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「史上最大級」な台風が襲来する日にソニックマニア2024に行ったら、防風雨の中おにぎりを頬張る少女に遭遇した話

2024年のソニックマニアにはサカナクション、そしてUnderworldがやってくる。

そう、2022年に東京ガーデンシアターで行われたライブ以来の共演なのだ。

しかし周知のようにあの時山口一郎さんは療養中で、残りのメンバーのみでライブは行われた。

当然いつもとは全く様相の異なる内容で、それはそれでレアなライブだった為、普段からサカナクションのライブに参加されているような方にとっては逆に新鮮で幸運だったのかもしれない。

が、しかし

初サカナクションライブがそれだった私は、率直に言えばコレジャナイ感で一杯だった。例えるならば家系ラーメンが食べたい時に町田商店に入ったような‥いや、その例えはちょっとちがうか。

じゃあこうだ

家系ラーメンを麺抜きで注文してライスと一緒に頂いた。

うん、感覚としてはそっちのが近い。

ただ「何故例えが家系ラーメンなのか?」については、言ってる自分でもわからない。

その時はむしろレアな公演が観られて逆に良かったじゃないかと無理矢理自分を納得させようとしたけど、やっぱり気持ちに嘘はつけなかった。

勿論仕方ないのもわかっているし、出来る中でベストを尽くしてくれたのもわかっているから文句を言うつもりなんて一切無い。

しかもそのお詫びにトートバックなんて嬉しいオマケもくれたし、観客に誠実に向き合ってくれていたと私は思っているから有難みしか感じていない。

それに前回があったからこそ二年ぶりの今回の共演がより楽しめると思えば良い焦らしだったのかもしれない。

しかしながら、今回もタイトル通りすんなりとライブを楽しませては頂けなかったのだが。



mission1 電車が止まる前に海浜幕張へ向かえ

私の住む越谷から海浜幕張へは武蔵野線及び京葉線で、直通車両もあり乗り換え無しでも行ける…

なのでアクセスは割と良いのだが、武蔵野線ユーザーならばご存知の通り武蔵野線は悪天候に弱い。

恐らく海沿いの地域を通るのも関係しているのだろうけどちょくちょく運休や遅れが発生しており通勤通学で利用する人々はその度に混乱と困惑と幾分かの憎悪を感じているのだ。

実際、ディズニーランドで働いてる私の友人は、武蔵野線に対するヘイトが大分溜まっているようで度々私にも愚痴っていた。

そんな訳で、ソニックマニアの日にどうやら台風が完全にかち合ってしまうようだと知った時、私が真っ先に心配したのは、開催されるか否かではなく、行けるか否かだった。

幕張メッセだし多分開催はするだろうと、ただそこに私が行けなければ意味が無い。むしろ開催されて行けなければ払い戻しもされないだろうから開催されたら行くしか無いのである。

時間と資金の双方に余裕があるかたであれば前泊するなりして備えるのだろうが、残念ながらそのどちらにも余裕が無い社会弱者の私には当日向かう以外の選択肢がない。

幸い、台風が本格的に暴れ出すのは夕方以降との事なので午後イチ位で海浜幕張に迎えば問題なく到着は出来そうだった。

本来15時頃に家を出て夕方に到着して友人と落ち合い、夕食をとってから会場へ向かう予定だった。

しかし当初の予定通りだと最悪武蔵野線が運休して辿り着けなくなるか、大幅に回り道するハメになる可能性があった。

なので少し予定を早め、お昼には家を出て海浜幕張へと向かう。

楽しみに行くはずだがこれからオールナイトだと考えると正直体力に不安を感じる。ちなみに一緒に行く友人は私と違い社会弱者では無い為、近隣のホテルを取りいつでも疲れたら戻って寝られるよう万全の態勢を取っている。

お盆のせいか、それとも台風でダイヤが乱れているのかはよくわからないのだけれど、Googleマップでもジョルダン乗換案内でも正確なダイヤが出てこず若干戸惑いつつも無事14時頃海浜幕張に到着。

友人も既に海浜幕張へと到着し、ホテルにいるそうなので落ち合おうかと思ったのだが、私にはその前に1つやる事が出来てしまった。

mission2 スマホ充電アイテムをゲットせよ!

家を出る時、オールナイトイベントに備えモバイルバッテリーを持っていこうとしたのだけど、うっかりモバイルバッテリー自体の充電を忘れてしまった。

私は3つモバイルバッテリーを持っているが2個は充電が空、残りの一つは机の中もカバンの中も探したけれど見つからなかった。

仕方ないのでiPhone&モバイルバッテリーの充電ケーブルと充電が空のモバイルバッテリーをカバンに詰めて家を出た。

着いたらどこかのカフェ辺りで充電すれば良いと、そんな風に考えていたのだ。

しかし、海浜幕張でふと気がついた。

コンセントのあるカフェはあっても、USBポートが備えつけてあるカフェが果たしてあるだろうか?

