【徹底解説】テストステロン系のアナボリックステロイド4種類について
はじめに
アナボリックステロイドは筋肉量の増加やパフォーマンスの向上を目的として使用されます。主に男性ホルモンであるテストステロンを科学的に合成したものになります。通常のテストステロンは自然に体内で生成され、筋肉の成長や骨の強化、性欲の維持などさまざまな役割を果たしています。アナボリックステロイドはこのテストステロンの効果を強化し、よりよい結果を得るために使用されます。
アナボリックステロイドによる効果は、主に筋肥大、筋力向上、脂肪燃焼の3つになります。しかし、使用にはリスクも伴います。副作用には、ホルモンバランスの崩れや心血管疾患、肝臓障害、精神的な問題などが含まれます。特に長期間の使用や高用量での使用は、これらのリスクを増大させるため、使用する際には十分な知識と注意が必要です。
この記事では、アナボリックステロイドの中でもっとも利用されている「テストステロンエステル」に焦点を当て、それぞれの種類とその特徴について詳しく解説していきます。次にテストステロンの基礎知識とエステルの違い、半減期について説明し、各エステルの詳細な情報を提供します。
テストステロンについて
テストステロンは男性ホルモンの一種で、アンドロゲンと呼ばれるホルモンに属します。主に睾丸で生成され、女性では少量が卵巣や副腎で生成されます。
テストステロンの役割と重要性
自然生成されるテストステロンは、以下のような役割を果たします。
筋肉と骨の健康:筋肉の成長を促進し、骨密度を維持します。筋力が増し、骨折のリスクが低下します。
性欲と生殖機能:性欲を刺激し精子の生成を助ける役割を果たします。適量のテストステロンは性機能の維持に必要です。
精神的健康:テストステロンは、気分ややる気に影響を与えることが知られています。気分の安定や精神的な健康に必要です。
テストステロンの欠乏症状
一方でテストステロンが低下すると、さまざまな健康問題が発生する可能性があります。男性更年期障害の原因の一つがテストステロンの欠乏で、症状としては下記が発生します。
筋力低下:、筋肉量が減少し、筋力が低下。
疲労感:やる気が低下し、慢性的な疲労感を感じる。
性欲減退:性欲が低下し、性機能障害が発生する可能性があります。
半減期について
半減期とは?
半減期(ハーフライフ)は、薬剤の効果や濃度が体内で半分に減少するまでの時間を指します。薬剤の半減期は、その効果の持続時間や投与頻度に大きな影響を与えます。アナボリックステロイドの場合、半減期が異なることで、使用方法や効果の持続期間が変わります。
テストステロンエステルの半減期の違い
テストステロンエステルは、テストステロンの分子にエステル基を結合させることで、体内での放出速度を調整したものです。エステルの種類によって半減期が異なり、それが使用方法や効果に影響を与えます。以下に、一般的なテストステロンエステルの半減期を示します:
テストステロンプロピオネート(テストP):約1〜2日
テストステロンエナンセート(テストE):約5〜7日
テストステロンシピオネート(テストC):約10日
サスタノン:複数のエステルの混合物、平均して約15日。
半減期が与える影響
半減期は、薬剤の使用計画や効果の持続性に直接関わります。半減期が短いエステルは、効果が早く現れ、頻繁な投与が必要です。一方、半減期が長いエステルは、効果がゆっくりと現れ、投与頻度を減らすことができます。
投与頻度:半減期が短いエステル(例:プロピオネート)は、頻繁な注射が必要です。例えば、プロピオネートは毎日または隔日での投与が推奨されます。一方、半減期が長いエステル(例:エナンセートやシピオネート)は、週に1〜2回の投与で十分です。
効果の安定性:半減期が長いエステルは、血中濃度が比較的安定しやすく、副作用のリスクが低減します。逆に、半減期が短いエステルは、血中濃度の変動が大きくなりがちで、副作用が出やすくなる可能性があります。
副作用の管理:エステルの選択は、副作用の管理にも関わります。半減期が長いエステルは、投与間隔が長いため、体内のテストステロン濃度が急激に変動しにくく、副作用のリスクを軽減できます。
4つのテストステロンエステルについて
テストステロンエナンセート
テストステロンエナンセートは、最も一般的に使用されるテストステロンエステルの一つです。長い半減期(約5〜7日)を持ち、比較的安定した血中濃度を維持することができます。
