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ロスタイム「ルームメイトと謎解きを」

ポプラブッククラブは3月で終了すると思っていましたが、note上の処理の問題でロスタイムが発生することに。今回は僕がサークルの退会処理を忘れていたことで料金が請求され、ポプラ社さんが致し方なく送付してくれたという思わぬプレゼントの一冊でした。

本の情報

ルームメイトと謎解きを 著者:楠谷佑
発行所:株式会社ポプラ社 ISBN:978-4-591-17251-3
装画:中村ユミ
装幀:岡本歌織(next door design)

いつものポプラ社さんの包装紙と一緒に

 舞台は全寮制男子校の霧森学院。そこに転入生「鷹宮絵愛(エチカ)」がやってくる。エチカは旧寮「あすなろ館」に入居し、兎川雛太(ヒナ)のルームメイトとなったところから物語は始まる。高身長クールで頭脳明晰なエチカと背が低く幼く見えて感情がすぐ顔に出るヒナの凸凹コンビが突然起こった殺人事件の謎を追っていく学園ミステリー。

とある事件が理由で学生はほとんど新しい寮に移っており、あすなろ館には6人しか入居していなかった。そこに新入生の早乙女と転入生のエチカが新しい入居者となる。最初はエチカとヒナのルームメイトを中心とした学生生活を中心に青春感あふれた雰囲気。そこに「とある事件」のきな臭さがトッピングされミステリー感が徐々に増してくる。謎というほどではないが、その事件に関係していたと思われる生徒会長湖城隆一郎が殺害されてしまう。状況的にこの殺人を実行できるのはあすなろ館の住人だけ…

感想

 推理するのを忘れてしまうほどにストーリーに引き込まれていってしまうとともに、時々エチカとヒナのさわやかな友情関係にほっこりできる作品でした。でもそんな風に青春に夢中になっていると…理論的に推理するのが面倒になってしまうところが僕の悪いところかも。いつも感覚的になんとなく犯人にあたりをつけながらもさらっと読んでしまって展開にビックリしてしまうのも毎度。でもなぜかすぐに「なるほど」って納得してしまうのも不思議です。

 さわやか青春ストーリーを楽しむのもよし、冒頭の学園全体図やあすなろ館の見取り図を見ながらがっつり探偵になりきり推理するのもよし。色々楽しめる作品だと思います。楽しいロスタイムありがとうございました。

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