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【コラム】中学生とスマホ(2)ついに時間制限か?

中3で遅めのスマホデビューをした子ども。
(前回の記事は→ココ

スマホは遊ぶだけの道具でもないから、時間制限をするのはナンセンスだと思い、渡す時にちょっと考えた。子どもが自分でスマホとのつきあい方をコントロールできるように応援したい。

そう思って、18歳未満のフィルターだけかけて、時間制限などナシでスマホを渡して約1ヶ月。振り返れば、会話は減り、夜更かしもしている様子。う〜ん、わりと信頼してるから見守ろうと思ってたけど、イヤホンで音楽なんか聞きながら「今はアナタたちの話を聞こえてませんよ」感を出してるのがなかなかに感じ悪い。

念願のスマホを手にしたんだから、いったん夢中になるのは当たり前。とは言え、感受性豊かで「こういう社会がいい」という理想を描く時期を、刺激の強いコンテンツの消費に食い潰されるのは、成長段階としてもったいないのでは?

親としては、なかなか葛藤する1ヶ月でした。自分でコントロールできるようになるためには、ある程度のふり幅は見守ろうと思ってたんだけどね。

さて。ウチでは毎週1回、家族で掃除をするんだけど(というか、それ以外は全体の掃除をしないんだけど)、この前の子どもの態度がいただけなかった。他の家族が掃除してる中で堂々と「これ見終わってからやるわー」と動画を見てサボリ、いよいよ居心地悪くなってきたら、「トイレ!」とスマホを持って出てこない。

前にイエローカードを出したけど、これは、かなりイヤなレベル。子どもに話を聞きたい。「帰ってきたらスマホの使い方を相談しよう」と、声をかけて出かけた。

さて。夕方帰って子どもに、「今日の態度はちょっと気になったけど、自分ではどう?」と聞いてみた。答えてくれない。

「スマホって、すごい誘惑になるよね。でも、それを振り切ることに意志の力を使い果たして疲れるなら、最初から制限ある方が自分のためっていう考え方もあるよ? ズルイ人に対応するには、ズルさも必要。でも私は、自分で「面倒やけど必要」って思っていることをサクッとできるように自分を育てていきたいねんな~」…みたいなことを伝えた。

そしたら、やっと子どもも自分のニーズを伝えてくれた。一日に使う時間を制限してみてもいいな。1週間単位はどう? でも、これとこのアプリは制限なしにして欲しい…などなど。じゃあ、いったん時間制限して、選んだアプリは無制限でやってみようか、という話になった。

お互いに自分の思いを伝えながら、その時々にふさわしい使い方を探していくのは、なんだかちょっと気持ちがいい。人に制限されなくていいように、自分で「本当にやりたいこと」を自由にできるように、自分の真ん中を育てていこうね。

それがホントに難しいことはよくわかってる。そんなの15年どころか、50年経っても難しい(←私)。問題は、スマホの制限じゃなく、どうやって自分を自由に使えるようになっていくか、なんだよね~。

問題を間違えないようにしたいと思います。

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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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