デザイナーの逸品-01.デスクライト

2022年7月5日 17:58

ANGLEPOISE 1227

照明／イギリス

デザイナーのつぼたです。この「デザイナーの逸品」で紹介するものは、デザイナーの日用品のような手軽ではないものばかりかもしれません。だけど、その価格に見合った価値がある！これは素晴らしい製品だ！一生使いたい！と感じた商品を紹介していきたいと思います。ちなみに、私が欲しくなるものは以下の５つの条件をクリアしていることが多いです。

１、シンプルであること
２、美しいと感じること
３、機能がしっかりしていること
４、持っている人があまり多くないこと
５、流行に左右されず、時代に対する耐久性が高いこと

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皆さん、照明はお好きでしょうか。私は大好きです。８畳の部屋に５つ照明があります（まだ増やそうとしています）。いままでもたくさんの照明を見て、探して、使ってきました。そんな私の一番お気に入りの照明を紹介します。

その照明は「ANGLEPOISE 1227」です。

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イギリスを代表する照明

「ANGLEPOISE 1227」はジョージ・カワーダインが1934年にデザインしたデスクライトです。

自動車の技術者をしていたカワーダインは、1932年に伸びたり縮んだりしても破損しないバネの特許を取得。そのバネを組み合わせることによって「アームをその位置に固定できる仕組み」も開発しました。

しかしこの仕組みは自動車に使われることはなく、カワーダインは代わりに照明を作ることにしました。そして生まれたのがアングルポイズです。初代アングルポイズは「1227」とは異なった構造で、数年かけて改良を重ね、1934年に「1227」が誕生しました。

この「ANGLEPOISE 1227」はスプリングを用いたデスクライトの元祖であり、機能的で美しいことから2009年のロイヤルメールの切手シリーズ「英国を代表する10のデザイン」にも選ばれています。

このロイヤルメールの切手シリーズの「英国を代表する10のデザイン」にはアングルポイズ以外に、以下の９つが選ばれました。
・スーパーマリン「スピットファイア」
・マリークワント「ミニスカート」
・BMC「ミニ」
・BAC「コンコルド」
・イギリス公衆電話「Kiosk No2 K2」
・ロビン・デイ「 POLYSIDE CHAIR」
・ペンギングループ「ペンギンブックス」
・ロンドン地下鉄「路線図」
・AEC「ルートマスターバス」
どれも非常に優れたデザインばかりです。これらのデザインと並んで称されることは素晴らしいですね。

ちなみに、アニメスタジオ「ピクサー」のタイトルに出てくるライトは「ルクソー」という名前なのですが、その名の通りルクソー社のライト「Luxo L1」がモデルになっています。このルクソー社はアングルポイズ社と契約を結び、アングルポイズの構造をヒントに「Luxo L1」をデザインしました。そう考えると、ルクソーのルーツはアングルポイズ社にあると言えますね。

デザイン

アングルポイズ1227の中でも私が持っているのは「ANGLEPOISE ORIGINAL 1227 DESK LAMP JET BLACK」というモデルです。わかりやすく言うと「1934年デザインの復刻版（＆ツヤ有りブラック）」です。アングルポイズにも何種類もありますが、これが一番格好いいと私は思ってます（かなり迷いましたが）。