見出し画像

「C:\User\Desktop\Music」プレイリスト全曲紹介

2020年の春に、大がかりな自宅デスクの再構築を行いまして…。

再構築の中でも最重要トピックだったサウンド環境のチューンナップに取り組んだところ、おかげさまで大変良い感じにできたので、記念というか言祝ぎというか、いいシステムでいい音をどっぷり聴きたいと思って、自分なりに厳選したSpotifyプレイリストを作りました。

全15曲で63分。空気感は連続しつつもバラエティのある展開で、近年さまざまなアーティストが挑戦している低音域の冒険も垣間見られるような、なかなか楽しいキラープレイリストになりました。僕自身が何度も何度も何度も聴いてるんですが飽きません。これはぜひ皆さんにも聴いて欲しい!

63分ということで、リモートワークのときに1時間ガッと集中するときのBGMがわり、なんて聴き方でもアリだと思います。気軽な気持ちで楽しんで頂けたら幸いです。


1. Jimpster - One (Feat. Casamena)

96年にロンドンで活動をスタートし、20年以上の歴史を積み重ねてきた老舗のハウス系レーベル・Freerange Recordsの記念すべきカタログno.250は、レーベルを主宰するJimpsterことジェイミー・オデルの「One」。彼らしい足腰の強い流麗なサウンドに、Casamenaのラップが乗る小気味のいいトラック。25年近い歴史を重ねても、まだまだ前に向かって進んでいく、そんな決意を感じる1曲です。

2. Art of Tones - A Comfort Zone

スウェーデンから音楽性の高い精巧でソウルフルなダンストラックを送り出すレーベル・Local Talkからリリースされた、フランスのアーティスト・Art of Tonesのアルバム「Unbalanced」からの曲。このジャケットのイラスト最高じゃないですか? 日頃はハウスのリリースが多い彼ですが、この曲ではミディアムスローでノスタルジックなサウンドを聴かせてくれます。

3. Terrace Martin Presents The Pollyseeds (Adam Turchin, Marlon Williams, Trevor Lawrence Jr.) - Up and Away

NYに住んでるベーシストの友人に教えてもらった曲シリーズその①。テラス・マーティンはケンドリック・ラマーやスヌープ・ドッグのプロデューサーも務めたサックス/キーボード奏者だそうです。ダダッツ・ダダッとキックとベースが並走するド低音の重さ。これはサブウーファーを鳴らして聴きたい曲です。めちゃめちゃ格好いい。

4. Ovall - Desert Flower

Shingo Suzuki、Mabanua、関口シンゴの3人組Ovallの2019年のアルバム「Ovall」の最後を飾る曲。派手で最高です。YMOが好きな人は、どことなく「千のナイフ」あたりの匂いを感じ取るかもしれません。この曲だけじゃなく、OvallってなんとなくYMOと共通する部分がある気がして面白いんですよね。そしてこのアルバムは録音もすごくよくて、これはOTOTOYで入手したハイレゾ音源がハイレゾ冥利につきました。

5. KIRINJI - 「あの娘は誰?」とか言わせたい

堀込高樹を中心としたパーマネントなバンド形態としては最後のアルバムになった「Chersh」の1曲目。鬼気迫るような精密さで2019年の日本の情景を克明に描写した歌詞が凄すぎるあまり、いい曲であることを忘れてしまいそうになります。「シティポップ」の変態的な拡張行為。最高です。

6. Paradis - Toi Et Moi

その堀込高樹が、外出自粛下の世の中に向けて「Killer Tunes Protect You」と題して公開していたプレイリストに入ってて、知った曲です。2016年の曲なのかな。こういう甘い味付けのエレポップには本当に弱い。なるほどキラーチューンです。まんまと殺されました(僕が)。

7. DeVita  - Evita!

韓国の最大手ヒップホップ系として不動の位置を誇る、Jay Park率いるレーベルAOMGに合流し、4月上旬にデビューした新人DeVita。1曲目からいきなりこの存在感。歌ウマの切れ味が鋭いです。