概要と用途:テストステロンエナンセートは、筋肉増強や脂肪減少を目的としたボディビルダーやアスリートに広く使用されています。
半減期と効果の持続時間:エナンセートの半減期は約5〜7日で、効果は投与後2週間程度持続します。
推奨されるサイクルと投与量:一般的には週に1〜2回、250〜500mgの投与が推奨されます。
利点と副作用:安定した血中濃度を維持しやすく、副作用が少ないですが、過剰な投与はホルモンバランスの乱れや肝臓への負担を引き起こす可能性があります。
テストステロンプロピオネート
テストステロンプロピオネートは、短い半減期(約1〜2日)を持つエステルで、速効性が特徴です。
概要と用途:速効性が求められる場合や短期間での効果が必要な場合に使用されます。
半減期と効果の持続時間:プロピオネートの半減期は約1〜2日で、効果は3日程度持続します。
推奨されるサイクルと投与量:隔日で100〜200mgの投与が一般的です。
利点と副作用:速効性があるため、迅速な効果が期待できますが、頻繁な注射が必要です。また、注射部位の痛みが起こることがあります。
テストステロンシピオネート
テストステロンシピオネートは、エナンセートに似た長い半減期(約7〜8日)を持ち、アメリカでは特に人気があります。
概要と用途:シピオネートは、長期間にわたる筋肉増強を目指すユーザーに適しています。
半減期と効果の持続時間:シピオネートの半減期は約7〜8日で、効果は投与後2〜3週間程度持続します。
推奨されるサイクルと投与量:週に1回、250〜500mgの投与が一般的です。
利点と副作用:エナンセートと同様に安定した血中濃度を維持しやすく、副作用も同様に管理しやすいです。しかし、ホルモンバランスの乱れや心血管系のリスクに注意が必要です。
サスタノン
サスタノンは、複数のテストステロンエステル(プロピオネート、フェニルプロピオネート、イソカプロエート、デカノエート)が混合された製剤です。
概要と用途:各エステルの特性を組み合わせ、即効性と持続性のバランスを取った効果が得られます。
半減期と効果の持続時間:各エステルの半減期が異なるため、全体としての効果は投与後約3〜4週間持続します。
推奨されるサイクルと投与量:1週間に1回、250〜500mgの投与が一般的です。
利点と副作用:即効性と持続性のバランスが良く、一度の投与で長期間効果が持続しますが、混合エステルによる個別の副作用管理が難しい場合があります。
具体的なサイクルについて
増量サイクルや、大会出場を伴わないライトな減量サイクルではテストE、C、サスタノンが使用されます。これらのステロイドは半減期が長いため、ゆっくりと長く効果を持続させることができます。
一方、大会出場に向けた減量サイクルでは、主にテストPが使用されます。半減期の長いテストステロンよりは副作用の浮腫みが少ないことと、早く効いて早く消えるため、大会前に素早くステロイドを抜くことができるためです。ただしテストPは他と比べて2倍の値段がすることと、高頻度で注射をする必要があるため、大会向けでない場合は無理に使用する必要はありません。
テストE、テストC、サスタノンの使い分けですが、基本的にはテストEだけで十分です。スタックする薬剤と半減期を揃えるという意味では、ボルデノンはテストCかサスタノン、それ以外はテストEという使い方がベターといえばベターです。
トレンボロンエナントエナンセート(半減期7日)
トレンボロンヘキサヒドロベンジルカーボネート(半減期10日)
デカデュラボリン(半減期10日)
ボルデノン(半減期14日)
ただし、半減期の異なるボルデノンとテストEをスタックしても特に問題はありません。この場合、半減期を考慮してラスト1〜2週間はボルデノンを使用せず、テストEだけにするなどすると、よりスムーズにPCTサイクルを進めることができます。
最後に
以上、テストステロン系のアナボリックステロイドの簡単なご紹介でした。
今回ご紹介したステロイドは下記の当サイトで扱っていますので、ぜひ御覧ください。
また、具体的な使用方法やサイクルについても、下記のステロイドパーソナルで承っていますので、ご不明な方はぜひお問いあわせください。
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