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白黒の生活

コンニチハ!!
通りすがりデザイナーの坪田です。

私は2018年から半分フリーランス、半分インハウス(業務委託)の生活をしています。フリーランスは個人事業主なので個人の看板があるわけです。フリーランスになったことを機に自分のイメージカラーを「黒と白」に決めました。今回はそのことをお話ししたいと思います。

イメージカラーを決めるまでは赤いシャツや、キャメルカラーのコート、コバルトブルーのジーンズなど様々な色の服を持っていましたが、売ったり譲ったり捨てたりしてすべて入れ替えました。今は白と黒の服(時々グレー)しか持っていません(特例としてネクタイだけは赤と緑が。超特例で片桐仁さんの個展で買った紫のパーカーはあります)。

今回は何故そうしたのかという理由や、そのメリット・デメリットについて説明します。

※ みんなこうすべき!とかではなく、つぼたが勝手にやってるだけの話なのでご了承ください。

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目的1:イメージ戦略

冬場の定番服

第一の目的が先に少し述べたように「イメージ戦略」です。それほど自己肯定感が高いわけでも代名詞があるわけでもなかった私は「坪田といえば→〇〇」という印象を作り出そうと考えたです。これからの社会において個人の看板が重要になってくるので、こういった一種のキャラクター化というのは一般的になってくるのかもしれません。

当初考えていたテーマカラーは「白と黒の強いコントラスト」でした。そのため、2年くらいは黒い服に白いベルトのような服装も多かったです。そこから少しずつ最適化されていって、黒の割合が増えていき、現在のような「黒7:白2:真鍮1」のカラーに落ち着きました。

最近では「街中で真っ黒な人がいて、坪田かと思った」と言われることもありますし、よく行くカフェのオーナーから「黒が好きで、いつもコーヒーをブラックで飲んでる」とツッコまれることもあります。

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目的2:ウィルパワー

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うちのクローゼット

ウィルパワーという言葉を聞いたことがありますか。日本語では「意志力」とも呼ばれ、フロリダ州立大学教授で社会心理学者ロイ・バウマイスター氏が発表した集中力の源のことです。意志力は思考や感情をコントロールしているといわれており、人は集中したり選択(決断)するごとに意志力が消耗していき、減ると選択の精度が落ちていきます。休息や食事などで補給されるという性質があるそうです。

決断の繰り返しによって意志力が減って決断の質が落ちてしまう状態を「決断疲れ」と言い、精度の高い決断が求められる仕事に就いている人々は日常の選択を減らしています。例えば、スティーブ・ジョブズはいつも「ISSEY MIYAKE」の黒のタートルネック、ジーンズは「リーバイスの501」、スニーカーはグレーの「ニューバランス」で、メガネは「ルノア」と決まっていました。

Facebookのマーク・ザッカーバーグは毎日同じTシャツを着ており、それに対して「できるだけ決断の数を少なくしたい。朝食に何を食べるかとか、どんな服を着るかとかいう小さい決断は、エネルギーを消費する」と述べています。

メンタリストのDaigoさんはクローゼットに7本のハンガーを用意して月曜から日曜までの着る服を全身用意するという工夫を紹介していましたし、デザイナーの佐藤オオキさん毎日同じ服装(白シャツ、黒いズボン)で、昼食はいつも同じ店・同じ席で「器のどこに箸を突っ込んでも蕎麦というのが良い」という理由で蕎麦を食べるそうです。

実際に私のやっていることは
・服は白と黒のみ
・仕事着は、白シャツ×2、黒シャツ×2
・下着はすべて同じ黒いもの
・靴下はすべて同じ黒いもの
・タオルは黒と白のみ
・黒の洗濯の日、白の洗濯の日がある
です。他にもバッグや腕時計や靴もプライベートと仕事で分けていますが、これは皆さんされていると思います。

要は「自分の大切だと思うことに注力をし、自分にとって最も重要度や優先度の低いものには考える力を割かないようにする」ということなので、ファッションが仕事だったり趣味だったりする人は、ファッション以外で自分の「優先度の低いもの」をルール化することで決断疲れを防ぐことができます。詳しい話はnote「選択肢が多いほど不幸になる」に書いています。

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目的3:節約

私も人間なのでこの赤い服かっこいいなーとか、マスタードカラー良いなと思うこともあります。ですが「服は白と黒」と決めているので、買うことはありません。

その結果、服の購入頻度が減りました。購入頻度が減ると出費が減り、出費が減ると、ひとつひとつの物にお金をかけることができます。私はこれをきっかけに「良いものを長く使おう」と思うようになりました。物にもよりますが、大抵の場合「良い物」は耐久性がありますし、細部までこだわって作られていますので自分の「気持ち」も長続きします。
使い方やクセによってすぐにダメになるものもあるので、シーズンごとに買い換える物もありますが、基本的に購入頻度や出費が減ったと思います。

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目的4:ノイズの排除

私は違うことを同時に進行したり、InstagramとTwitterのような「用途が被っているSNS」や「用途が被っている道具」などを使い分けるのが苦手です(これに関してはまたお話ししたいと思います)。

その為、服も「気に入っている1着」ばかりを着てしまい、他は着ないということになってしまいます。服に限らず私の中でのベストは「1つの用途→1種類のアイテム」という状態なのです。服の場合は洗濯待ちの状態があるので、複数の種類でも大丈夫ではあるのですが、増えすぎると脳がパンクします。

ブランド数が増えても混乱してしまうので、ブランドも絞っていく方が自分の中ではストレスが少ないです。基本的に服はユニクロ、ヨウジヤマモト、マーガレットハウエルの3つのブランドに決めています。靴下は無印良品の1ブランド。バッグは複数のブランドを持っていますが、可能な限り「1つの用途→1つ」にしています。夏場のTシャツに関しても、現在はバリエーションとして複数ブランド持っていますが、これも「Hanes」の1種類に絞りたいなーと考えています。

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派生

最近ではモノトーンが進化(悪化?)して、家の中もモノトーンになってきました。

製品は買う時に白か黒を選んでいたのでそれほど影響はありませんが、茶色の棚は白く塗りました。賃貸で壁を塗ったりはできないので、茶色の扉や巾木や扉の枠は壁紙シートを貼ってモノトーンにしています。
壁が白いのに巾木や枠が茶色かったりしたのがゴチャつきに感じてしまっていたので、白くすると視界から余計なノイズが減っていって仕事も更に集中できるようになった気もします。家に関してはまた個別でnoteを書きたいなと思います。

現在のつぼた家

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デメリット

一番のデメリットは「いつも同じ服着てるなー」と思われることです。同じシャツを複数枚持っていて日によって変えてるわけですが、見ている側からすれば一緒です。私は特にシンプルな服が多いので少し変化していても雰囲気は一緒なので気が付かれません。Daigoさんのように特徴的なシャツを複数枚持っておくのも良かったなーとも考えています。

目的3でも説明したように、私は結構なポンコツです。忘れっぽいし、日程は1時間間違えたり1日間違えたり1週間間違えたりするし、計算は得意じゃないし、同時進行は無理だし、気が散りやすい。でもモノトーンにすることで気にかける物が減ってすごく楽になりました。その反面、モノトーンでにしたことで「スタイリッシュさ」が際立ってしまい、私に「すごい人」や「怖い」という印象を持つ方もおられます。これは弊害かなと感じています。怖くないよ!

それではッ!

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SPOT DESIGN 坪田将知

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最後まで読んでいただきありがとうございます。コメントもすべて読ませていただいています……!