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【第3回実践トレーニング】3種類のお酒を使って香りや味わいを言語化!テイスティングトレーニングを開催

こんにちは!お酒とメディアのオンラインサロン「Starter」運営の近藤ゆうこです。Starterでは月1回、定期セミナーに加えて、ライティングやテイスティングなどの実践トレーニングを行います。

6月22日(水)の第3回実践トレーニングのテーマはテイスティング。3種類の日本酒を飲み比べて、香りや味わいを言語化するトレーニングを、オンライン上で行いました。

Starterの運営で、アメリカ初の日本酒・SAKE専門店「True Sake」での勤務経験がある木村咲貴さんと、Starterコーチであり、東京・浅草橋の酒販店「SAKE Street」の運営に携わる二戸浩平さん主導のもと、会員の皆さんに、お酒を飲んで感じたことをコメントしていきました。

この記事では、当日のトレーニングの様子をレポートします!

自分の感覚に正直になろう

テイスティングは、酒販店「SAKE Street」が用意してくれた、テイスティング専用キットを使って実施しました。

今回のキットは、長州酒造・菊の里酒造・白杉酒造の3種類の日本酒がセットになっています。ラベルには酒造名や原材料のみが明記されており、銘柄は分からない状態です。

木村さん曰く、今回のテーマは自分の感覚に正直になって、香りや味わいを表現してみること。

木村「『自分の感じた味わいが間違っていたらどうしよう』とか、『まわりの人ととらえ方が違っていたら恥ずかしい』という気持ちで、感じたことを素直に言えないケースは少なくありません。

しかし味覚は多様なので、人によって感じ方が違うこともあります。

まずは自分が感じたことを言語化して、そのうえで他の人の表現も否定せずに、受けとめるような時間にしましょう

参加者は紙とペンを準備し、テイスティングして感じたことを「香り・味わい・テクスチャー・余韻」に分けて書いていきます。左の欄には自分の感じたことを書き、他のメンバーが言っていたコメントがおもしろかったら、右の欄にメモをしていくというスタイルです。

【長州酒造】さわやかな風味が特徴

まずは長州酒造のお酒から、テイスティングスタート。ワイングラスのように飲み口が広いグラスを用意して、香りを感じ取っていくと、「レモン、マスカットのようなさわやかな香り」「少し若めの香り」といった声があがりました。

香りを確かめたあとは、口に含んで味わいやテクスチャーを表現していきます。

木村「感じた味わいを『甘み・辛味・酸味・苦味』ごとに分けて、それぞれがどんな味なのか言葉にしていきましょう」

ここではワインのソムリエという方から、「プラムのような、ジューシーでまろやかな酸味」といった、シズル感たっぷりのコメントも登場しました。

【菊の里酒造】飲みやすく食中酒に最適

続いて、菊の里酒造のお酒をテイスティング。「これといった例えが浮かばない」と答える人に対し、ニ戸さんは「それもひとつの正解です」と話します。

ニ戸「何の香りか分からなくても、香りの強弱、例えばそれがとがった香りなのか、あるいは丸い香りなのか、ぼんやりしたイメージから言葉にしていけば良いと思います。少しずつアウトプットしていくと、そのうち他のお酒との違いが分かるようになりますよ」

味わいに関しては「お米の旨味と、少し渋みを感じる」「料理やおつまみと合わせやすい」とのコメントが聞けました。テクスチャーも「するするとお水のように飲めて、料理と相性が良さそう」など、食事と一緒に飲むのがベストだと感じた人が多かったようです。

【白杉酒造】熟成されたような大人っぽい香り

ラストにテイスティングするのは、白杉酒造のお酒。見た目から、他2つのお酒より黄味がかった色をしているのがわかります。香りも長州酒造や菊の里酒造のお酒より強めで、「大人っぽい」「ダンディなイメージ」というコメントも聞こえました。

味わいについては、「渋いぶどうのような味」「酸味が樽熟成された梅酒みたい」といった声が。「温めると、カラメルのような香ばしさが出てくるかもしれない」という人もいました。

中には、それぞれのお酒を女性芸能人に例えて表現してくれた人も!「共通認識を持てるもので例えるとイメージがつかみやすく、自分の好みを選びやすい」と感想があがり、イベントが最高潮に盛り上がる瞬間となりました。

それぞれのお酒から異なる要素を拾って言語化する

3種類のお酒のテイスティングが終わったあと、二戸さんが銘柄を発表。同時に、今回なぜこれらをチョイスしたのか、意図を話してくれました。

最初にテイスティングしたのは、長州酒造の「天美 純米吟醸」。

みなさんのコメントどおり、フルーティーでさわやかなフレーバーの日本酒です。

2番目にテイスティングしたのが、菊の里酒造の「大那 超辛口純米酒」。

キレの鋭さが特徴で、あらゆる料理に合わせやすいお酒です。

最後にテイスティングしたのが、白杉酒造の「CHIMERA(キメラ) 特別純米酒」。

3種類の酵母&麹で仕込んであり、しっかりとした酸味を感じられる熟成酒です。

二戸「どれもさわやかでキレが良く、似た要素の多いお酒をセレクトしました。ですので、それぞれのお酒を「さわやか、キレが良い」といった要素だけで表してしまうと、全部同じような表現になってしまいます。例えば『大那』ならキレの部分、『CHIMERA』なら酸の部分に注目すると、お酒が持つ特徴を拾えて、表現を使い分けできますよ

今回のテイスティングトレーニングについて、参加した会員の方からは

「同じお酒を飲んでいても、人それぞれとらえる部分が違って面白いと思いました」

「専門的な言葉ではなく、身近なもので例えるほうが分かりやすいというのも、意外な発見でした」

などの感想があがりました。

[運営・近藤の感想]
初めてテイスティングを体験しましたが、「全員に伝わるような表現を使わねば」と気負うあまり、香りや味わいをうまく言葉にできませんでした。しかし、今回の実践トレーニングを通して、些細なことでもアウトプットしていくことが、テイスティングスキル向上のために大切な要素であると実感しました。

会員の皆さんのコメントも共感、納得できる表現が多く、自分の感じたことと見比べながら、次回のテイスティングに生かしていこうと思います。また、これから家でお酒を飲むときも、ノートを開き香りや味わいを言葉に落とし込む習慣を付けて、スキルアップを目指していきたいです!

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Starterの会員の方は、今回の実践トレーニングのアーカイブ動画を見ることができます。

また、第4回の実践トレーニングでは、メンバー同士で「相互インタビュー」を実施する予定です。次回もお楽しみに!


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