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【大手製造事務】リモートワークへの可能性

どこでも大差ないとは思うがやはり念のためこの記事も数日後には有料化予定。


製造業に関しては大手ほどアナログだ。

社員は全員新卒入社。

超ホワイトなので誰も辞めずどんどん高齢化していく。

新しい風が吹き込まないので入った時のやり方を頑なに継承する。

基本的な仕事のほとんどが紙とFAXで構成されている。


数年前にチャンスはあった。

「働き方改革」の一環として各自仕事を書き出して上司に提出したのだ。

それらを組み合わせて効率よく振り分けられる…はずだったのだがその試みは各自が仕事を書き出して提出しただけで終わってしまった。

しばらくは期待して待っていたのだが結局上司は変える気がないのだというのが私の出した結論だった。


少し前に同じような業務をしている数人を集めて上司からリモートワークの提案があった。

口頭で在宅では難しい業務を各々告げると上司はそれをまとめて提出して欲しいと言う。

私の業務はちょうど今繁忙期ではないのでさっそく取り掛かった。

数日後上司から事務所のメンバー全員に添付メールが届いた。

働き方改革の時に全員が提出した仕事を書き出したファイルが添付されておりそれぞれの仕事について在宅が可能かどうか不可能な場合は理由を添えて返信して欲しいというものだった。

もっと早く言って。

私が新たに上司に向けて作成したファイルは9割方出来上がっていたのに。


過去自分が作成したファイルに記入しながら思った。

ほとんどの不可理由がFAX使用。

メールでPDF添付すれば即解決。

専用用紙に出力が必要ないくつかの業務についてはこの際新しいやり方を考えればいい。

システムからDLして体裁よくまとめることさえ出来ればそもそも専用用紙への出力すら必要なくなる。

中継しているいくつかの業務については直送に変更すれば支障ない。

実は私の仕事って限りなくリモートワーク可能なのではないだろうか。


しかしここへ来て最大のネック。

私の取引先は中小が多い。

少ない人数でフル稼働しているためメール確認は半日に一度しか出来ないという取引先がいくつもあるのだ。

更に一番頻繁にコンタクトを取る必要がある取引先に私のPDF添付メールが届かない。

これに関してはお互い設定を色々変更して試したのだがどうしても上手く行かずシステム部に泣きついた。

システム部から来た回答は「マイクロソフト側の理由なので修正不可」

ウェブメールでなら添付出来るのだがソフトと違い色々制約があるのと起動がとにかく遅くてパフォーマンスが下がるので結局従来のFAX依頼で凌いでいる。


現在の社内スタンスは顧客や取引先に一切負担をかけず遂行するというもの。

「頻繁にメールチェックしてくださいね」とか「今回からこの形式に変更します」とか言ってはいけない。

しかしそこを変更することが出来なければそもそも私のリモートワークは実現しない。


・システム抜き出し

・スタンスの緩和

・残ったオフィスワークの采配

この辺りを制覇すればきっとリモートワークが出来るはず。


本来私は改革が大好きだ。

これは今まで中小で働いた経験しかなかったからというのもある。

部署内1人事務だとどんどん効率化しても誰にも教える必要もなければ迷惑もかからない。

しかし今は違う。

大勢で同じシステムを使いファイルを共有して仕事をしている。


数年前の苦いエピソードがある。

あまりにもアナログで毎日紙を大量消費する引き継ぎ当時のやり方を一新しようと思いついたデータ化。

システムでクエリを組む必要があったのだがそのシステムは汎用ではなくしかもシステム部が海外。

多少なら自身で変更することも出来るのだがマニュアルもなく当然のようにシステムは英語。

誰か協力者が必要だ。

たまたま「何か困っていることありますか?」という関係ない部署の上司に少し話したところノッて来たのでその上司とタッグを組み改革を進めた。

取引先との打ち合わせにも同行し上司では分からない細かいところを説明してお互いの感覚をすり合わせていく。

ではこれで進めます。進捗は適宜報告します。という他部署の上司。

その後ふと気が付くといつの間にか上司に企画を乗っ取られており上司直属の部下が私が推し進めた企画で社内賞を受賞した。

私の名前は最後におまけのようについていた。

私が企画して進めて来た改革だったのに。

上司直属の部下はその後期間満了を待たずに1/3の任期で昇進した。私は期間満了後継続するためのお情けで昇進した。

もう二度と誰にも相談しないし改革なんてしない!

皆昭和のまま無駄な時間をかけて効率の悪い仕事してればいい。


同じ部署の同僚たちは全員与えられた仕事だけをこなし変更を嫌う。

リモートワークなんて出来るはずないよと皆口を揃えて言う。

リモートワークの可能性を探ってファイルを提出させた上司はその直後にデスクをパーテーションで区切る案を模索している。

リモートワークに向けて動く気配見事なくらいゼロ。

昨日社長から一斉メールが届いた。

製造部も無理だと諦めずに方法を模索し一丸となって団結すること。

あぁ提出したファイルはこのためのパフォーマンスだったのだ。

上司が上層部へ「模索しましたがこの通り難しいです」という回答をするための。


それでも私は仕事の空き時間を見つけては在宅勤務出来る体制づくりを試みてしまう。

やっても報われないという気持ちともしかしたら万が一にでも新しい風が吹くかもという期待との狭間で。

私の経験や考え方が少しでもお役に立てたなら嬉しいです(◍•ᴗ•◍)