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不幸を呼び寄せる心理、『カラーバス効果』

仕事でミスするし、怪我もするし、電車も遅延するし…

自分はなんて不幸なんだろう…。


そんな「悪いことが続く日」ってありますよね?


ただ、それを「運が悪かった」と言ってしまえばそれまでの話です。


しかしそれがもし、「自分から不幸を呼び寄せてる」としたら…どうでしょうか?


だれも望んで不幸になろうとしてはいないはずなのに、知らず知らずのうちに不幸を引き寄せてしまう…。

そんな人間の心理、「カラーバス効果」についてお話します。


自然と目につく、なぜか「知っている」


カラーバス効果とは、

自分が一度意識することで、それに関する情報が「無意識の内」にも集まるようになる。

という心理現象のことをいいます。

ちなみにカラーバスの「カラー」は「color(色)」という意味で、「バス」は「bus(乗り物のバス)」ではなく「bath(浴びる)」という意味です。


欲しいものがある、そんな時はその欲しいものに関連したCMや広告が、「自然と目につく」という経験はありませんか?


今まで気にしなかったのに、車の免許を取った途端に近所の車が気になる。
バックを買おうとしている時、通り過ぎる人の持っているバックが自然と目に入る。
朝の占いで「あなたのラッキーカラーです!」と指定された色を、町中で意識する。



じつは人間は、「目に見えてる全ての情報」を取り入れているわけではなく、「本人が見たいものを優先的に見ている」という傾向があります。

なのでたとえ自分の近くにあったとしても、その時に脳が意識をしなければ、「見えていない」ということもあるのです。

「灯台もと暗し」というたとえ話を昔のひとが残しているように、人間は案外身近なことに気付けないということです。


「見つける」という意識を持つことで人間関係も変わる


具体例をイメージしやすいように、職場や学校の人を思い浮かべてみてください。


・日頃から 相手のことを褒めたり、感謝の気持ちを伝えられる人
・日常的に愚痴や悪口ばかり言う人


あなたの周りにもこのような、『性格が対照的な人たち』がいませんか?


この2人の大きな違いは当の本人が、「相手のどの部分を見ているのか?」という部分です。


「良いところ」を優先的に見ている人は、相手の長所や気遣いに、『気づくこと』ができます。

そういう人は相手のことを褒めることや、感謝の気持ちを伝えることができるので、周囲の人に好かれるような「良い人間関係」を築くことができます。


しかし反対に、「悪いところ」ばかりを優先的に見てしまっている人は、相手の『短所ばかり』が目に入ってしまいます。

そして短所ばかり気にする人はそれだけでは終わらず、次から次へと相手の
「悪い部分を探そうとしてしまう」という傾向があります。


「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」

そんな言葉があるように、残念ながら相手を憎むあまり、その人に「関係のあるもの」すべてが憎くなってしまうのです。



【類は友を呼ぶ】という言葉もある通り、相手を褒めたりするような、「感謝の気持ちを伝えてくれる人」の周りには優しい人、良い人が集まります。

そして残念ながら愚痴や悪口ばかり言う人の周囲には、「同じ愚痴ばかりのような人」しか集まらないということがありますね。


残酷なことに、相手の「良い部分」と「悪い部分」のどちらを意識しているかという違いだけで、「好かれる人生」「嫌われる人生」へと大きく別れてしまうのです。


「自分は不幸だ」と意識をした結果は…


先ほどの例を踏まえて、「自分は不幸だ」と後ろ向きに、ネガティブに人生を考えたらどうなるでしょうか?


恐ろしいことに人間の脳は「自分の不幸な部分」をわざわざ見つけ出し、ちょっとした些細なことでも「不幸だ!」と敏感に感じてしまうのです。

ちょっとつまずいただけで「運が悪い…」
信号に引っ掛かっただけで「もうダメな日だ…」


冷静に考えればたいしたことではありませんよね?

ただ残念なことに、脳が「不幸なこと」をあまりに意識してしまうと、「身の回りに起こるすべての出来事が不幸だ!」と感じてしまう可能性があるのです。

これはカラーバス効果が「ネガティブな方向」に効いてしまった結果です。


しかしそんな危険な心理がある一方で、今度はこの人間の心理を、「逆に考えること」ができれば…どうなるでしょうか?


同じ理屈でいくと、「自分は幸せ」と意識することができれば、『日常の小さな幸せ」に気づくこと』ができますよね?


少し単純にも思えますが、このカラーバス効果が面白いのは、「プラス」にも「マイナス」にも作用するということなんです。



カラーバス効果の正しい利用方法


「幸せを呼ぶ!」「不幸を呼び寄せている!」

この言葉だけ聞くと、スピリチュアルやオカルトみたいで…正直ちょっと怪しいですよね笑


しかしこのカラーバス効果という人間の心理や理屈を知れば、少しだけその効果が分かります。


「良いこと」を意識すれば自然と「自分にとっての良いこと」が目に入り、「悪いこと」を意識すれば自然と「自分にとって悪いこと」ばかりが目につく。


昔から伝わることわざや言葉でも例え話が残っていることから、

「人間の脳の仕組みや人の心理は昔から変わっていない」

ということが分かりますよね。


ネガティブ思考や後ろ向きの考えになってしまっている人は、「自分から不幸を呼び寄せている」ということになります。


でも自分自身がちょっとした「幸せ」を見つけられるように意識することで、「人生を楽しい方向へコントロールすること」もできるのです(*^^)v

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