素がある以上、この事業で自分たちが価値提供できるのは、大きな予算をかけて発注することが可能な一握りの企業だけになってしまいます。

私たちは、幅広く世の中の多くの人が抱える課題を解決したいと考えていたはずなのに、高単価のコンサル事業を展開しては、どうしてもインパクトを与えられる方の母数が少なくなってしまいます。

だからこのサービスを続けるのではなく、違うサービスを模索する道を選びました。

少しでも多くの人の悩みを解消して、社会をより良くするための決断でした。

|| やめることを決意

採用をして人を増やし、「鬼ツッコミ」を大きくするのか。または今新たな選択肢を模索するのか。岐路に立った私は後者を選択しました。

「仮にこれで売上が大きくなったとしても、きっと自分たちが目指したいビジョンには到達できない。自分たちが為すべきことは他にあると感じている」とメンバーの2人に伝えました。

そうではなく、「より多くの人の課題を解決して、世の中にインパクトを与えたいのだ」とあらためて話したのです。

メンバーの2人は即決でその方向に動いてくれました。彼らもまたビジョンを実現するために、自分たちには他に為すべきことがあると感じていたようでした。

***

売上の柱であるサービスから決別し、新たな事業を考える必要がある。しかしそれが一体なんなのかはわからない。

のちに「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことにミッションを見出し、課題解決に向けて邁進することになるのですが、それはまだもう少し先の話。

またゼロの状態で、悶々と苦しむ羽目になりますーー。

***

【次回予告】
次回のストーリーは「事業アイデア100本ノック」です。
アイデアは数が命。「鬼ツッコミ」をやめると決意をした私たちは、
とにかく案を出し続けてみます。

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【Stock創業ストーリー】
#1:共同創業者との出会い
#2:鬼ツッコミ
#3:事業アイデア100本ノック
#4:社内用に3日で開発した情報共有ツール
#5:「100人のLikeより1人のLove」
#6:「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」
#7:βローンチでサーバーダウン
#8:初めての課金
#9:資金調達を決意
#10:初めての資金調達
#11:私たちのこれから

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