社訓を地でいってる

昔々、右も左も分からない田舎者だった二十代の私を拾ってくれた会社があった。当時のその会社はコンプラという概念のコの字もないような会社で、今だったら燃え盛って閉業に追い込まれていただろうことばかり起きていた。何も分からない私はそれが本当に楽しくて、仕事しに行くというより遊びに行くような感覚で働いていた。その会社で学んだ仕事のやり方やスキル、考え方、出会った人たちは今もずっとずっと私を助けてくれている。

私が働いていた頃、その会社には社訓があった。

自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ

今よりうんとおばかさんだった私はことあるごとに出てくるこの言葉が全くピンと来ず、機会ってなんだろう…?どうやってつくるの…?と鼻をほじりながらぼんやり考えていた。そこで数年働いた後、なんか違う仕事したいかも、とぼんやり考えて転職し、そのままあっという間に二十年経った。

3回目の文学フリマ参加を明日に控え、いろんなことに思いを巡らせているうちにハッとした。私、やってるわ。やってる。自ら文学フリマに参加するという機会を創り出し、文学フリマという機会によって新しいお友達と出会ったり本を作るという作業で新しいソフトの使い方覚えたりして自らが変わっている。そうか。こういうことか。

元々こういう性質があったからあの会社で楽しく過ごせていたのか、あの会社で育てられたことによって知らず知らずのうちに社訓のマインドが刻み込まれたのかは分からない。前者のような気もする。まぁとにかく二十年越しに自分なりの回答を得られてスッキリした。思わぬところで晴れやかな気持ちを感じながら明日を迎えられる。

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11月20日(日)に開催の、自作の文学を売るイベント『文学フリマ東京』で、半年強の短いスパンで首と卵巣の2か所を手術する羽目になった闘病記とnoteに綴った日々の記録に書き下ろしを加えた日記本の2冊を販売します。ブース番号は第二展示場の『い-72』です。
開催場所は東京モノレール流通センター駅すぐ、東京流通センターです。入場無料!良かったら遊びに来てください。


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twitterの人に「ブログでやれ」って言われないようにアカウント作りました。違うブログで台湾旅行や入院や手術に関してお役立ち情報書いてます。よかったら見てください。 http://www.ribbons-and-laces-and-sweet-pretty-faces.site