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それでも世界と繋がるために  『水玉自伝 〜アーバンギャルド・クロニクル〜』について

『水玉自伝』について アーバンギャルドが初めての自伝本を出す、と聞いたとき少なからず驚いたことを覚えています。  彼ら、特に主宰者松永天馬の、自分については語ろうとせず、語る時も比喩やコミカルな表現で相手をまやかす姿が印象に残っていたからでした。  もちろん本人もその態度には自覚的で、その背景には「自分自身を出すと、他者は気持ち悪いと感じる」という考えもあったことが本著でも語られています。  そんな彼が赤裸々に語るアーバンギャルドデビューまでの経緯は、異端児だった少年がアー

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