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夏に戻りたい

私は音楽が好きだ。

目の前の景色は、音楽によって簡単に物語になってしまう。反対に音楽で情景を思い浮かべ、自分の理想郷を描いたりする。
ごちゃごちゃな感情は、ごちゃごちゃな音楽がどこかへ連れて行ってくれる。
季節は、音楽によって色付く。
音楽は私を現実とは相反する世界へ誘う。

日本の音楽史について私は、無知同然の知識量である。
はっぴいえんどとか、荒井由実とか、山下達郎とか、松田聖子とか、竹内まりやとか、知ってはいるけど、よく分からない。でも知りたい。

先程、大滝詠一入門と謳っている動画をYouTubeで見つけた。大滝詠一を愛するオタクが熱意を持ってかなり細かく語っていたため、「そこまで言うなら…」とApple Musicで「大滝詠一」と検索をかけた。

そう、私はいま大滝詠一の「A LONG VACATION」というアルバムを聴いている。
これだけ夏が恋しくなるアルバムってあるんですね。そして友人がアルバム単位で音楽を聴いている理由がわかりました。夏いいですね。

アルバムの中で鳥肌が立ったのは、「カナリア諸島にて」である。カナリアアイランドと繰り返しているところで、「カナリアアイランドだ」と思い、鳥肌が立った。意味がわからない。
YouTubeは違法アップロードで溢れているが、音楽が良すぎるせいで全て見逃されていると思った。ダメだけど。

とにかく夏は暑いだけだし蚊がウザすぎるため、季節の中では1番嫌いな私だが、大滝詠一の「A LONG VACATION」を聴くためだったら、もう一度味わってもいいかもしれない。水曜日に雨が降ってほしいとも思う。午前中から良い音楽に触れて、幸せな気分である。

音楽があれば生きていけると、よく思う。

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