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「もうひとりの自分」(済)


こんにちは。

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

今回は『メタ認知』についてお話します。


「メタ認知」とは、

自分が認知していることをより

(俯瞰的に)客観的に把握し、

評価した上で制御することです。


わかりにくいですか?


ざっくり言うと、

「認知していることを認知する」
「知っていることを知っている」

ことです。

「メタ」というのは、
「より高次の」という意味です。

「メタ」という概念の起源となっているのが
古代ギリシャの哲学者・ソクラテスが提唱した
「無知の知」という概念で、

「知らないことを自覚している」

というものです。

見る・聞く・話す・書く・
理解する・覚える・考える
といった認知活動を、

もう1段高いレベルから捉えた
認知のことです。

現在進行中の自分の思考や行動
そのものを対象化して認識することにより、

「なにが分かっていて、何が判っていないのかが解かる」
能力のことを言います。

「客観的な自己」

「もうひとりの自分」

とも呼ばれてます。

ジョン・H・フラベルによって
提唱された概念です。

まとめると、
物事を1つ上の視点から見ることです。

イメージ的には
もう1人の自分がいて、

自分のことを上から客観的にみて
自分自身をコントロールすること
を言います。


メリット

・主観と客観を使い分けられる
・自分の長所と短所が分かる
・自分の得意、不得意を把握できる
・自分の能力や物事の理解度を客観的に把握できる
・課題の発見ができる
・事前に何が効果的か考えた上で行動できる
・感情・物事の捉え方を変えられる
・状況判断が冷静にできる
・複数の課題がある場合に優先順位がつけられる
・複数の手段の中から目的に応じた最適な対策を講じられる
・行き詰まった時に立ち止まって冷静な判断ができる
・問題解決のために何をすべきか理解できる
・問題解決力が高まる
・問題の適切な対応ができる
・課題を克服できた際に何が効果的だったか振り返りができる
・自分に自信が持てる
・楽観的になれる
・未来に希望をもてる
・課題に取り組んでいる時に進捗状況を定期的にチェックできる
・成長するための気づきを得られる
・思い込みや思考の癖から脱することができ、視野を広げられる
・感情がコントロールしやすくなる
・いつでも冷静な対応ができる
・自分の行動の意図を説明できる
・話の説得力が増す
・相手の意図を汲み取ることができる
・相手の話を受け入れることができる
・協調性を高めることができる
・周りへ配慮ができる
・相手の意図に沿った返答や対応ができる
・心が安定する


メリットがいっぱいあって、いいですね.


ジョン・H・フラベル氏によると、
「メタ認知」は4つの要素から構成
されていると言います。

「メタ認知的知識」
「メタ認知的経験」
「認知的目標」
「認知的行為」

の4つです。

1.「メタ認知的知識」

「メタ認知」の材料となる知識のことです。

自分自身について知っている知識。
自己分析力です。

2.「メタ認知的経験」

自分自身に対する意識的・感情的な
認知ができた経験を表します。

3.「認知的目標」

「メタ認知的知識」の目標の先にある
目的を意味します。

4.「メタ認知的行為」

目標を達成するために行われる
行為のことです。


「メタ認知的知識」は、
3種類に大別されます。

「人」「課題」「方略」

の3つです。

1.「人」に関わる知識

自分自身、他人、人という概念など、
「人」についての知識を指します。

人の認知特性に関する知識が中心です。

自分の「人としての認知特性」
に関する知識のことです。

人間がどのように

知覚したり、思考したり、
判断したり、記憶したりする

のかについての知識になります。


「人」についてのメタ認知的知識は
さらに3つに分類できます。


ちょっと混乱してきましたか?

