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新しい地図の3人を輝かせた「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」の天然力

今回の年末年始の特番で最も話題を集めたと言って過言ではないのが、
1月2日放送の、
「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」
ではないでしょうか。
香取慎吾さん、草彅剛さん、稲垣吾郎さんがリレー形式で登場し、
飾らない姿で街の人達と触れ合う姿は、
お茶の間に温かな笑いを届けました。
その空気感は昨年3人が出演した様々なテレビ番組とは、
明らかに別の物でした。
「あの新しい地図が地上波に!」
という煽りの雰囲気が全くなく、
とても自然に迎えられていたのです。
これが実現した大きな要因には、
テレビ東京ならではの立ち位置があると思います。
NHKや民放各局にとってのSMAPは、
当たり前のように番組に出ていた存在でした。
だから久々の出演が「革命」のように扱われます。
ニュースでチラッと流れることすら。
それに対してテレビ東京は、
そもそもがSMAPと縁遠い局です。
愛ラブSMAPが終了してから、20数年途切れています。
なので「久々」の意味合いが違います。
「出てもらえるのが本当に嬉しい」
という純粋な気持ちが湧き出しているのです。
独立したからということ自体には、
全く壁を感じることなく。
だから平気でSMAPの曲をどんどんBGMに使うし、
シブがき隊だって流します。
地元の人が「ごめんキムタク派」と言ったり、
出川さんから中居さんの名前が出ても、
そこをタブー視するかのような見せ方はしません。
一緒にバイクで走るディレクターさんが、
明らかにジャニーズの先輩の名前が出てくるような質問もしちゃいます。
それによって草彅さんが仮面舞踏会を歌うような展開が起きても、
その場面を見どころとしてしつこく番宣に使ったりもしません。
全体的に良い意味で「天然」だったのです。
そしてその精神は、
ロケ中に触れ合う人達ともシンクロしていました。
3人を見た時の驚きや喜びには、
「地上波の番組に復帰するんだ!」
なんて想いは全く含まれていません。
SMAPが歩みを止める前と何も変わらない、
心からの「会えて嬉しい」のみです。
本来はこれが普通なんだ、
勝手にみんなで特別視していただけなんだ、
それを改めて感じました。
撮る側も撮られる側も純粋だったからこそ生まれた奇跡。
いや、奇跡と感じるこっちの方が濁っているのかもしれません。

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