読書メモ AI分析でわかったトップ5%社員の習慣

「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」という本を読んだので、その感想。

まず、読む前の印象。というか不明点。

- トップ5%の定義とは?何を評価軸にしているのか
- 社員に限定している理由は?
- AI分析って具体的にどういう分析?

残念ながら、これらの答えは本文中にはなかったと思う。
従って、明確な分析のターゲットがわからず、分析方法もわからずなので、自分にとって適用すべきものであるか、、が不明なまま読み進んだ。
結果として得るものはいろいろとあったと思う。
しかし、すべてを適用する必要もないかなという感覚だったのだが、本書のあとがきの最後の最後にこう書いてあった。

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すべてではないですが、必ず読者の皆さんにも適用できる行動パターンがあるはずです。なんでも良いので、どれか1つを明日試してみてください。

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この読書の目的は「知ること」ではなく「行動すること」です。

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これこそが著者の一番言いたかったことだと思うのだが、これはあとがきではなく、冒頭に載せるべきだったのではないかと思った。
この本を読んだ自分の感想がまさにこれだったので。
自分の言葉で書くと下記のような感じ。

- 知識としてはわりと当たり前のことが多く、新しい知見だと思ったものはそれほど多くなかった
- ただ、日頃そうだと思っていても明文化はしていなかったので、それらが文字としてきちんと起こされていることには意味があると思う
- 有用なことだとは思っていても出来ていないものは多々あり、それらについて今一度見直して頑張ろうという気にさせてくれた

冒頭で書いたように、条件的には自分に適用すべきか微妙な気がする(自分はいわゆる社員としての能力を昇華したいとはあまり思っていない)し、トップ5%のように本文中ではやたらにそれらしき数字を出してくるのだが、その数字の明確な定義が明らかではない(ように自分には思えた)といったところがあるので、率直に言って本文中の筆者の論理は自分には説得力に欠けていると若干感じた。
しかし、それとは別に筆者が挙げている有用と思われる習慣については、感覚的にはほぼ賛同できるものが多い。
そういった意味で、あまり論理には拘らず、自分も賛同できる習慣を明文化してくれたことで、改めて自分にこれらの習慣を考えさせてくれたことにとても意味があった本だった。

しかし、筆者の挙げた習慣はかなり多岐に渡っていたので、再度読み直しつつ、自分用にまとめておくべきかなと感じている。

「自分も賛同できる習慣を明文化してくれたことで、改めて自分にこれらの習慣を考えさせてくれた」と思わされたものは数多くあったが、その中あえて1つだけ挙げるとすると、プレマックスの原理というものに本書では触れられている。
既に習慣化・自発的に行っている行動の前に、これから習慣化したい・自発的ではなく義務的な行動を行うことにより、習慣化しやすいという原理。
言われてみればよくある話で、子どもたちに勉強してから遊びなさい、と言っているとかいくらでも例が挙げられそうな原理ではあるが、自分自身にそれを適用しようという考えは今まで一度もなかった。
一般的には超常識的であるかもしれないし、自分にとっても違和感なく目新しい理論でもないが、これを自分自身に適用するという感覚がなかった。
この原理は習慣化促進の1つとして早速取り入れたいと思った。

前述したように記載されている内容は多岐に渡り、それぞれ非常にわかりやすく書かれているため、とても読みやすく、わりと万人向けの内容だと思う。
ある意味短編小説的に少しずつ読んでいっても問題ない構成になっているので忙しい人も問題なく読むことができると思うし、そういった点でも良い内容になっており、数多くの人に勧められる内容の本になっていると思う。

たまにはこういう自己啓発的な本を読むのも良いですね。

おしまい。

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