見出し画像

未経験から病院の情報システム担当に。企業実習のおかげで自信が持てた

スタッフサービスでは、2021年に滋賀県の離職者雇用型職業訓練推進事業を受託。コロナ禍でキャリア形成の見通しを立てることが困難な求職者に対し、オンライン研修と企業実習による長期的な就業支援をおこなっています。このプログラムに参加し、現在では県内の病院に直接雇用され働いているのが、県内在住の古閑こが あおいさん。古閑さんはどのようにして今の職場で働くに至ったのか、これまでの道のりを振り返ってもらうと共に、プロジェクトの担当者である名合なごう 光央みつおにも雇用支援に向き合う想いを聞きました。


働く人に大きな影響を与えたコロナ禍に、スタッフサービスはどう向き合うか

新型コロナウイルスの感染拡大は、全国の雇用に大きな影響を与えました。飲食・サービス業や宿泊業など、特定の産業に深刻なダメージを与えた一方で、医療・介護やITなどの分野では空前の人手不足になっています。

こうした社会の混乱に対し、スタッフサービスは人材総合サービス企業として支援のあり方を模索。その一つとして手を挙げたのが、滋賀県の離職者雇用型職業訓練推進事業でした。

「Biwa College~しがキャリアプロジェクト~」と名付け、働きたくてもスキル不足等により就業機会が得られにくい求職者に対し、1ヶ月の座学研修と実際の企業での2ヶ月の企業実習を組み合わせたプログラムを提供。実習先とスタッフがお互いを見極め、双方合意の上でプログラム終了後も就業を継続できる仕組みです。第一期は参加者の82%が新規の就業を実現。そのうち17名が企業の直接雇用となっており、古閑さんもそのひとりです。

自力で仕事を探していたら、この選択肢はなかったと思う

古閑 葵(こが あおい)さん
滋賀県の離職者雇用型職業訓練推進事業「Biwa College~しがキャリアプロジェクト~」参加者

以前は事務職や営業アシスタントをしていました。小規模の会社でも大手企業でも働きましたが、私は少数の会社でオールマイティに任される働き方が好きでした。特に、ホームページを更新したりAccessでデータ管理をしたり、事務所のインフラを整えるようなITに近い仕事は、難しくはあるけれど、新しいことを学んで知識が身に付くことが面白かったんです。

次は本格的にシステムの仕事がしたい。そう思って情報系の資格も勉強しはじめていた矢先にコロナの影響で就業先との契約が終了に。次の仕事を探したいと思っていたときに出会ったのが、「しがキャリアプロジェクト」です。オンライン研修で基礎知識を学び、実際の企業で実習を兼ねた就業ができることが、経験の浅い私にとって魅力でした。

実習先は滋賀県にある社会医療法人誠光会 淡海医療センター。私はシステムの仕事を探していましたから、もし自分で仕事を探していたら、病院という選択肢はなかったと思います。しかし実際に働いてみると、職場の環境も、一緒に働くみなさんも、働き方もまさしく私が探していたものでした。院内のITインフラがまだ発展途上なこと、だからこそ新人の私にもたくさん意見を求めてくれること、みんなで一緒に良いシステム環境をつくろうというスタンスなこと。こういった職場の情報や雰囲気は、採用面接で話を聞くだけでは分からなかったかもしれません。実際に自分の目で見て確かめられたから、この環境が私に合っていると心から納得できました。

また、実習中はスタッフサービスの派遣スタッフとして就業していたので、私と就業先の間にスタッフサービスが介在してくれたこともありがたかったです。何か気になることがあれば、担当の方に相談することができましたし、連絡しなくても定期的に顔を出してくれたので気軽に話をすることができました。直接は病院に言い出しにくいこともスタッフサービスを介して意見を交換することができ、もやもやを抱え込まずに健全にお互いの理解を深めることができたので、前向きでいられたように思います。

企業実習を経て、今、私は病院の正職員として直接雇用されています。働き続けようと思った一番の理由は、経験の浅い私にも仕事を任せてくれる分、学べることが多かったこと。実務を経験できるからこそ、資格の勉強もはかどるようになりました。また、私が入ったことで組織としても色んな仕事にチャレンジできるようになったようで、上司は「課の雰囲気が良くなったね」と周りから言われたそう。そんな風に自分が組織の役に立っている実感が持てることも嬉しいですね。今の仕事はインフラが中心ですが、いずれはアプリケーションなどITのいろんなことにチャレンジするのが、今後の私の目標です。

スキルの習得や仕事のマッチングだけで終わらず、持続的な支援を

名合 光央(なごう みつお)
株式会社スタッフサービス 経営企画部門 総合営業推進部 アウトソーシング課

古閑さんは、非常に勉強熱心で向上心が強い方。周囲との協調性も高く、自律的に職場に溶け込んでいる印象はありますが、それでも就業開始直後は新しい環境に戸惑うこともあったそうです。そうした小さなもやもやをそのままにせず、スタッフサービスが間に入ることで早期に解消することを、私たちはこだわってきました。

というのも、今回の滋賀県からの受託プロジェクトにおいて、私が注力したのは「長期的な就業支援」だからです。オンライン研修で知識・スキルを学ぶことやお仕事の紹介だけでなく、求職者や企業が本来望んでいる継続的な就業のためのご支援がしたいと自治体にもご提案しました。

長期的な就業を実現するには、古閑さんのような参加者への持続的なフォローだけでなく、企業へのアプローチも大切。例えば県内の各地域でさまざまな企業にご提案し、バランスよく就業先を確保したこともその一つです。滋賀県という土地柄を考えると、都市部よりも地域密着で働きたいという気持ちの人は多く、通勤可能な範囲も狭いからこそ、それぞれの働きたい場所に仕事の機会を提供することが大切だと考えました。企業様も、この企業実習を「お試し採用」と位置付け、採用のミスマッチを減らす取り組みとしてポジティブにご参画いただいたように感じます。

コロナ禍で困っている求職者の方・企業様は滋賀県だけではありません。採用のミスマッチで良い仕事・人に出会えないケースもまだまだあります。だからこそ、私は今回の取り組みで得たノウハウを全国に広げていきたい。幸いにもスタッフサービスには47都道府県に拠点があります。私たちが持つネットワークを活かしながら、全国各地域の雇用を活性させていきたいです。

※所属や肩書は取材当時のものです。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!