「二輪の向日葵(ひまわり)」(短編小説)
暖かな光が窓から差し込む。本子(もとこ)は自分の部屋のカーテンを開けた。
朝だ。時計は七時十分前を回っている。
ここは二階。カーテンを開けると隣の家の二階の窓が見える。本子は窓も開けた。隣に向かって「お早う!」と声をかけて見る。
「やあ、お早う!」
声が帰って来た。本子は内心で「やったぁ!ちゃんと起きてた!」と思った。
隣の家の窓が開く。
「お早う、本子!」
「英男(ひでお)君、お早う!今日も一日宜しくね。」
「うん。今日からまた学校だな。入学してから一週間か。」
そ