安心してください。

「スラスラ読んでいけば、なんとかなる!」

と思います…


①自分の長所や短所など、

個人内での比較にもとづく
認知的な傾向や特性についての知識

②ヒトと比べてどうかなど、

個人間の比較にもとづく
認知的な傾向や特性についての知識

③常識とされていることなど、

人間の認知についての一般的な知識

2.「課題」に関わる知識

経験から得られた課題そのものに関する
知識を指します。

「長時間、手作業しているとミスが出やすい」
「抽象的なテーマを扱う議論は結論があいまいになりがち」

など、課題そのものが抱えている
特性のことです。

3.「方略」に関わる知識

「方略」とは、はかりごと、
やり方のことを言います。

目的に応じた効果的な方法や
課題を解決するための具体的な方法
についての知識です。

「提案書には図解した方が伝わりやすい」
「視覚情報と結び付けたほうが覚えておきやすい」

など、経験から増やせる解決策の
要素です。


メタ認知的技能

「メタ認知技能」は「メタ認知知識」
の応用といえるものです。

「メタ認知的知識」を理解した上で

現在の自分自身について確認したり、
現在の自分の課題に対して

実際の解決策を考えていく過程のことを
「メタ認知的技能」と言います。

メタ認知的技能は

「メタ認知的モニタリング」

「メタ認知的コントロール」

の2つに分かれます。


1.メタ認知的モニタリング

自分の認知行動を監視することです。

認知の状態は正常か?
適切な計画がとれているかといった
情報を、認知から取得します。

①「メタ認知的知識」を

現在の自分に照らし合わせ、
悪い傾向になっていないか、
知識が足りているかなどを確認していきます。

②自分を客観視し、

思考や行動の傾向や短所・長所
を確認していく作業を行います。

③自分自身の認知プロセスについての
気づき、課題に対しての予想や点検、評価を
行います。


2.メタ認知的コントロール

自分の認知活動を制御することです。

モニタリング(観察)で得た情報と
「メタ認知的知識」から、
行動や計画の改善を試みます。

①モニタリング(観察)で確認できたことを
踏まえて感情をコントロール(制御)します。

②モニタリング(観察)で得た情報をもとに、
対処するための目標を立てます。

③目標に向けて行動を変えて工夫し、
改善します。


まとめると、

自分の認知活動を見る

モニタリング(観察)

と認知活動を制御する

コントロール」があります。


① 「モニタリング(観察)」によって、情報を得る
② 「メタ認知的知識」と照らし合わせる
③ 「コントロール(制御)」によって認知活動を最適なものへと変化させる

というのが【メタ認知の基本的な流れ】です。

モニタリング(観察)→コントロール(制御)
を繰り返すことが大切です。


「メタ認知」を高める方法

「メタ認知」を鍛え、高めていくためには
「自分自身にしっかりと目を向ける」
必要があります。

自分自身を見つめ直すことを
「セルフモニタリング」(評価)
と呼びます。

セルフモニタリング(評価)

セルフモニタリングとは
自らの行いを振り返り記録していくことで、
目的に向かって行動する力を強化したり
やる気を引き上げていく手法です。

セルフモニタニングは、
自己観察による「評価」という意味合いが
強いです。

「評価」とは、
どれだけの価値があるかを見定める
ことを言います。

ここでは分かりやすくするため、
セルフモニタニングをかんたんに「自己観察」
と表現させていただきます。

より正確に理解したい方は、
自己観察と書いてあったら
(による「評価」)を追加して、
つぶやいてみてください。

セルフモニタリング(自己観察)
を行うことで、課題を客観的に把握する
能力を鍛えていきます。

また、セルフモニタリングは、
自分自身を観察するという意味であり、
自分が意識せずに行っている思考や行動
に対する気付きを自身で得るトレーニング方法です。

具体的には、

「今の状況」
「気分」
「思考」
「行動」
「体の反応」

の5観点を紙に書き起こすことで、
自身を客観的に捉えることができます。

メタ認知能力を鍛えるために、
無意識にしていたことに意識を向ける
ことが大切です。

自分が無意識に行っていた行動や考え方を
良く観察したうえで、課題や欠点を摘出します。

メタ認知を高める上で大切なことは、
自分の弱いところや欠点から逃げず
にしっかりと向き合うことです。

そのためにも、
まずはセルフモニタリング(自己観察)
を行うことが重要となってきます。

そこから、
自分に「できること」「できないこと」
を把握・見極めます。

また、自分の考え方や感じ方が正しいか?
周りと極端にかけ離れていないか?
冷静にあらためて考えるのも大切です。

メタ認知能力を
高めるために最も重要なのは、
自分を客観的・俯瞰的に見る能力を
養うことです。

特に、自分の短所や欠点だと
認識している部分と向き合う必要があります。

そのために、
まずは、身の回りで起こった
問題やトラブルなどを思い返して

「あのとき、自分はなぜそうしてしまった?」
といった状況や理由を分析してみましょう。

そこから、

「どうすれば解決できる?」
「次はどう行動する?」

といった行動指針を考えます。

これを繰り返すことで、
少しずつモニタリング(観察)力を
高めていきます


具体的には

1.問題を把握する
2.問題の原因を分析する
3.どうやったら解決するのか仮説による改善案を出す
4.行動・アクションを変える
5.結果を確認し再度分析する
6.さらにアクションを変える
7.結果が出る


