コーチングで子育てをレベルUPする方法
スポーツやビジネスの世界で成果を上げてきたコーチング。親と子のコミュニケーションにおいても抜群の効果を発揮します。子育てにコーチングスキルを役立てる方法を具体的に紹介します。
はじめに
こんにちは!「こどもコーチのこーちゃん」ことスタスタCEOの鈴木孝一です。
東工大院卒、ITベンチャーと一部上場企業を経て教育ベンチャー2社経営、趣味で器械体操やプレミアムテキーラのインストラクター、・・・。誰かが敷いたレールには従わない人生を毎日楽しんでいます。
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自分で決めて実行できる子を育てる「こどもコーチング」やってます!
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スポーツやビジネスの世界で成果を上げてきたコーチング。親と子のコミュニケーションにおいても抜群の効果を発揮します。子育てにコーチングスキルを役立てる方法を具体的に紹介します。
◆保護者「口を出しすぎないようにするには?」
👦:ねぇお父さん! 何読んでるの?
父:子育てコーチングの本だよ。親が子どもに接するときに、コーチングの考え方や手法を使うといいですよ、って本だ。
あべまさい(2015)『子育てコーチングの教科書』ディスカヴァー
👦:お父さん、お仕事で「こどもコーチング」やってるのにそういう本読むんだね。
父:もちろん、人生は常に勉強だ。まあ前にも読んだんだけど、もう一回おさらいしてる。こどもコーチングを利用してくれている子のお母さんから、こんな相談があったんだ。
「息子が自分で決めたことなのに計画通りに進められていません。でも私が口を出しすぎるのも良くないと思っています。どのようにアプローチするのが良いのでしょうか?」
👦:相談に答えるのにこの本が役に立ちそうだったの?
父:そういうこと。コーチングの考え方やスキルが役立ちそうだなと思って。でこの本にいい感じのことが書いてあった気がしたから読み返してたの。
👦:なるほどね。昔読んだ本の内容は、全部覚えてるわけじゃないんだね。
父:当たり前だ 笑 内容の大筋やエッセンスは頭に入ってるけど全部は覚えてない。そんなことができるのはごく限られた記憶力超人だけだ。お父さんはせいぜい「たしか、あの本に書いてあったな」くらいしか覚えてないよ。
👦:それでこの本にはどんなことが書いてあったの?
◆コーチングとは
父:子育てをしているお父さんお母さん向けにわかりやすいコーチングの説明がまずは書いてある。コーチングというのは、
相手の自発的な行動を促すコミュニケーションのスキル
だと述べられてるね。もともと1970年代のアメリカでスポーツ選手を育てる名コーチ、名監督の共通点をまとめたのが「コーチングスキル」なんだ。スポーツ界でとても大きな成果が出て、1990年代以降ビジネスでも応用されるようになったんだ。
👦:へぇー、誰か「コーチング」ってのを「発明」した人がいるわけじゃなくて、「発見」されたようなものなんだね。
父:スポーツのコーチが「●●しなさい!」って一方的に指示しても、限定的な成果しか上がらないんだ。でも名コーチはそんな風に言わない。選手に本当の力を発揮してもらうために「質問」をして相手の自発的な行動を引き出していってたんだ。
👦:ここで質問が出てくるんだ!
◆子どもに質問するスキル
父:コーチは「質問のプロ」って言われてるんだ。質問によって対話が生まれるし、質問によって自分でも気づいてなかったような本心や答えが引き出されたりするんだ。
👦:なにか特別な質問方法があるの?
父:別に何も特別じゃない。質問の性質をよく知った上で活用するだけだ。前に「閉じた問い」「開いた問い」の話をしたの覚えてる? 質問には種類があって、それぞれ長所短所があるよって話。
👦:覚えてる! 事実(ファクト)が知りたければ「閉じた問い」がよくて、意見(オピニオン)が知りたければ「開いた問い」の方がいいんだよね?
父:そこまで覚えてたのね。すごいね。今言ってくれたことをコーチングの観点で考えると、こう言い換えることができる。
閉じた問い:自分が知りたい情報を得るための質問
開いた問い:相手に自由に考えてもらうための質問
親が子にする質問の多くが「自分が知りたい情報を得るための質問」になってしまってるんだ。8割とか9割くらいがそうなってるかもしれない。
👦:こういうやつだね。
「宿題やった?」
「ハミガキした?」
「明日の準備した?」
これ聞かれたら嫌なやつだ。
「まだ宿題やってないの?」
「まだハミガキしてないの?」
「まだ明日の準備してないの?」
って責められてるみたいに感じちゃう。
父:まさしくそうなんだ。質問してる親側にはそういう意図が全くなかったとしても「閉じた問い」は相手にプレッシャーを与えてしまう性質があるんだ。だから親はなるべく「開いた問い」を使った方が良いんだ。
👦:「開いた問い」か。
父:こういうのだね。
何、なぜ、どのように(What, Why, How)
「相手の中に気づきを生む質問」「相手に自分の頭を使って考えさせる効果的な質問」だと言われてるよ。
👦:たしかにこういう質問をされたときのほうが頭を使うね。でも「なぜ」って質問は責められてる感じがする時もあるかも。
父:「なぜ」や「どうして」は強力だから使い方は要注意なんだ。過去の上手くいかなかったことに「なぜ」を使っちゃうと「詰問」に聞こえちゃう。例えば、
「どうして、まだ宿題やってないの?」
「どうして、まだハミガキしてないの?」
「どうして、まだ明日の準備してないの?」
こう聞かれたら本来は、冷静にただ事実を回答すればいいだけなんだけど、それをできるようになるにはかなりの訓練が必要だ。
👦:尋問されてるみたいじゃん・・・。これに冷静に回答とかできる人いるの?
