見出し画像

スペイン、セビリアで黒澤明を熱く語るスペイン人と遇う

スペイン、セビリアに1週間ほど滞在してたある日、雑誌スタンドで「Dirigido Por」って名の映画雑誌を買いました。英語でDirected Byに相当する意味だから映画雑誌でも製作者視点での記事が読めると思い直感で選びました。

その雑誌を片手にしゃれた感じのバールのカウターでシェリー酒を注文して雑誌を開いて読み始めると、気付かなかったけど、隣にいた男性(多分20代半ば)が「映画が好きなんですね?」と話しかけてきた。「そうです」と答えると「そうだと思いました、そんな雑誌を読む人は相当映画に詳しいはずです」と。簡単にお互い自己紹介すると、彼は「あなたは日本人なんですね? じゃあ黒澤明を知ってますよね?」「私の最も好きな映画監督の1人です」と答えると、彼も熱狂的な黒澤映画ファンだと言い。「羅生門」、「生きる」、「酔いどれ天使」、「七人の侍」などの色々なシーンの事について彼なりの解釈を聞かせてもらった。驚くのは、その詳しさ。日本では今の若者は黒澤明の映画のことなど知らないと言うと驚いてました。

スペインだけではなく、バーは本来立ったままカウンターでお酒を飲むところで、友人と行っても良いけどひとりで行って、他のひとりで来てる人とお喋りを楽しむ場所なのです。私は、たまたま雑誌を買ったのでそれを読みながらシェリー酒を飲むつもりだったのですが、偶然にも映画好きの人と盛り上がってしまいました。

日本の映画はフランスでは評価が高いそうです。特に小津安二郎監督作品は人気があります。セビリアの彼は黒澤明を崇拝してました。スペインでも日本映画が高く評価されているのを実感しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?