本当の Universal Design が見たければ

コンビニのコーヒーサーバなんかじゃなく,病院(クリニックではなく総合病院ね)のシステムを見るべき。

病院には本当に多様な人がいる。子どももいれば年寄りもいる。泣いてる人もいれば怒ってる人もいる。男性も女性もどちらにも categorize しづらい人もいる。歩けない人もいるし,目の見えない人や耳の聞こえない人もいる。日本人も日本人じゃない人もいる。病院はその全てを「患者」として対応しなければならない。まさに Universal Design の真価が問われる現場である。電子カルテがどうのとか実は全然瑣末なことなのだ。病院の中で人と機械がどのように協調しているかよく見れば Universal Design とはなんなのか分かるはず。

本当に優れたデザインというのは人と機械が協調して動作するものだ。世の中にある「ユニバーサル・デザイン」と呼ばれているものは,単に機械が人を包摂しているに過ぎない。包摂されない人は排除され不可視になる。そういうものを「ユニバーサル・デザイン」などと呼ぶのは,末席とはいえ,同じエンジニアとして業腹な話である。