8. DPR LIVE - GERONIMO!

グァムで育った英韓バイリンガルのDPR LIVEは、クリエイティブクルーDPRのラッパー。今年リリースされた2ndアルバム「Is Anybody Out There?」からの曲。SF映画仕立ての世界観とサウンドプロダクションも楽しくて、今年のK-HipHopを代表する重要作品になること間違いなしの1枚。

9. Kassa Overall - The Best of Life

NYに住んでるベーシストの友人に教えてもらった曲シリーズその②。カッサ・オーバーオールは1982年生まれのジャズドラマーで、ジャイルズ・ピーターソンのBrownswoodとも契約している現在形の才能。この曲も2分に満たない短い曲ですが、ビートとベースとピアノがぐいぐい絡んでいくスリリングな展開がたまらない曲です。

10. ZICO - Any Song

K-POPアイドルグループ「Block b.」のリーダーとしてデビューし「HER」などのno.1ヒット曲生み出している1992年生まれのZICOは、一方で同年代のアーティストと組んでFANXY CHILDというクルーを組織するラッパーであり、Hip Hopプロデューサーでもあります。

一昨年グループを脱退した後はソロ活動を本格化させ、今年リリースしたこの軽快な「Any Song(アムノレ)」も音源チャートでどちゃくそ大ヒットしました。これも間違いなく2020年のK-popを代表する曲の一つになると思います。

11. Jus2 - Focus On Me

ご存じTWICEと同じ、JYPという事務所に所属するボーイズアイドルグループGOT7(ガットセブン)のリーダーJBとユギョムによるユニットJus2の曲。アイドル曲でもこういういい曲が突然出るから気が抜けない。「Can I Cosmic?」のサウンドアイコンで知られるCosmic Boyがプロデュースした流麗なエレクトロポップで、去年のK-POPの中でも僕が特に好きな曲です。

12. Primary, Anda - Moonlight

Amoeba Cultureに所属するPrimaryことチェ・ドンフンは1983年生まれで、10曲目のZICOたちからみると1世代年上のHip Hop系プロデューサーです。Ableton Liveを駆使した緻密なプログラミングから生み出される生っぽいビートメイキングは彼の特徴だと思います。この曲は2018年にシンガーのandaとコラボした4曲EPの中の1曲。ドラマチックで切なく、冷たくて熱く儚い。この曲は本当にお気に入りで、いまでもよく聴いています。

13. As One - Shed Dem (feat. Cathy B)

1960年代後半に東ロンドンのステップニーで生まれたカーク・ディジオージョが使い分ける名義のうち、最も知られているのはこのAS Oneでしょう。ジャズ、ファンク、ソウル、そしてテクノへの深い傾倒と理解から生み出される上品で清楚な作風が信頼できます。この曲は、2004年にリリースされたアルバム「Out of The Darkness」からの1曲。Cathy Bの優しいボーカルが精巧なシンセ構造体の上で囁く、大好きな曲です。

14. Moonchild - Too Much to Ask

NYに住んでるベーシストの友人から教えてもらった曲シリーズ③。LAを拠点に活動する3人組オルタナティブR&Bです。今年の3月にリリースされた「Little Ghost」というアルバムがアートワーク含めてとにかく最高だったのですが、僕はその中でもこの2曲目の「Too Much to Ask」が好きです。少しレイハラカミのことを思い出すニュアンスが嬉しい。よく聴くと細かい音がいっぱい入ってて、アンサンブルの精緻さに驚かされます。

15. Mogan - Arugula

ベルギー・アントワープのハウスからNU DISCOまで扱うレーベル・Gents & Dandy'sから、フランス・グルノーブルのアーティストMoganの曲。ゴリゴリしたベースラインが、シルクの質感で溶け合うシンセトーンの下でイケメンぶりを発揮し続ける素敵曲です。同じハウスということで、ここから1曲目に戻っても自然につながる…はず!

以上、簡単ですがプレイリストに収録した15曲の解説でした。このプレイリストが、素敵曲との出会いのきっかけになれれば嬉しいです。感想などあれば、ぜひ聴かせてくださいね。

良かったら、100円サポートおねがいします!