次に、セルフモニタリング(自己観察)
の結果で出た課題や欠点を克服するために
コントロール」を行います。

コントロール」とは、
自身の課題や欠点の改善策を考え、
気持ちを前向きに持っていくことです。

こうしてセルフモニタリング(自己観察)
とコントロール(制御)を繰り返すうちに、
課題を解決する力やポジティブさが身につき、
メタ認知が鍛えられていくと言われています。


セルフモニタリング(自己観察)
とコントロール(制御)を上手に行うコツは、
現状をしっかりと把握するために、
「文章や図式にすること」です。

セルフモニタリング(自己観察)
として日記をつけたり、
マインドマップを取り入れたりすることで、
自分の考え方のクセや行動パターンが見えてきます。

そこから課題や欠点を見つけ出すことで、
解決策を考えやすくなります。


ちなみに、
マインドマップの描き方としましては、
まず、表現したい概念の中心となる
キーワードやイメージを中央に置きます。

そして、そこから放射状に
キーワードやイメージを広げ、
つなげていきます。

マインドマップ 2 くだけて書くと


コントロール(制御)

セルフモニタリング(自己観察)
の次には、自分をコントロール(制御)します。

モニタリング(観察)の結果に応じて、
次の行動の指針を決めることを
コントロール(制御)と言います。

セルフモニタリング(自己観察)
とコントロール(制御)を繰り返していくと、
自然とメタ認知能力が高くなり、
意識しなくてもできるようになります。


コーチング(認知療法)を受ける

プロのコーチや心理療法士の
アドバイスを受ける手法もあります。

てがるさには欠ける反面、
第3者の客観的な視点が入ることで、
より高い効果が期待できます。

コーチングや認知療法の最大の特徴は、
第3者から自分の持つ思考の
バイアス(かたより)やパラダイム(ものの見方)
に気づくきっかけをもらえる点です。

自分の思考のクセや習慣は、
自分ではなかなか気づかないものです。

第3者に観察してもらい、
気づくきっかけをもらうことで
自身を見つめる機会を作ることができます。


ライティングセラピー

自分が今抱えている悩みや不安、
気になっている課題や思考などを
ひたすら紙に書き出して可視化するものです。

コツは考えすぎず、
頭に浮かんだことを
次々に書き続けることです。

書くことによって感情を可視化できるため、
冷静な判断力を身に着けられます。

1番効果的な方法は

感情や思考を書き出す

ことです。

やり方はとても簡単で、
自分がいま抱えている感情や思考について、
10~20分の間、紙に書き続けるだけです。

なるべく手を止めず、
頭に浮かんだことはすべて書き出すことが
ポイントです。

今、何を感じているのか。
何に、喜んでいるのか。

自分の感情や思考を書き出すことが
自覚に繋がります。

ライティングセラピーは、
客観的に自分自身を見つけることに
役立つだけでなく、

メンタルの安定化にも大きな効果がある
と言われています。


過去を振り返る

具体的に、自分のことを振り返る場合は、
そのときの自分自身の状況を理解することが大切です。

まずは、自分がどのように行動したのか
を順番に書き出し、その時の方法を書き加えます。

書くときには自分の

「できること・できないこと」
「やりたいこと・やりたくないこと」

を切り分けて書きます。

そうすることで、
結果に至るまでの行動を知ることができるので、

自分の能力や限界、弱点、自分の求めているもの
を理解することができます。

また、批判などにより感情が高ぶっている
状態であれば、何が不快なのか、
何を不満に思うのかを書きます。

思いを客観的に言葉や図にして、
自分の思考を可視化し、

自分がどのような状態なのかを
セルフモニタリング(自己観察)します。

次に、モニタリング(観察)結果に基づき、
今後どうすればいいのか、

何をすればいいのか方針を考え、
自分の思考をコントロール(制御)します。

自分で立てた方針を試してみて、
モニタリング(観察)を行い、
また改善点を確認します。

このように、モニタリング(観察)
とコントロール(制御)を繰り返していく
ことで思考が訓練され、
自分のことを客観視できるようになります。

それだけでなく、
繰り返して考えることによって

