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郵送で年金の受取口座を変更する手続きの方法

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、不要不急の外出、人との接触を避けることが要請されています。
 ここでは、「年金の受取口座を変更する手続き」を、年金事務所に行かなくても郵送でできる方法をご案内しています。

ご注意

 ここでは、一般的な手続き方法に絞ってご説明しています。
 細かい疑問が生じた場合は、ねんきんダイヤルまたは最寄りの年金事務所に電話でご相談ください。
ねんきんダイヤル:0570-05-1165
最寄りの年金事務所:全国の相談・手続き窓口(日本年金機構)

準備するものは3つ

(1) 年金手帳
 年金手帳がない場合は、「基礎年金番号」が載っている年金証書や通知書を準備しましょう。

年金手帳

(2) 新たに年金を受け取る口座の通帳のコピー
 「金融機関名」「口座番号」「口座名義(カタカナ表記)」が載っているページのコピーを取ります。このコピーは、郵送提出する際に必ず添付します。
 インターネット銀行で年金を受け取る場合の必要書類は、こちらを参照してください。
 なお、年金を受け取る本人名義の口座であることが必要です。家族の名義の口座で年金を受け取ることはできません。ただし、成年後見人を立てている場合は、扱いが異なるようです。事前に電話で確認しておくとよいでしょう。
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最寄りの年金事務所:全国の相談・手続き窓口(日本年金機構)

(3) 「年金受給権者 受取機関変更届」の用紙
 日本年金機構のウェブサイトからダウンロードできます。
 住所や年金の受取口座を変えるとき
 年金受給権者受取機関変更届(用紙のPDFファイルのリンクはこちら)

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「年金受給権者 受取機関変更届」の記入方法

 最初に、基礎年金番号を記入します。
 年金手帳に記載されている「基礎年金番号」を、左詰めで記入します。
 10桁の数字のみを記入します(ハイフンは記入しません)。
 記入欄が2桁分余りますが、余白のままで構いません。

jpeg_01_基礎年金番号_a

 なお、この欄には「マイナンバー」(12桁)を記入することもできますが、マイナンバーを確認できる書類のコピーを別途添付する必要があって、手続きの手間が増えます(マイナンバーを記入して番号確認書類のコピーが付いていない場合は、年金事務所から返戻されます)。
 手元に年金手帳があるのならば、「基礎年金番号」を記入するのがオススメです。

 2番目に、年金コード欄を記入します。
 現在受け取っている全ての年金の口座を変更する場合は、チェック欄に「✓」を入れます。

jpeg_02_年金コード_a

 複数の年金(たとえば、老齢年金と遺族年金)を受け取っている方の中には、一つの年金だけを変更したい方もいらっしゃると思います。
 その場合は、チェック欄には「✓」を入れずに、隣の年金コード記入欄に4桁の年金コードを記入します。「年金受給権者 受取機関変更届」は、4桁の年金コードを最大4つまで記入できるようになっています。
 年金コードは、年金証書や年金の通知書に記載されている4桁の数字で、年金の種類によって決まっています。
 たとえば、ごく一般的な老齢年金(昭和61年4月以降に年金を受け取るように鳴った方)の場合は「1150」となるのが一般的です。
 高齢で、先に配偶者を亡くされた方が受け取っている遺族年金(昭和61年4月以降に亡くなられた場合)は「1450」の方が多いと思います。

jpeg_02_年金コード_b

 3番目に、生年月日・氏名・住所・電話番号を記入します。
 生年月日欄は、たとえば昭和28年3月25日生まれであれば、「昭和」に○を付けて、「28 03 25」のように記入します。
 氏名欄には印鑑を押す場所があります。ここには、本人以外が記入した場合に押印してください(本人が記入した場合は、押印は不要です)。
 電話番号欄は、市外局番から記入しましょう。携帯電話の番号を記入しても大丈夫です。
 住所欄は、フリガナを忘れずに。登録住所と現在の居所が異なる場合は、念のため電話で先に相談しておくとよいでしょう。
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最寄りの年金事務所:全国の相談・手続き窓口(日本年金機構)

jpeg_03_生年月日等


 次に、口座名義欄を記入します。
 この欄には、通帳の「カタカナの名義」を記入します。
 日本年金機構に登録されている「氏名の読み」と、口座の「カタカナの名義」が一致しないと、年金が正しく振り込まれない場合があります。登録の読みと名義が相違している場合は、先にどちらかを変更してから手続きを行う必要があります(一般的には、住民票の読み方に合わせるように指示されます)。

jpeg_04_口座名義

 最後に、年金を受け取る金融機関名と口座番号を記入します。
 ここは、「ゆうちょ銀行(郵便局)」と「それ以外の金融機関」で記入欄が異なるので、分けて説明します。

 まず、「ゆうちょ銀行(郵便局)」の場合は、下の「2 ゆうちょ銀行」欄を使います(「2」に○を付けます)。
 最初に準備した通帳のコピーに、「記号」「番号」という数字があるので、これを記入してください。「記号」は左詰め、「番号」は右詰めなので、注意しましょう。

jpeg_05_口座番号_a_ゆうちょ銀行

 次に、それ以外の金融機関の場合は、上の「1 金融機関」欄を使います(「1」に○を付けます)。
 最初に準備した通帳のコピーに沿って、
・金融機関名
・支店名
・預金種別(普通預金か当座預金を選ぶようになっています)
・通帳の口座番号
 を、正確に記入しましょう。

jpeg_05_口座番号_b_金融機関

 特に、金融機関名と支店名の記入については、細かい注意事項がいくつかありますが、ここに全部書くと長くなってしまうので省略します。
 記入方法が分からない場合は、電話で確認してください。
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もう一度確認

 最後にもう一度、添付書類や記入内容に漏れや間違いがないか確認しましょう。

封筒に入れる書類
・「年金受給権者 受取機関変更届」
・通帳のコピー(金融機関名、口座番号、カタカナの口座名義が載っているページ)

記入欄
・基礎年金番号
・年金コード(全ての年金の受取口座を一括で変える場合はチェック欄に「✓」)
・生年月日、氏名、電話番号、住所
・金融機関名、口座番号等

郵送先

 最寄りの年金事務所に郵送することになっています。
最寄りの年金事務所:全国の相談・手続き窓口(日本年金機構)

次回の年金支払いに変更は間に合う?

 確実に次回の年金支払いに間に合わせるためには、「支払日の前々月末まで」に提出するのが安全です。
 たとえば、6月15日の年金支払日に新しい口座で受け取りたい場合は、4月末までに提出しましょう。
 実際には、それよりもう少し遅れても間に合うみたいですが、書類に不備があってやりとりをしていると、期限を過ぎてしまう可能性があります。

各記事に共通の免責等事項

・この記事は、個人が作成しているものであり、政府、厚生労働省、日本年金機構等の公的機関の監修を受けているものではありません。
・記事の内容は、作成時点で執筆者が入手していた情報によります。
・この記事を参照して行われた相談、手続き、調べ物等の結果に関して、執筆者は一切の責任を負いかねます。
・記事の正確性には慎重を期していますが、万一、説明に誤りがあった場合にも、執筆者は一切の責任を負いかねます。
・届書の記入方法は、一般的な内容を説明したものであり、全ての方のケースに漏れなく対応できることを保証するものではありません。
・記事の内容、相談、手続き、調べ物等に関する個別のお問い合わせには対応しておりません。ご不明な点は、お近くの年金事務所等に電話等でご相談ください。また、提出した届書が不備等で年金事務所等から返戻された場合は、各自でご対応ください。
(参考:日本年金機構 > 全国の相談・手続き窓口 https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html)


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