阿部慎之助引退の真相について

今年リーグ優勝し、その後に新聞に載っていた手記には現役続行を希望する内容が書かれていたにも関わらず阿部慎之助が引退を発表しました。

本人の体はもう限界だったこともあると思います。
ただ、それだけでなく次世代の指導者になってほしいという原監督の意思も絡んでいそうです。

そう言える根拠として原辰徳の現役引退後の道のりがあります。

原辰徳は現役引退後解説者を3年やり、長嶋監督に呼ばれて巨人のコーチになります。
野手総合コーチを1年、ヘッドコーチを2年やって晴れて巨人の監督になりました。

原監督は今年、阿部に対し監督になったつもりでゲームを見るよう言っていたようです。

原監督はあと2年契約が残っています。
来年阿部は一軍のコーチ、それも打撃コーチではなく、それなりに広い範囲を見渡さなければならないコーチになると考えられます。

そして2年後に阿部新監督が誕生し巨人は新しい時代を迎えると考えられます。

原監督は自身がそうであったように阿部にも同じ道のりで監督になってもらおうとしていると思います。

その背景として長退任後の巨人を見てみると阿部を原辰徳が監督をしている間に一人立ちした指導者にしなければならない理由があります。

2001年に長嶋監督が勇退して原監督になったは良いもののわずか2年で解任、その後原政権には関わりがなく、過去に1年だけヘッドコーチ経験のある堀内恒雄が監督を勤めるも失敗、第二次原政権が10年続きました。そして2016年に前年までコーチの経験すらなかった高橋由伸に監督を引き継ぎますがこれも失敗しました。

今の巨人で次期監督候補と言われるのは阿部の他に高橋由伸再登板、そして現在はニューヨークで生活する松井秀喜です。

この中で原監督は阿部慎之助を未来の監督に選んだというわけです。

コーチはまだしも監督になるにはそれなりの準備が必要と考えてのことだと思います。
最近は同じチームでコーチから監督になるケースが減ってる気がしますが今思えば最も合理的かもしれません。
新しい人が監督になった場合、選手の評価やコミュニケーションなど一からやらないといけませんが、チーム内での昇格の場合、それらの段階をすっ飛ばして秋のキャンプでいきなりしっかり野球に集中出来ます。
ここ20年ほどでも、原監督はじめ、阪神のどんでんやソフトバンク秋山監督、広島緒方監督など内部昇格して強いチームを作るケースは結構あります。
また、西武の辻監督のように指導者としての勉強を続けて最終的にどこかのチームの監督になって成功するケースもあります。

いずれにしても監督になるためにはそれなりに勉強、準備が必要で巨人と距離を置いている松井秀喜が2002年以来に日本に帰ってきていきなり名監督になるなんて難しいわけです。


そもそも今回の第三次原政権は過去2回とは異なり、原辰徳自身に長く監督をやる気がないと考えられます。

もっと言えば阿部慎之助を監督にするための繋ぎと考えているかもしれません。

今回のコーチでは宮本、元木、後藤などコーチ経験のない人選をしました。
バラエティー番組かよなんて突っ込みもありましたが、将来的に阿部に監督をやらせると考えれば現役時代が多少被っているメンバーの方が阿部がやりやすいと考えたのではないかと思います。(宮本は被っていませんがズムサタ繋がりですかね?)

そういう意味では今年巨人が優勝したのですが原監督としてはコーチに実績のない人を使わなければならない。コーチも育てるという縛りプレイの中で優勝したわけでそれはとても評価に値する事だと思います。

今後の巨人について1つ不安要素としては球団内に原辰徳を面白く思わない層の妨害行為が考えられます。

今のコーチ陣は2、3年で辞めてもらっては困るメンバーです。これから阿部新監督と一緒に10年やるメンバーだと思います。
仮に2年後反原勢力がこれらのコーチを全部切って松井秀喜新監督というような事があると巨人はまた低迷する恐れがあります。
そしてその時二度巨人を救った原辰徳は年齢的にももう4度目の監督はないでしょう。

そして監督が変わる度にチームが根底から変わってしまう中日はこの巨人の姿勢を見習うべきです。いや、指導者の人選だけでなく勝つことはどういうことか何が必要かもっと追及すべきだと思います。

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