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同窓生に刺激を受ける

学校を卒業して就職すると同窓生とは同じ会社に就職したりしない限りなかなか接点がありません。増してや中退した同窓生など、普通はまったく何をやっているか分かりません。私には、中学校の同窓生で同じ学校へ進学して中退した友人が二人いました。その二人とは中学生時代は、ギターを弾く仲間としていつも同じグループでギターを弾いていました。当時は、吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫などを中心としたフォークソングブームだったのです。

進学後は、バンド活動で離れ離れになりましたが、オートバイを乗り回す仲間でもありました。そのひとりの同級生は、突然学校を中退してプロのミュージシャンになると言い出し、退学してしまいます。確かにギターは、そこそこ弾けるけど私と50歩100歩の彼がプロで通用するとは到底思えませんでした。それからは全く音信不通。もう一人は、なんとか高卒の資格を得て退学しました。その後、一度同窓会で会い機械設計の会社に勤めていると聞きました。

それから10数年が経ち、私は度々海外出張をこなしていて、合計すると1年の半分以上は国外で、日本に居る週末は休養のためごろごろしながらテレビをボケ〜っと観るのが習慣となっていました。ある土曜の午後、NHKBSでロック大全集と銘打った番組があり、へえ〜と観ていると司会は、うじきつよしか誰か(記憶が曖昧)、ゲストにかまやつひろしと東京スカパラダイスの冷牟田竜之ともう1人の名前が紹介されました。目が点になりました、「竜之⁉︎、お前何やってるよ〜」とTVの前で呟いてました。あの中退した同窓生がTVでコメンテーターとして出てたのです。

彼はサングラスを掛けて目は見えないけど、全く学生時代と変わらない話し方で本人だと直ぐに分かりました。ヘェ〜プロのミュージシャンになったんだ。番組が終わって急いでCD店に行って東京スカパラダイスのCDを探すと既に結構な枚数が並んでいました。チェックすると彼の名前がしっかり書かれていました。ギターでは無く、アルトサックスへ転向したみたいでした。(2008年にスカパラ脱退後、今はMORE THE MANというスカバンドで活動中のようです)

中学1年生の時、彼がこれ聴いて見てよカッコいいよ〜ってEPレコードを渡されました。それはキャロルの「ファンキーモンキーベイビー」「ルイジアナ」でした。当時はフォークソング全盛でしたが、矢沢永吉のボーカルは心に響きました。その彼がNHKのソングスって番組で矢沢永吉と東京スカパラダイスが共演してる姿を見た時に「お前、やったね!夢叶えたね」と思いました。仕事に振り回されるような時間を過ごしていた時だったので、彼のプロミュージシャンとしての姿が純粋な自己実現に見えて仕方がありませんでした。私自身は、楽器も何も持って無くそれこそ10数年ギターに触っても無かったことを深く恥じました。(今はギターとトランペットでJazz音楽に挑戦してます)

もう一人の退学した同窓生、島津克浩とは数年前にSNSで繋がり、今は設計会社を経営しているとのことでした。起業してもう20年以上になるとのこと。中学生時代からギターも一番上手く、器用にUコン飛行機を作ってた彼の手先の器用さは、設計の仕事に向いていたのだと思います。才能は、その頃から光ってました。彼のSNSには、週末にハーレーダビッドソンを乗り回している写真が沢山ありました。音楽とオートバイ「三つ子の魂百まで」とは、よく言ったものです。

二人には刺激を受けます。我々は中学生時代からちょっと変わってたかもしれませんが、やっぱりそうかと思ってしまいます。私が一番平凡だったかもしれません。

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