新星SSW・モレ乃、終着地点へ向かうデビュー曲「On your mark」：Artist Pick Up
音楽ディストリビューションサービス・sprayerを利用している注目のアーティストをピックアップ。今回は、モレ乃をご紹介！
繊細で温かい歌声を持つ新星SSW
モレ乃は、2024年10月に活動を開始した宮崎県出身の新星シンガーソングライター。20歳から楽曲制作をスタートさせたが、それまでの経験から構築されてきた価値観や思考、そして霞がかったような繊細さと包み込むような暖かさが共存する唯一無二の歌声によって、独自の世界観を構築するまでに長い時間はかからなかったそうだ。
素性を一切明かさない彼の佇まいはミステリアスだ。しかし、彩度の異なる素材をコラージュしストーリーを匂わせるアートワークやアーティスト写真からはこだわりと知性を感じさせ、謎の多さ故にリスナーの興味を掻き立てる。
チルだが聴き流せない初楽曲「On your mark」
初の楽曲となる10月25日リリースの「On your mark」（＝日本語で"位置について"）は、「終わり良ければ全て良し」というフレーズから着想を得て制作されたという。キャリアのスタートを飾る一曲でありながら終着地点へと向かう恐怖を綴るというアイロニックな創作姿勢が、モレ乃というアーティストの特異性を端的に表しているのかもしれない。
ループするリズムと洒脱なピアノの旋律が主体となるビートは、Lo-Fi HIPHOPに通ずるチルな空気感を演出する。その一方で、宇多田ヒカルや米津玄師、藤井風といったJ-POPアーティストから影響を受けた彼がなぞるメロディラインは独特の揺らぎを持ち、BGMとして聴き流されることを拒絶する。
歌詞は平易な言葉で綴られているものの、誰もが自身の人生に迫りくる決断や葛藤に重ね合わせることで深く心に沁みこませられる内容に。「希望は重くて 一歩目が出ないけど/半歩ならどうか？」と、背中を押すというよりは優しくさするように、現代にもがくすべての人を包み込む。
たった一曲で目が離せない存在となりつつあるモレ乃。本楽曲は早速Spotify の人気プレイリスト『ブルーにこんがらがって』に取り上げられており、今後さらなるスケールアップにも期待がかかる。
なお、モレ乃は現在、sprayerのファンディング機能を利用しサポーターを募集中。サポート金はMV制作や次回作への資金源になるとのことなので、彼の世界観をもっと味わいたいという方はぜひチェックしてほしい。サポートはこちらのリンクで募集中だ。
Text：サイトウマサヒロ（@masasa1to）
Edit：sprayer note編集部
Profile：モレ乃
まるで霞がかったような繊細さと包み込むような暖かさが共存する唯一無二の歌声を持つモレ乃は、音楽を作り始めたのは20歳になってからだ。
一般的には遅いスタートだが、それまでに構築されてきた価値観や思考性とその歌声を武器に、すぐに独自の世界観を構築した。
初リリースとなった「On your mark」はRnBとPOPsを彼なりに落とし込んだ作風に仕上がり、将来への希望や不安と自身の心境とをリンクさせた作品となっている。
音楽的背景がないからこそ作り出せる音楽性と独自の世界観を持つ「モレ乃」から今後も目が離せない。
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