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プロトタイプはどのように作るべきか? ~プロトタイプ作成の5箇条と役立つツール~

みなさん、こんにちは!MAKOTOキャピタルインターンの谷川です。
今回はTohoku Growth Accelerator(以下、TGA)のStudioコースで行われたプロトタイプのレクチャーから、みなさんがプロトタイプを作成するのに役立つツールやノウハウを共有したいと思います!

1. プロトタイプとは

プロトタイプとは、アイデアを形にした試作品のことを指します。最初にプロトタイプを製作する際は、価値を実現する最も小さい製品(=MVP)で作ることがポイントです。アイデアの1番のバリューを伝えるのに必要な機能だけをプロトタイプに落とし込みます。
プロトタイプは以下の3種類に分けることができます。

1. 事前申し込み型(ランディングページ、動画)
-コンセプトや機能だけをランディングページに書いて、それを公開
2. 機能限定プロダクト
-サービスの一番のポイントとなる機能だけを実装したアプリ開発
3. 既存サービス活用型プロジェクト
-ノーコードでアプリ開発
-提供されているAPI(Google MapやGoogle Calendarなど)を使って、アプリ開発

実際にプロトタイプを上手く使いながら成長していったサービスの例として、フードデリバリーサービスのDoorDashとオンラインストレージサービスのDropboxがあります。

DoorDashはフードデリバリーの仮説検証をするために、1つの飲食店にフォーカスしてpdfのメニューを載せたWebページを作り、注文をgoogle callで対応したそうです。
また、Dropboxはサービスを一切作らず、Webページとデモ動画を公開してソリューションの検証を行なったそうです。
このように、プロトタイプはできる限り最短かつ最小限の手間で作ることがポイントです。
(参考記事: https://www.slideshare.net/masatadokoro/startup-science-2017-1750page710-76543247
 https://techcrunch.com/2011/10/19/dropbox-minimal-viable-product/)


2. プロトタイプを作成する際に重要なこと

プロトタイプの作成にあたり、ぜひ心にとめておいて欲しいプロトタイプ5カ条があります。

1. クオリティに拘らず、スピード重視で作ること
2. 長期的に使えるようにではなく、すぐに捨てられるように作ること
3. 可能な限り最小限の機能で作ること
4. 安定して動く必要はなく、デモの際に動くこと
5. ソリューションの”検証”を目的とすること

プロトタイプを作成する目的は、あくまで自身が立てた仮説が正しいのか検証するためです。プロトタイプはサービス・プロダクトの第一歩なので、柔軟に作り変えられるようにしなければなりません。

プロトタイプを制作している時の注意点として、「なにかやっている気分」に陥って、時間を浪費しまうことが挙げられます。その対策として、制作時間をあらかじめ制限した上でプロトタイプを製作することが大切です。

プロトタイプで目指すべきことは自分が思い描くサービスの完成ではなく、最小限で仮説検証に必要な機能を有するプロダクトをいかに早く作るかです。そうすることで仮説検証の学習サイクルを高速で回すことができます。


3. プロトタイプを作るためのツール紹介

ここでは、webサイトやアプリのプロトタイプを作るために有効と思われるツールをいくつかご紹介します。

Strikingly | 数分でのWebsite作成が可能

Strikinglyはwebsite作成に秀でたツールです。直観的にウェブページを作ることができるので、プログラミングの技術もデザインのスキルも必要ありません。また、簡単なECサイト(オンラインショップ)であれば、プログラミングをせずに作成可能です。

・無料版:あり (ただし、独自ドメインを取得するためには有料プランに加入する必要があります。)
・こんな人におススメ:短時間で簡単にwebサイトを作りたい人

・ Prott | 3ステップでプロトタイプ製作が可能

Prottはプロトタイプ製作に秀でたツールです。複数人で共同編集(※有料機能)したり、コメント機能など共同で作業を進めることができます。さらに作ったプロトタイプをQRコードやURLで簡単にシェアすることができます。プレゼン機能もあるので、でも動画やPVのためのコストを削減できます。

・無料版:あり (ただし、1プロジェクトのみ)
・こんな人におススメ:簡単にプロトタイプを作り、他人に見せたい人

・ Figma | リアルタイムで同時編集できるデザインツール

FigmaはWeb・スマホアプリ、さらにチラシ作りなどのデザインを直感的に製作できるツールです。デザインを作るとそのままプロトタイプを製作することができます。さらに、プロトタイプの共有機能も充実しており、スマホ対応しています。また、デザイナーとフロントエンドエンジニアの連携がしやすいというメリットもあります。

・無料版:あり (基本機能は全て無料で利用可能)
・こんな人におススメ:デザインが得意な人、作成したデザインからそのまま開発に入りたい人

 Adobe XD | 現実的なサービスに近い操作が可能なものを作れるデザインツール

Adobe XDはFigma同様Web・スマホアプリのデザインを得意としたツールです。Figmaと違う点はプロトタイプを製作する際、デザインできる幅が広いことです。例えば、音声操作の機能を組み込めたり、豊富なアニメーション機能があります。また、録画機能も充実しているので、デモ動画やPV作成に便利です。

・有料 (7日間だけ無料体験可能)
・こんな人におススメ:デザインが得意な人、より完成品に近いプロトタイプを製作したい人

・ Yappli | アプリ開発から運用までできるオールインワン型のツール

Yappliはコードを描かずにアプリ製作ができるノーコードツールです。スマホアプリに必要な機能が充実しています。Yappliは有料ですが、開発から運用のサポートが充実しています。また、アプリの行動に基づいてデータ分析も可能です。

・有料
・こんな人におススメ:アプリのデザインを作成してすぐにアプリをリリースしたい人、 アプリのリリースだけでなく、運用までサポートを受けたい人


4. まとめ

プロトタイプについて役立つツールや知識をまとめましたがいかがだったでしょうか?プロトタイプを作る際に一番大切なことは、”できる限り短い期間で、最小限の機能を作る”ことです。

また、今の時代はプログラミングができなくても、簡単にWebサイトや簡単なスマホアプリを作ることができます。これらのツールを上手く利用することで、課題とソリューションの仮説を高速で検証することができます。みなさんもこれらのツールを使ってプロトタイプを作ってみて下さい!


今年の初夏から取り組んできたTGAですが、ついに来年2月に仙台にてTGAの集大成である成果発表会が行われます!

東北を盛り上げようとスタートアップや新規事業立ち上げに奔走する採択者の方々の熱いピッチを是非ご覧ください!
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日程:2022年2月12日(土)12:30 - 20:00
会場:仙台市中小企業活性化センター|AERビル5F(先着順・事前登録制)
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定員:会場300名(先着順・事前登録制)/オンライン2000名

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問合せ先:capital@mkto.org
担当:谷川

2021年12月28日
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