機械加工の事例紹介① オルタネータ HPDC ADC12 薄肉、高精度加工
1. キャッチコピー
8/1000mm
薄いのに高精度
オルタネータフレームという薄くて高精度が必要な部品を量産して
います

2. こんな方におすすめ
新規の機械加工メーカーを探している方
・薄肉部品を高精度加工が可能なメーカー
・1万台/月以上の大量生産が可能なメーカー
・自動車関連メーカーとの取引実績があるメーカー
3. 代表製品
オルタネータフレーム
・オルタネータとは
自動車用オルタネータは、自動車の電力供給システムの重要な部品で す。エンジンの回転運動を利用して交流電力を生み出し、車両の電装品 や電子機器に電力を供給します。高い出力、効率の良さ、信頼性が求め
られる自動車に重要な部品です。
オルタネータはベルトを介してエンジンと連動しており、エンジンが回 転するとオルタネータも回転します。回転運動が入るため、精度が悪い と自動車に乗っている方は振動、異音の原因になってしまいます。 その
ため、オルタネータ部品には高い加工精度が要求されます。当社ではそ
んなオルタネータを包むフレーム(器)を年間1000万台程度、製造して います。
4. 部品諸元
仕向け先 自動車関連メーカー
素材 ダイカスト(HPDC)
材質 ADC12(アルミニウム合金ダイカスト)
熱処理 F*1
製品重量 450g程度
加工方法 旋盤(主に30番)
表面処理 なし*1
サイズ 180×130×80mm
生産数 110万個/月
工場 榊原精器株式会社 西尾工場
※1 お客様のご指定により、熱処理、表面処理の対応が可能です。
5. 部品と工程のポイント
オルタネータフレームは薄物なのに高精度が必要なことが特徴です。最 も寸法精度が厳しい部分は8/1000mmになります。これは8ミクロンとい
う、髪の毛の太さの1/3程度の精度をコントロールしていることになり
ます。
一般的に薄肉部品は精度が出し難くなります。これはダイカスト特有の
残留応力、クランプによるチャッキングひずみ、加工条件の不適合など
が原因となります。当社での工程設計は以下を重要視しています。
・ひずみが少ない治具設計
・理論に基づいた加工条件設定
・ダイカスト素材の特徴理解
・適切な品質保証
また、大量生産をするには実は技術が必要です。大量にものをつくるに
は、設備の自動化が必要です。ロボット、ローダーなどの活用がこれに
あたりますが、単純にこれらを導入するだけでは部品単価が高くなって
しまいがちです。これまで積んできた実績、そして設計検証をデジタル
化することで、自動化をシンプルに設計にすることに努めています。ま
た、IoT機器導入による品質管理、トレーサビリティシステム導入による
リスク低減なども導入しています。
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