心配になったが、駅前にあるプレナ幕張に100円ショップのセリアが入っていたのを思い出し、そちらで購入すれば良い、実にイージーなミッションだと考え心を落ち着かせる。

しかし、私は台風の影響をこの時まだ甘く見ていた。



海浜幕張駅前は割と人が歩いていた、しかも見る限り結構な人数が私と同じように夕方以降電車が止まるのを警戒して早くに訪れているソニックマニア参加者と応募し方もいらっしゃった。

とりあえず私はプレナ幕張内にあるセリアへと向かう。



繰り返しになるが私はこの時台風と言うものをまだ甘く見ていた。



なんとセリアは台風の影響でスタッフがおらず、この日は休みになっていた。

なるほどこういうこともあるのかと、私はこの時台風と言うものを自分がまだまだ甘く見ていたのだと自覚した。


かといって充電ケーブルを諦めてしまった場合、スマホの充電が切れてしまったら現代に置いては誇張抜きでライフラインを失うに等しい。


オールナイトイベントでそうなったら死活問題である。


なのでどうにかして充電ケーブルを買わなければならない。


とりあえずGoogle マップで近隣に100円ショップがないかを調べてみることにする。


すると駅から少し歩いたイオンにダイソーが入っているのを発見、早速そちらへと向かうことにした。

途中公園を突っ切る、通っている時は気が付かなかったというか気にも留めていなかったのだけれど、ここも千葉県立幕張海浜公園の一部。

つまりこの公園はZOZOマリンスタジアムの方まで繋がっているのである。

そう考えるととんでもない広さだと今これを書きながらびっくりしている。


この時、風はそこまで強く無かったけれど、雨が結構強くて濡れながら歩いていた。

車止めが折れて倒れていたが、これは台風の影響等では無くきっと夜にうっかりさんが車で入ろうとしてぶつけて倒してそのまま逃げたんだろう。


公演を抜けると目的地が見えてきた。

まだ建設途中で一部テナントしか完成していないらしく、ショッピングモールと呼ぶには少々殺風景な雰囲気だった。


越谷レイクタウン周辺の住民の方にもお馴染みのマライカバザール。

アジアン系雑貨屋御三家と言えば、マライカ、チャイハネ、チチカカだけど、チチカカはレイクタウンから撤退しちゃったのが残念。


マライカバザールの斜め向かい辺りにダイソーがあった、2階建てで割と広い。

こちらでアイフォンの充電コードやらタオルやらその他諸々を購入し再び駅の方へと戻る。


mission3 スマホとモバイルバッテリーを充電出来る場所へ行け!

1年後にはきっとここら辺のモール部分も完成して立派なショッピングモールになる事だろう。

その後駅の方へと戻ったのだけれど、充電コンセントが使えて尚且つしばらく長居しても大丈夫そうで席が空いているお店が無かった。

既に今夜の台風襲来を見越してやってきているソニマニ参加者の方も多々おり、それに加えて普通に海浜幕張にやってきた方々も含めて駅周辺のカフェは大混雑。

タリーズ及びスタバは席が開いておらず、ロッテリア 幕張アミューズモールは席は空いていたが席にコンセントの備え付けが無かった。

調べてみたところ駅の反対側にあるロッテリア プレナ幕張にはコンセント席があるようなのでそちらへと向かう。

すると割と空いていて普通にコンセント席に座る事が出来た、意外と穴場かもしれない。


この後ご飯を食べるのでかき氷を注文、オールナイトに備えてモバイルバッテリー及びアイフォンを充電する。

アイフォン自体はまだ良いとしてモバイルバッテリーの充電も無いのはさすがにまずかったので助かった。


プレナ幕張内のお店もこの日は台風の影響で15:00閉店のお店等がたくさんあった。

こんな日の夜に飲みに来るお客さんも居ないだろうから人件費や従業員の安全等を考えたらこの判断は正解だと思う。


結局ロッテリアには45分くらい滞在しただろうか?

混んできたら譲って席を開けようと周りの様子をちょくちょくうかがっていたのだけれど、一応平日のアイドルタイムで尚且つ台風なのもあってか席が埋まる事もなかった。

その後友人と落ち合う為友人が宿をとっているニューオータニへと向かう。


mission4 マスカラをGETしてホテルニューオータニへ向かえ!

途中友人にマスカラ持ってくるの忘れたから安いので良いからマスカラを買ってきて欲しいと言われたので、三井アウトレットパーク 幕張内にあるマツモトキヨシで買おうと歩いて向かったのだが、アウトレットパークは残念ながら台風の影響で15時(16時だったかも)に全館閉店しており買えなかった。

しかし、すぐ傍にコンビニがありそちらで買う事が出来た。


そんな訳でマスカラを手にニューオータニへと到着。

この日本当は駅前のアウトバックで夕食を取ってから会場へ向かう予定で予約もしていたのだけれど、アウトバックが台風の影響でこの日は急遽休業となってしまった。

代わりにどこかで食事を取れないかと友人が探してみた結果、ニューオータニ1FのSATSUKIのブッフェは影響しているとの事だった。

「アウトバックより高くついちゃうしマスカラも買ってきてもらったっからここは私が出すよ」


と、友人が行ってくれたので、この時このブッフェが幾らなのか知らなかった私は、普通にお言葉に甘えることにした。


ニューオータニだし7000円位はしちゃうのかな?

