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ショップカードを集める、写真を撮る

ふと思った事をただただつらつらと書きました(全然勉強になる話じゃないよ)。

先輩デザイナーと元アップルデザイナーの西堀晋さんの話をしていたときに、そういえば西堀さんがオーナーをされている京都のカフェ「エフィッシュ」はどうなってるんだろう、と検索してみると2019年に閉店していた。

1度しか行ったことがないけれど「もう行くことができないんだ」と思うととても悲しく寂しくなった。ネットで店舗の写真を見ていると黒猫が描かれた赤い看板も載っている。それを見た瞬間、同じデザインのエフィッシュのショップカード持ってるなぁと思い出した。

私にとって、ショップカードを集めることは写真を撮ることに似ている。

私は良いデザインのショップカードを集める趣味?がある。一緒にカフェやレストランに行ったことのある友人たちは、私がトイレに行ったと思ったら手に何種類ものショップカードを手に満面の笑みで戻ってきたのを目にしているだろう。ここまでくると条件反射のレベルだ。

それと良いインテリアのカフェも好きでよく行く(職業病もあると思うけれど)。経験上、大抵の場合、インテリアの良いカフェのコーヒーは美味しいことが多い。店主が「徹底的にこだわる」からだと思う。カフェは視覚も味覚も嗅覚も聴覚も楽しめる良い空間。ショップカードのデザインでそれらが思い出される。いわば記憶を引き出すための触媒になる。エフィッシュのショップカードも行った記念に1枚もらっていた。当時、大学生だった私はカメラを持っておらず、写真も残っていない。

そういえば、写真を始めたのは東京に出てきて一人暮らしを始めて料理をするようになって、食べたらなくなってしまう料理がもったいなくって「写真に残そう」と思ったのがきっかけだ。それからすぐに安いミラーレス一眼を秋葉原に買いに行った。当時はカメラの知識なんて皆無で、知り合いが使っていたカメラと同じものを選んだ。型落ちだったのでとても安くなっていた。料理をすることに慣れるにつれて自分の料理の写真はあまり撮らなくなったけど、この「残したい欲」のようなものが根本にある。

プロの人たちと比べると写真は下手だし、特技と呼べるかはわからないけど、カメラは完全に「趣味のレベル」に昇華されたと思う。だからこそもちろん、良い写真を撮りたいし、すごい写真だねと言われたい。でも、それ以上に時間や感情を切り取って「楽しい瞬間を保存」したいと思っている。写真を見返したときに、「写真のすごさ」よりも「楽しかった記憶」が優先される。楽しかった記憶が良い状態(良い写真)で残って欲しい。

私の写真は作品というよりも「ただの感情」だと思う。ひとめ見た時の、格好いい、すごい、綺麗、楽しいといったごくごく単純な感情を撮っているだけ。だからこそ私に撮っては、プロっぽいカメラよりも、持ちたくなる「持ってワクワクするカメラ」という感情が大切だと思っている。私はデザイナーなので、良い写真が撮れて、何よりもテンションの上がる良いデザインのカメラがベスト。

私にとって、ショップカードを集めることは写真を撮ることに似ている。

どちらも見た瞬間に当時の感情や風景がフラッシュバックしたり、ペラペラと見ているだけで楽しくなったり。記憶を引き出すための触媒だ。でも時には「どこの風景だ?」となるみたいに「どこでもらってきたカードだっけ?」となることもある。

そして友達と行った旅行のチケットは、やっぱり残してしまうし、こうやってどんどん物が増えていく。まぁ、でも、人に見せたり一緒に振り返る事を考えるとショップカードより写真の方がわかりやすいかな。

おわり。

つぼた / Masatomo Tsubota

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坪田将知。SPOT DESIGN代表、プロダクトデザイナー。デザインバカの人。デザイン視点で何かを分析するのが趣味。ウェブサイト:https://spotdesign.jp
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