見出し画像

“スポカレ流” ラグビーW杯観戦ガイド 各国代表編

今年9月20日(金)に開幕するラグビーワールドカップ。前回大会では南アフリカを破る大金星を挙げ、五郎丸ポーズも注目を集めましたね!

日本代表の選手は知っているけど、他の国の代表選手は、どんな選手がいるの?

そんな人にもラグビーを観戦してほしいスポカレ編集部が、注目の各国代表選手を徹底解説します!(尚、世界ランキングは2019/6/14現在 - https://www.world.rugby/rankings/mru

今回は皆さんがあまり聞いたことのない、ちょっとマニアックな選手を中心に紹介していきます。

日本代表と同じプールA

アイルランド(世界ランキング7位)
2018年にシックスネーションズで全勝優勝を達成し、世界1位のオールブラックスも倒したアイルランド。スクラム、ラインアウトも安定しており、弱点の少ないチーム。今年のシックスネーションズは、以前までの力強さは影を潜めたが、日本にとって脅威であることに変わりはない。

タッド・ファーロング(プロップ /PR)
イングランドのマコ・ヴニポラ (PR)とともに、プロップの概念を変えた選手。今までは、スクラム中心で、サインプレーなどでプロップがボールを持つ機会は皆無だったが、器用なファーロングは、スタンドオフ(SO)のジョニー・セクストンと共に、トリッキーなサインプレーを披露しており、効果はバツグン!日本としてもセクストンだけでなく、ファーロングにも警戒をしたい。

(引用:Guinness Six Nations Official Youtube Channel)

スコットランド(世界ランキング7位)
前回のW杯では日本が完敗し、苦杯をなめた因縁の相手。だが、前回戦ったスコットランドとは、一段と違う強さを近年は見せており、SOラッセル、フルバック(FB)ホッグを中心にバックスのアタック力は世界屈指とも言えるが、そこさえ抑えられれば日本に勝機が見えてくるはず。

ジョニーグレイ(ロック/LO)
一言で表すならば、タックルマシーン。所属しているリーグPRO14のレンスター戦では、20個タックルを決めたらいい仕事量といわれる中、43個のタックルを決め、記録にも記憶にも残るパフォーマンスを残した。ディフェンスのみならず、ボールキャリーもひたむきにするので、厄介だ。

(引用:PRO14 Rugby Official Youtube Channel)

サモア(世界ランキング16位)
近年選手の世代交代が進まずランキングが下がっているサモアだが、フィジカル、パワーは日本に比べ、サモアに分がある。日本としては、しっかりとボールを保持し、ペナルティを誘い、敵陣地でのプレー時間を増やしたい。

シノティ・シノティ(ウイング/WTB)
イギリスのニューカッスルファルコンズでプレーをするシノティ。すでに34歳で全盛期ほどのスピードはないが、実況が "I'm not sure he knows himself which direction he is moving in" (シノティ自身、どっちの方向に動いているかわからないだろう)と表現したその独特のフットワークは世界レベル。そのトリッキーなフットワークを生かさせないためにも、スペースを与えないことがカギとなる。

(引用:PRO14 Rugby Official Youtube Channel)

ロシア(世界ランキング20位)
日本代表の大事な初戦の相手。ウェールズ人HCリン・ジョーンズのもと、成長を続けており、甘く見たくはない相手。去年11月に勝利してはいるが後半30分までリードされており、ファンは冷や汗をかく試合展開だった。準備万端で、4トライボーナスポイントを獲得し、勝利したい。

ラミールガイシン (SO)
代表には、103キャップを持つ正SOクシュナレフがいるが、注意しなければいけないのはガイシンだ。創造性豊かなガイシンだが、日本代表相手に見せたキックパスには十分注意したい。

プールB

ニュージーランド(世界ランキング1位、通称オールブラックス)
試合前の儀式、ハカでもおなじみの世界上最強の黒衣軍団。2009年から途切れず世界ランキング1位の背景には、圧倒的個々のスキルもさながら、接戦をものにする力を持ち合わせているからだろう。近年は、北半球の代表チームがその差を詰めてきてはいるが、今回のW杯でも優勝筆頭候補で、オールブラックスのプレーを間近に見られることを楽しみにしている日本のファンも多く、ラグビーを知らないあなたも見るとオールブラックスの虜になるに違いない。

ライアンクロッティ(センター/CTB)
W杯後も日本のクラブ、クボタスピアーズに加入予定のクロッティ。代表レベルのセンターでは体も小さく、目立たないことが多いクロッティだが、低く突き刺さるタックルで、ディフェンスはバックスの中で超一級品。クルセーダーズでのジャック・グッドヒューとのCTBコンビは最も危険で、オールブラックスの先発コンビになる可能性が高い。また、パフォーマンスが悪い日がなく、常に一貫性を持ったパフォーマンスができることも評価されている。下の動画での23番の選手に注目。

(引用:All Blacks Official Youtube Channel)

南アフリカ(世界ランキング5位、通称スプリングボクス)
近年調子のアップダウンが激しいが、マークス(フッカー/HO)、エツベス(ロック/LO)、フェルミューレン(NO.8)などのフォワード陣は、フィジカル面では世界一なのは変わりがないだろう。バックスも、スクラムハーフ(SH)ファフ・デ・クラーク、SOポラードなど各クラブでの調子が良いプレーヤーは多く、9/21(土)に行われるニュージーランド戦は今大会大注目の好カード。

