【今週のリフレクション】VISION DRIVEN INNOVATION(佐宗邦威氏)

今週は、Workationのコミュニティのキックオフに参加したこともあり、イノベーションについて考えてみたく、佐宗邦威さん著「VISION DRIVEN INNOVATION」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.ここ数年で新規事業と既存事業の世界が溶け合い融合し始めている。そんな中でイントレプレナーが、生産する組織の機械型OSから創造する組織の生き物型OSへのイノベーションジャーニーは、①独創によるビジョンづくり(0→1)、②共創によるコンセプトづくり(1→10)、③協業によるビジネスモデルづくり(10→100)、④分業による経営モデルづくり(100→∞)。そして、エビデンス・ベースド・アプローチで組織のビジョンに物語を重ねる接木力を発揮して、①内製の壁、②サイロの壁、③ミドルの岩盤、④事業部長の岩盤、⑤理念の形骸化、の5つの障害を超える必要がある。

2.キーエッセンスは「人」「場」「意思」「創造」の4つ。「人」は、①妄想を引き出し熱を吹き込み、②ともに企む仲間をつくり、③辺境に眠る妄想を発掘し、④組織外の仲間から自信をもらうことがポイント。「場」は、①多様性と余白から場と問いをつくり出し、②ゆるいノリで関係性と場をデザインして創発が生みやすい土づくりをし、③ツールを活用して情報の全体像を可視化し、④時代のうねりをとらえる1.5歩先に旗を立てることがポイント。

3.「意思」で大切なのは、経営者が語り→ミドルがリアリティを持たせ→有志が個人の物語として語るプロセス。長期視点での新たな文脈が個々人から生まれ、企業の物語に沿わせてセンスメイキングすることがポイント。「創造」は、準備→孵化(じっくり考える)→啓示(余白)→評価(冷静に考え直す)のプロセスから、生んで間引く創発型戦略づくりの流れが大切。短期×プロダクトアウトは伝統的デザイン、短期×マーケットインは人間中心デザイン、中期×プロダクトアウトは未来デザイン、中期×マーケットインは参加型デザイン、と目的に合わせて創造の方法論を変えることがポイント。

企業のイノベーションを促進するイントレプレナーの実践書として書かれた本書ですが、部署単位で使うと想定してもリアリティがあると感じました。例えば「意思」の部分です。マネージャーが語った自部署のビジョンを、リーダークラスがリアリティを持たせて、メンバーが個人のナラティブと擦り合わせる、とも言い換えられると思います。やはり、イノベーションに人材のコミットは不可欠ですね。

一般的に、企業の中で上から降りてくる業務指示は、指示内容を正確に理解して求められる結果を出すことが求められます。しかし、これは機械型OSの世界観です。生き物型OSの世界観では、指示内容は理解しつつも自分のナラティブに合わせて解釈する幅を持ち、自分なりのやり方で結果にコミットすることが求められてくるのではないでしょうか。

自部署をそんな生き物型OSにしていくためには、マネージャーがゆるいノリのリーダーシップ(サーバントリーダーシップ)を発揮し、メンバーの強みを引き出して多様性を生み、業務量に余白を持たせるマネジメントが必要なのかもしれません。

(失敗を許容するセキュアベースを前提として)、テクノロジーの進歩による生産性向上から生まれた「余白」をイノベーションに使えるように、リーダーはメンバーの1.5歩先に旗を立てることが大切だと思います。メンバーが本心からコミットしたストレッチ目標を叶えるためには、自然とお互いの強みを発揮し合うことになるのではないでしょうか。

企業全体のイノベーションも、個々の部署のイノベーションの積み重ねだと思います。まずは手の届く範囲からトライしていきたいです。

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