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第2話「5年後、18歳の少年の進路」


1983年10月から翌年の3月まで放送されたドラマ「スチュワーデス物語」が終わって早5年。当時、小学6年生だったカツヒロは高校3年生になっていた。

カツヒロは中学、高校とバレーボール部に所属しレギュラーとして活躍した。中学生の時はキャプテンでエースアタッカーを務めたが、高校ではセンタープレーヤーに。カツヒロの高校のバレーボール部は地元でも強豪として知られ、練習はとても厳しかった。毎日、授業前の朝練が30分、放課後は、みっちり3時間半、土日もお盆やお正月を除いた一部の日以外は全て練習づくめの日々を過ごして来た。

身長が180㎝にまで成長したカツヒロは、さわやかなスポーツマンとして、少しだけモテ始めていた。バレンタインデーでチョコレートをもらったり、後輩や同級生から告白されたり、手紙をもらったりもして、何人かと付き合ったりもした。

だけど、カツヒロは「もっと、もっと、ジャニーズみたいに、キャーキャー声援を受けてモテたい。」と密かに思っていた。実際、中学、高校と少年隊の大ファンになり、特に「側転、バク転、バク宙」を涼しい顔でこなしてしまうヒガシこと、東山さんに強い憧れを持っていた。

「いいよな~、俺もヒガシみたいに、バク転できたら、女の子から黄色い声援を受けて、さぞかし気持ちいんだろうなー。」

「よし、俺もバク転の練習をして、女の子からモテまくろう~」とカツヒロは、密かに決めて、同じ体育館内で練習をしている体操部のお友達に頼んでトランポリンでバク転やバク宙の練習をさせてもらった。だけど、上に向かってぴょんぴょんと高く飛ぶことが出来ても、バク転する際の頭から地面に落ちる恐怖をなかなか克服できず、結局、出来るようにならなかった。


1989年5月、3年生として臨んだ夏の高校総体で、カツヒロ達のバレーボール部は千葉県大会でベスト8まで進んだ。だけど、最後はくじ運も悪く、優勝候補の筆頭、市立船橋高校と対戦し1セットも取れずに完敗してしまった。

「あー、これで全てが終わった。」

「この2年ちょっと、毎日、毎日バレーボールで他には何にも出来なかったけど、これで自由になれる。」

「だけど、やっぱり、大学受験をするなら、勉強しないとダメだよね。」

その時、カツヒロは何を思ったのか、そうだ、ジャニーズには、もう年だから今更入れないけど、モデルだったらなれるかも知れない。確かメンズノンノンがモデルを募集しているから、それに応募しよう。

カツヒロは県大会が終わった日、その会場となった体育館の外で、ユニホーム姿の写真をチームメートに頼んで撮ってもらいました。さすがに、将来モデルになりたいから、その為の写真を撮るとは、恥ずかしくて言えないから...。

「今日が最後の大会だから記念写真を撮ろうと思ってね、俺、結構ナルシストだから、わるいけど、数枚ワンショットの写真を撮ってくれる。」と言い、左手のワキとヒジの間にバレーボールを挟み、右手はピースサインの写真を誇らしげに撮影し、その一枚をモデル募集書類と一緒に送った。


つづく

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