ウィリー・ルルー(FB)
ラグビー界のデ・ブライネとも言えるアシストキング。ボールを持つと、トップスピードに乗りながらディフェンスを引きつけ、ウィングにパスを放る。イングランドで所属しているワスプスでも彼がいるかいないかだけで、アタックの質が変わる。相手としては、同じチームに二人司令塔がいるようなもので、厄介だ。

(引用:Wasps Rugby Official Youtube Channel)

プールC

イングランド(世界ランキング4位)
前回大会のプールステージ敗退から、名将エディージョーンズの下、復活を目指すイングランド。堅実、時にはつまらないと言われるアタックだが、近年は圧倒的スピードのWTBメイ、FBデイリーなどエキサイティングなプレーヤーも頭角を現している。フォワードの選手層の厚さもオールブラックスにも負けず劣らずで、オールブラックスの3連覇を阻む対抗馬はイングランドだと言われている。

トムカリー(フランカー、FL)
怪我を恐れず、果敢にタックルを繰り出すビッグハートを持ったFL。弱冠21歳にも関わらず、貫禄は十分。タックルおよびブレイクダウンでの仕事量が高く、毎試合のように顔が出血をしている。所属先のセールでは、ランが得意な双子の兄弟であるベンと共にチームを引っ張っている。今大会では、世界屈指のFLのオールブラックス、サム・ケインとの対決も見もので、イングランド躍進のためには必要なピース。

(引用:Sale Sharks Official Youtube Channel)

フランス(世界ランキング8位)
良い時にはどのチームでも倒せ、悪い時には格下にあっさり負ける独特な雰囲気を持ったチーム。W杯での成績は良く、準優勝は3回。シャンパンラグビーと呼ばれる、泡が途切れず浮いてくるような、華麗なパス回しで下馬評を覆し波乱を巻き起こしたいところ。

アントアン・デュポン(スクラムハーフ、SH)
パス回しが本職であるスクラムハーフというポジションだが、自らボールを持ってディフェンスラインを切り裂くプレーが得意な超攻撃的選手。SOヌタマックと共に、フランスリーグのトゥールーズの躍進に貢献しており、フランス代表でもこのコンビがフランス躍進のカギを握っている

(引用:Heineken Champions Cup Official Youtube Channel)

アルゼンチン(世界ランキング10位)
ラグビー伝統国ではない国で、代表の強化で最も成功したモデルケース。国内リーグの注目株をスーパーラグビーのジャガーズでトップレベルのラグビーを体験させており、最近では若手の台頭も目覚ましい。死のプールCで通過なるか。

ファクンド・イサ(FL)
サイのように相手に突進し、吹き飛ばすフィジカルモンスター。所属先のトゥーロンでもチームの調子が良くない中、一人気を吐いている。もう一人のワールドクラスFLマテラとともに、イングランド、フランスにアップセットを起こせるか。

(引用:TOP 14 - Officiel Youtube Channel)

プールD

オーストラリア(世界ランキング6位)
フォワード、バックス共にバランスのとれたチームで、前回大会準優勝の通称ワラビーズ。だがここ3年間は安定感のあるパフォーマンスができておらず、スター選手のイズラエル・フォラウもW杯不参加となってしまい、ファンは不安を感じている。とはいえ、スーパーラグビー所属のクラブも調子が戻ってきているので、その選手たちが上手く融合し、下馬評を覆したい。

タニエラ・トゥポウ(PR)
トンガ出身の巨大PR。その巨体を生かした突進でボールを前に運び、トライラインのボールを持つと、相手は容易に止めることができない。仕事量に課題が残るため、相手に疲れが見え始めた後半にインパクトプレーヤーとして投入されると思われる。

(引用:Rugby.com.au Official Youtube Channel)

ウェールズ(世界ランキング2位)
2019年シックスネーションズ全勝優勝の成長著しいチーム。圧倒的ディフェンス力が魅力で、オールブラックスでさえその鉄壁の防御を崩すのに苦労する。2007年から率いているガットランドHC は今大会限りでの勇退を表明しており、ウェールズの進化に貢献したガットランドにW杯優勝の花道を飾れるか。

ガレス・アンスコム(SO/FB)
去年まで正SOだったダン・ビガーから司令塔のポジションを奪ったアンスコム。ビガーは堅実なプレーが売りだが、アンスコムはキックやランを織り交ぜた攻撃的なSO。所属のカーディフ・ブルーズでは多彩な攻撃を見せているが、まだ国際舞台では本領を発揮しておらず、ビガーを先発に戻すべきだとの声も多々ある。だが、アンスコムが上手く攻撃をコンダクトできれば、W杯優勝も一段と近づいてくること間違いない。

(引用:PRO14 Rugby Official Youtube Channel)

このようにそれぞれのカラーを持ったチーム達が日本にやってきて、しのぎを削り合います。

ラグビーワールドカップに向け、もっと勉強したい人は他の記事もぜひ読んでみてください!

大会編

日本代表編

ルールマニュアル編

大事な試合を見逃さないためにも、ラグビーの日程を確認するならスポカレが便利!

好きな競技・選手の日程を一覧管理できるだけでなく放送配信の情報やチケット情報まで網羅!さらに試合前の通知で見たかった試合を見逃すこともありません!


ダウンロードはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?