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自分の好きの基準を見つける方法

どもども。通りすがりのデザイナーつぼたです。
皆さんは自分の好きなものを「なぜ好きなのか」を考えたことはありますか。人はなんとなくで行動をしているようで、実は無意識下で色々と考えていますし、好きなものも自分なりの価値観を持って選んでいます。

以前こんなツイートをしたことがあります。

何気なく作って何気なく公開しましたが、周囲の方から「やりたい」や「教えて」といった反応があり、興味を持ってくださる方が多いんだと驚きました。そこで今回は作成方法を紹介していきます(うまく説明できるかわかりませんが)。

注意:これは心理学的なものでも正確な自己分析でもありません。つぼたが個人的に作成した自己流自己分析ツールといった感じです。

自分の好みの方向性が明確に意識できることで、選択の精度を高めることができます。それに(他人がどうかではなく)自分の好きなものを大切にできるようになります。結果として自分を大切にできるようにもなるのではないか、という期待もあります。ツリーを作成すること自体が「言語化」のトレーニングにもなります。

友人のシンさんに「つぼたメソッド」と名付けられたりもしましたが、商材を売りつけられそうな胡散臭さを感じたので仮の名前として「好きなものインサイトツリー(仮)」と命名しました。

「インサイト」を知らない方のために調査会社マクロミルの説明を引用して説明します。

インサイトとは、直訳すると「洞察」、「本質を見抜くこと」を指すが、マーケティングにおけるインサイトとは「消費者インサイト」を指す場合が多い。 消費者インサイトとは、消費者の購買行動の根底にある、時には本人さえも気付いていない動機・本音のことである。
MACROMILL「マーケティングリサーチ用語集 インサイトとは」より

「好きなものインサイトツリー」は、自分が無意識下で持っている「好きの動機」を探るツールなのです。

では名称を説明します。
・第一階層(大カテゴリー/コア):好きの判断基準の大元。深層心理のような存在。個性は出にくい。
・第二階層(中カテゴリー):第一階層から来る、少し細分化された判断基準。個性が出やすい。
・第三階層(小カテゴリー):第一階層から来る、更に細分化された判断基準で、コンテンツに最も近い存在。個性が出やすい。
・コンテンツ:普段触れる好きなもの。

ツリーの下から上へと掘り下げ(上げ?)ていくため、まずはコンテンツを書き出すことから始めます。

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01、好きなもの(コンテンツ)を書き出す

好きなもの(コンテンツワード)を出来るだけ大量に書き出します。好きなイベント、好きな遊び、好きな行事、好きなお店、好きな製品、好きな服、好きなデザイン、好きな映画、好きなゲーム、好きな漫画……出来るだけ幅広く、たくさん好きなコンテンツワードを書き出します。50以上あると的確な掘り下げができるかなーと思います。

好きなものを書き出す時に「自分程度が好きと言って良いのかな」と考える方もいると思いますが、否定は厳禁。好きなものを好きと言うのに許可は要りません。誰に何と言われようと好き!という気持ちで、他人と比較してではなく自分が好きかどうかで進めていきましょう。

一人で書き出しても良いですが、意外と自分で気付いていないことも多いので、自分のことを知っている友人やパートナー、家族に手伝ってもらうと効率的に書き出していけます。この場合も否定をしない人を選びましょう。否定する人はぶっ飛b……スルーしましょう。

ツールはポストイットでも、エクセルでも何でも良いです。できれば書き直したり入れ替えたりが出来るツールを使う方が作業が楽になります。私はiOSの「メモ」に書いてました。

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02、ドコが好きなのかを分析する

コンテンツワードを大量に書き出したら、そのワードの「好きな要因(どこが好きなのか)」を分析します。
もしコンテンツワードに「トランプ」があったとしたら「なぜトランプが好きなのか」を分析します。「友達とワイワイするのが好き」なのか「勝負するのが好き」なのか「ギャンブルとして好き」なのかによって分類の言葉が変わってきますよね。もしかしたら、複合的な要因かもしれないので、好きな要因を一つに絞る必要はありません。

トランプを好きな理由が「勝負するのが好き」であるなら、第一〜第三階層の分類に「勝負」というキーワードが入る可能性が高いので、「勝負」という分類ワードを追加しておきます。

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03、キーワードと共通点を探す

分類ワードに当てはまるコンテンツワードを探していきます。「勝負」であれば、チェスや格闘技が入るかもしれません。

他にも同じ分類っぽいものをまとめていく方法もあります。例えば「レコード」と「フィルムカメラ」では「アナログ」や「手作業」や「テマヒマ」や「スローライフ」などが共通点として考えられます。何種類か共通点があると思いますので、自分に合った共通点を選びましょう。ここで出てきた共通点は第二階層・第三階層のカテゴリー名になることが多いです。

分類ワード同士でも共通点がないかを探ります。一見無関係な「勝負」と「カフェ」でも、好きな理由が「人と何かをするのが好き」である場合は共通点として「人」があるかもしれません。

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04、分類分け・階層分けをする

ここで更に、第三階層の分類ワードを見て「なぜその分類ワードが好きなのか」、「分類ワードの根本にある感情は何なのか」を考えます。言葉が出たら「なぜ」を繰り返して自分のインサイトを探ります。

どの概念が、どの分類ワードの上に来るのか、どの分類ワードの下に来るのかを、上へ下へと移動させながら考えていきます。

分類分け・階層分けをしながら、上の階層のどの分類から来るものなのかを線を引いて繋いでいきます。もし第三階層に書いていたワードが、どの第二階層のワードにも繋がらない場合、新たな共通項やキーワードがあるかもしれません。もしくはそのワードは第二階層なのかもしれません。ひとつ上の階層に入れてみましょう。

下に行くほど細分化されていきますので、第一階層は3〜5つくらいがちょうど良いと思います。絶対ではありませんが、第二階層は5〜9、第三階層は9〜12くらいに分けると良いかなと思います。

このフェーズが最も難しいところだと思うので、焦らずゆっくりと考えて欲しいです。

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05、コツとテンプレート

コア(第一階層)は人の本能に近いので、他の人と似ることが多いです。個性が出なくてもあまり気にしないでください。

そこから派生する第二階層・第三階層に「その人らしさ」が出てきます。個性を出すことが目的ではないですし、無理に個性を出そうとしなくても自然と個性は生まれます。

「合っているか分からない」と感じる方もおられると思いますが、まずは自分の好きなものの「発見」もしくは「再認識」が最初の目的なので、正直なところ、正確性はあまり必要ないかなーとも考えています。

私の分類である「3-7-10」のテンプレートを載せておきます。人によって数が異なるので、増やしたり減らしたりが必要ですが、好きに加工して使ってください。エクセルやマインドマップを利用して作成するのも良いかもしれません。

好きなものインサイトツリーのテンプレート

好きなものインサイトツリー(仮)を作成したらお互い見せ合うのも楽しいです。「その視点でその映画好きなんだ!」とか「なにそれ」みたいに色々発見があると思います。

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みんなのインサイトツリー

このnoteを書いてから、少しずつ実践する人たちが増え、それをnoteに書いたりしてくれているので紹介します。

それではー。

※ 2022.08.30「みんなのインサイトツリー」を追加しました。

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SPOT DESIGN 坪田将知

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