リトルナイトメアをプレイしました

とっても面白かったです。

一つも文字が出てこないのに「ストーリーがすごい」と
思わせられた。すごいものを見た。
文字で出力しないと落ち着かなさそうなので書きます。
DLC及び、リトルナイトメア2未プレイ。

考えを整理するために公式HPからの引用部を太字で表記します。
他の方の考察サイトで得た知識多々あり。ありがとうございます。


〇巨大船舶「モウ」

『胃袋の名を持つ謎めいた巨大船舶』
この文章、ワクワクしすぎ。最高。ここでプレイを決めました。

『モウは毎年やってくる。それはいつも同じ時期。
だけど必ず別の場所。ゆっくりはうように進み、
ギラギラと光る水中深くにツメをしずめる。
奇妙な沈黙の末、ある場所に腰を据える。
何かを待っているのだ。』



〇お腹をすかせた女の子 シックス

小さな女の子が脱出を目指すホラーで謎解きなゲームとか絶対自分が好きなやつじゃん!と思った。
ただこのゲーム、一切キャラの心情や状況描写がない。
なのでシックスちゃんは本当にこの船から脱出したいのかすら途中から分からなくなってしまった。
クリアしてから改めて公式HPを見返すと、

『物語はシックスがモウから脱出を試みることから始まります。』

一応脱出が目的で間違いはないのか…と安心した。

『幼いシックスにとってモウは牢獄であると同時に遊び場でもあります。』

「牢獄に捕まっている」から脱出を試みたわけであって、
その状況さえなくなってしまえばシックスちゃんが外界を目指す理由は無くなるのではないか、と思った。

ゲームクリア時の画像の話をする。
クリア画面には「戻る」と表示される。
「タイトル画面に戻る」と受け取ることもできるが
既に牢獄ではなくなった「巨大船舶モウに戻る」とも解釈できる。

幼いシックスにとってモウは牢獄であり遊び場だった。
レディを倒して最強になっちゃったシックスにとって既にモウは遊び場でしかなくなったのかもしれない。
レディ亡き今、その後のモウはシックスが管理するのかもしれない。

ゲームクリア画面


〇レディについて

『階下でゲストたちがおおいに満たされている間、
レディは自室に引き下がる。
モウの飢えは彼女の飢え。
モウの渇きは彼女の渇き。
全てを司るは、このレディなのだ。』

『外界が混乱に陥っても、
彼女にはあずかり知らぬこと。
彼女にとってはモウこそがすべて。』

モウと彼女の関係は見るからに特殊。
モウが飢えるとレディも飢えるそうだけど、
レディの飢えはモウに伝わるのかな。
その辺の上下関係が気になる。
モウが主(仮称)を必要とするならば、
次の主は間違いなくシックスちゃんだろうな。

レディの目的が飢えを満たすことであるならば、シックスが奪ったと見える黒いモヤのような力を使って、太らせたゲストを「食べる」ために招いているのだろう。
あの食べ方は死体が残るようなので有効活用(後述)もされてそう。

『レディは静かにまじないをかける。
しなやかに、そして気品のある物腰で。』

物理で攻撃してくる印象が強い
リトルナイトメアの登場人物において、
超能力的な力で攻撃してきたのが印象深い。
サイコキネシスでシックスちゃんの全身が
ねじ切られてたっぽいのはわりとエグめ。

倒し方も「鏡を向ける」という特殊なものだった。
レディの部屋は執拗なまでに鏡が割られていた。
鼻歌を歌いながら髪を梳いていたときでさえ
覗く鏡は割れていた。
鏡が嫌なら部屋に鏡台なんて置かなさそうなものだけど。

自室で髪を梳くレディ

鏡は自分の姿を見る手段。
レディは仮面をつけているので、自分を見ることを拒否しているように思える。
そもそもリトルナイトメアの登場人物はほぼ素顔が見えないので、
ラスボスを鏡で倒すのというのは結構象徴的だ。

余談だけどゲームプレイ中はマダムって呼んでた。
レディだった。


〇ゲストについて

『汗をたらし、腹をすかせたおぞましいゲストたち。
洋服がはじけんばかりに膨張した体、
退屈で生気を失った死んだような目。
彼らはすり足で入口へと進み、
モウの口の中へと消えてく。
ゲストたちはそれっきり姿を消した。』

『大きな一間に集められたゲストたちは、
たわんだイスにどっしりとしずみ、ごちそうを食べる。
味わいもせず、食べて食べて食べ続け、止まることをしらない。
いずれ、そこからいなくなってしまうまで。』

ゲストエリア、めちゃくちゃ千と千尋だったね!
なかなかの醜悪さ、暴食具合、シックスちゃんへの異常な執着。
かなりインパクトが強い。
人数と船に乗るまでの秩序だった動きを見る限り、
この世界における標準的な人間は彼らなのかもしれない。
彼らの目的はほんとに分からない。いやめちゃくちゃに食べるためってのは分かるんだけど、
一度乗ったら誰も帰ってこない謎の船にあんなにゾロゾロ乗りに行く?

『ここは、宴に集う、まるまるとした
ゲストだけの、特別な場所だ。』

例えば支配者層の象徴だったりして、
人生に生き飽きた者たちが
最後にご馳走を貪る死出の旅、
だったりするのだろうか。
それにしては欲望に塗れてるし、
醜悪すぎるけどね。

モウに乗った客は二度と帰ってこない。
また、地下には大量の靴の墓場があった。
ゲストが食べる肉はかつてゲストであった人たちのものなんだろう。地産地消。


〇種族について

・シックスちゃんたち小人

・ゲストや双子のシェフ(手長いマンこと管理人もここ?)

・レディ

同じ種族にはとても見えない。
シックスちゃんたち小人は腕長いマンこと管理人に管理、出荷されていたようだけれど、ゲストに料理として出されていた肉の塊を見るにどう頑張っても量が足りない気がする。
何のために管理されていたのか謎である。
キッチンに人参とかじゃかいもあったけどゲストには肉しか出てなかったよね。

あと比較的普通の部屋っぽい場所で首を吊っていた男性がいた。
あれはシックスちゃんに比べると大柄な人間の形をしていたけれど、よく見ると異様に足が長かったように思う。
手長いマンに対して足長いマンが存在していたとすると少し面白い。

○シックスの暴食

シックスちゃんは突然お腹を空かせる。
ほんと突然それはもうつらそうにするから最初お腹壊したのかと思った。
パン→ネズミの食べ残し肉→生きたネズミ→×××
の順番で食べていくわけだけど…。
疑問としては「あのとき何故ソーセージを食べなかったのか」。
何を食べるかの選択権がシックスにあった以上、ソーセージ<<<ノームだと判断した理由はなんなんだろう。
生きたネズミを食べた経験から「生きてる方がおいしい」と判断したからなのだとしたら、
ゲストが目の色を変えてシックスを追いかけて丸呑みにする理由にもなるのだろうか。
 

シックスという名前にもいろいろ考察がされているらしく、七つの大罪の6番目が「暴食」にあたるらしい。たしかにこのゲームはかなり一貫してそのテーマを貫いていたと思う。
全ての物語は、巨大船舶の胃袋の中での出来事だった。

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