父:お父さんはコンサルティングのお仕事をしてるときに身につけたよ。でもできるようになるまではかなり辛かった。叱られてる気がしてしまって、つい言い訳をしてしまうんだよね・・・。こんな難しいことを子どもに求めてもしょうがないから、親は「なぜ」+「過去の上手くいかなかったこと」を使ってはいけないってことだ。
👦:どういう「なぜ」だったらいいの?
父:こういうのだね。
「なぜ」+「過去の上手くいったこと」
(例)なんで上手くいったんだろう? 考えてみようよ!
→ 上手くいった行動を振り返るのに効果的
「なぜ」+「未来のこと」
(例)どうしてこれをやってみたいんだっけ?
→ 心の内側で戦略や計画が生まれる
👦:上手くいったことと、未来のことだったらいいんだね。
父:親が「開いた問い」で質問すると、子どもの反応も全然変わってくるよ、ってこの本の著者は言ってる。例えば、
「宿題やった?」 → 「宿題どう?」
にするだけで違うと。字面だけでみるとほんの些細な違いに見えるけど、子どもから返ってくる答えは大きく変わるんだってさ。
👦:聞き方とかも大事じゃない? 「宿題どう!?」って怖い声と顔で言われたらあんまり変わらない気がするよね。
父:声のトーンや表情も大事だよね。できるだけ明るく優しい声のトーンで、語尾もホワっとした感じで聞くと良いだろうね。
◆こどもを受け止めるスキル
👦:コーチングスキルって、質問のスキル以外にもあるの?
父:あるよ。いくつかあるんだけど、特にお父さんが大事だと思ってるのは「受け止めるスキル」だ。きっと自分自身に足りてない自覚があるから大事だと感じてるのかな。
👦:受け止める?
父:人は自分の考えたこと、感じたことを誰かに話したい生き物なんだ。相手にそれを受け止めてもらうことで初めて、その考えや感覚がさらに引き出されて、明確になって、自分の中に定着するんだ。
👦:それに特別なスキルがいるの?
父:コーチングを学んでなくても元々できてる人もいるよ。でも学んでても上手にできない人もいる、お父さんみたいに。だからお父さんは特別なスキルだと思ってるよ。もっと上手になりたい。
👦:具体的にはどんな感じなの?
父:「聞く」「見る」「ペーシング」の3つがあるんだ。
「聞く」という行為は、
・最初から最後まで聞く
・相手の言わんとしていることをその通りに理解しようとする
・それだけで完結する
ことなんだって。自分の予測とか価値判断とかは一切出さずに、これをやるのが大事なんだ。どうしてもお父さんは「もっとこうしたらいいのに」とか「自分だったらこうするのに」って頭に浮かんで実際に言っちゃったりもするんだけど。それじゃダメなんだ。
👦:ただ聞くんだね。
父:「見る」は「エンジェルアイ(天使の瞳)」だ。コーチがクライアントの話を聞くときの1つのモデルとなるような「眼差し(まなざし)」を表す言葉で「相手を無条件で受け入れる。」そう決めている人の目の表情のことを言うんだ。
👦:めっちゃ優しい目ってこと?
父:簡単に言ったらそういうことだ。試したり、粗を探したりする意思がゼロの状態で見ることだね。これはお父さんも結構できるよ。なんだか自然に柔らかい笑顔になる気がするね。
👦:3つ目のペーシングってのは?
父:ペーシング(Pacing)は直訳すると「相手とペースを合わせる」って意味だ。相手の言うことや気持ち・感情を受け止める、もしそれが自分にとっては都合の悪いものであったとしても、できるだけの忍耐と思いやりを動員してしっかり受け止める、そういうスキルだ。
👦:「聞く」と似てない?
父:そうだね。聞くときのもっと具体的な方法を言ってるのかな。相手の使った言葉を繰り返して相槌をうったり、声のトーンや表情を合わせたりするスキルだね。そうすることで「受け止めてもらえてる」って相手に感じてもらいやすくなるんだ。
👦:なるほど。これで3つだね。で、結局こどもコーチングの相談の答えにはなってるんだっけ?
「息子が自分で決めたことなのに計画通りに進められていません。でも私が口を出しすぎるのも良くないと思っています。どのようにアプローチするのが良いのでしょうか?」
(再掲)
父:エンジェルアイで「進捗はどう?」ってできる限りの優しい声のトーンで聞いて、その回答に対しては親としての価値判断とかは一切捨てて、全てを受け止めてあげる。「そうなんだね」って。
👦:おー! いい感じだね! これで上手くいくと良いね!
さいごに
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