「メタ認知能力」
が向上するため、

自分の思考や行動をパターン化でき、

「同じ心配を繰り返さない」
「過去の成功を再現する」

ことが可能になります。


「日記」を書く

最も手軽に実践しやすいのは
日記を書くことです。

日記を書くことは、
日常で「メタ認知能力」を鍛えるために有効です。

日記に自分が感じたことを書くことで、
「モニタリング」(観察)の能力が上がります。

日記の書き方ですが、
以下のように書いてみてください。

1.事実を書く

まずは事実を書いてみましょう。
時系列で、事実を書くのみでOKです。
 
2.感情を書く

慣れてきたら、事実に感情を足していきます。

これは自分の感情をメタ認知する練習になります。

3.考えを書く

感情を書くことになれたら、
自分の考え方を深堀りしていくといいでしょう。

まずは事実を書くことからはじめ
次に感情を追加する習慣をつけて、
慣れてきたら考え方を追加するようにしましょう。

単に出来事を記録するだけでなく

自分のとった行動や感情
考えによって起きた、周囲の反応、
なぜそれが起きたか?についても考察し
記録しましょう。

1日を振り返って何か問題に感じたことは、
日記に記しておきましょう。

これを続けていくことで、
自分のパターンに気がつく
ことができるようになります。

その日の出来事や気づいたことを、
1つひとつ点検していくことで、
自分の主観度合い、客観度合いを
セルフチェックすることができます。

これが素晴らしいのは、
自分の経験や思考の履歴を

アウトプットして残しておくことで、
あとから見返した時に、

さらなる気づきを生んでくれる
可能性が高いということです。

さらに日記には、
次にこういったことが起きた場合

「どのような言動をすべきなのか」
「どうしたらミスが防げるのか」

といった対処法も記していきましょう。

こうすることで、
セルフモニタリング(自己観察)
だけでなく、コントロール(制御)
も強化していくことができます。


思索する

自分って、何が得意なんだろう?
自分って、何が不得意なんだろう?

これを自分で認識して、
「自分ができることはなんだろう?」
という問いに対して自分で答えを出す
ことができるということです。

能力について」のメタ認知

自分は何ができて、
何ができないかを知る
という能力の区別を行うことです。

「どこまでできるかを知る」
ことを目指します。

自身の能力は過信したり、
目を背けたりしたくなるものですが

現在の能力限界を知ることで
「実行に移す前に選択する」
という選択肢が生まれます。

実行について」のメタ認知

自分は何をしたくて、
何をしたくないかを知るという行動(欲求)
の区別を行うことです。

自分の心と行動を制御する力
「自己コントロール」を目指します。

他人の意見に振り回されていないかを冷静に
分析します。

「評価について」のメタ認知

自分の行動が正しいか、
正しくないかを知るという評価を
反省によって区別することです。

客観的に分析して、
改善につながる反省材料を得ることを
目指します。


マインドフルネス

今、この瞬間に、
自分の身に何が起きているのかについて観察し、
集中力を高めることもできる方法が
マインドフルネスです。


長くなりそうなので、

コレについては、あとに飛ばします。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。


目を通してみて、
なんとかなりましたか?

返答にこまったら

「メタ認知って大事だよねー」

ってことだけ意識するといいと思います。


今まで、まじめに書いてよかったです…

メタ認知8

めた認知?







あと、

マインドマップを描くのが

むずいっていうかたは、

これも参考になりますので、

穴があくほど、じっくりと眺めてください.


画像4

.これでも、いいと思ってます.

思考を整理し
発想を豊かにし
記憶力を高めるために、
想像と連想を用いて思考を展開していきます。


ちなみに
「マインドフルネス」につきましては、
↓にございます。
https://note.com/srotra53/n/n2046b935e032?magazine_key=me4c31cb47c0d

読んでくださり、ありがとうございました。