とかその位だと思っていた。


それにしてもニューオータニ、人生でこの手のホテルに縁遠い生活を送ってきた小市民の私には、この空間に居るのも若干恐縮してしまう位に高級感がある。

そして台風の影響なのか人気が全く無い。


そんな訳で本日のディナーはコチラのSATSUKI。

私が今まで食べたホテルブッフェ至上ガチで一番美味しかった

…その代わりに後でお値段を知ってびっくりしたのだけれど。


窓からの景色はこんな感じ。

とっても素敵な眺めなんだけれども、当然この日外は大雨で風も見ていると大分強くなってきており、この後の予定にとても不安を感じていた。

こちらのブッフェの様子は近々ブログの方で紹介させて頂こうと思います


Finalmission  SONICMANIA会場である幕張メッセへ潜入せよ!

食後はホテルの中を抜け幕張メッセへ向かう。


こんな感じで随所に道しるべがあってとっても親切、さすがニューオータニ。


歩いているとSONICMANIAの看板が見えてきてテンションが上がる。

この時は雨足が弱まっていたので傘を差さずに歩くこともギリ可能だった。


看板を記念に撮影。


看板らへんはそこまで人が多く無かったんだけれども、会場に近づくにつれてどんどんと人口密度が上がる。

もっともそれはソニックマニアに限らず幕張メッセのイベントは全部そんな感じなんだけれども。

前回幕張メッセに来たのは2023年の東京ゲームショー、つまりはほぼ一年ぶり。


並び初めてから会場入りまでは30分位だろうか?

しかもよりによって並んでいる最中に雨風が強くなり大分濡れるハメになった。

しかしそんな状況で私は信じられない光景を目にした。



なんと暴風雨の中、入場の列に並びながらコンビニのおにぎりをかじっている若い女の子を見かけたのである。


「何故今なの?」

「会場に入ってからじゃ駄目なのだろうか?」

「おにぎり濡れない?」

色々彼女に対して疑問は沸いたのだけれども、それよりも強く感じたのは彼女に対する畏怖の念。

私には到底太刀打ち出来ない強さを彼女からは感じた。

何故なら普通の人間ならば会場に入ってから食べようと考えるだろう。

しかし彼女の場合そうでは無く、恐らくは並んでる時間を無駄にせぬように食事を取る事に決めたのだ。

もしかしたら具体的な時間効率と言う理由だけでなく「中に入ったら食欲も忘れ純粋に音楽に没頭したい」そんな精神的な理由も含め彼女はあの行動に出たのかもしれない。


理由がなんであれ彼女は間違いなく強者だった。


SONICMANIA2024会場リポート

IDチェック、手荷物検査を経て無事入場。

サカナクションをなるべく前方で見る為、駆け足でステージへと急ぐ。

物販は長蛇の列で、並んだらサカナクションの開演には間違いなく間に合わないだろうから今はスルー。

そう言えば昔電気グルーヴのライブ(クラーケン鷹)の時物販に雨の中1時間半並んだのを思い出した。

その時も今回の友人と一緒に行ったんだけど彼女は物販に興味が無いらしく私1人で1時間半並んだった。


物販にまだ並んでいる人も居るからステージはまだそこまで混んでおらず、最前列とまではいかないものの割と前の方で見られた。


前回私が行ったガーデンシアターは上の方の席だったので本当に豆粒みたいな感じだったけれど、今回はこんな至近距離で見られるのかと思うと感動もひとしお。


ステージ横のモニターにはソニックマニアの文字。


しかし開演が近づくと…


サカナクションの文字に。

最初に表示された時には大きな歓声が上がった。


そして開演。


SONICMANIAはライブ中の撮影と録音が禁止されているので、感想は文章でお伝えするしか無い(撮ってる人もちょくちょくいたけど別に注意されてなかった)

今回のライブは最初の陽炎以外はシングル曲で、誰かが今回のサカナクションのセトリは特大から揚げ弁当のようだったと投稿していたけれど、まさにそんな感じのセトリだった。

石野卓球さんがこないだ言っていたけれど「フェスは客に求められてる物をやる場所」だと言っていた。恐らくはサカナクションひいては山口一郎さんも似たようなマインドだったのだろう。

今回のセトリにXで文句を言っている人も居たけれど、単独ライブであの文句が出るなら分かるんだけどフェスでそういう感想になられてもなってのが私の感想である。

もしかしたらその手の方々はソニックマニアで魚図鑑の深海辺りに入っているような曲を演奏したら「さすが!」なんて言うのかもしれないけれど、少なくとも私はあの場所においてそれは相応しくないと思う。

「サカナクション?知ってるし嫌いじゃないけど別にファンでは無いよ」

位の層でも盛り上がれるようなセトリだったしあれで正解じゃないかな?


まあファンってのは得てしてめんどくさいもんだし

サカナクションに至っては過去に魚図鑑で自らの楽曲を浅瀬・中層・深海なんて感じでカテゴライズしちゃったもんだから、ファンの中には「深海の曲を一番愛してこそ真のファン」みたいな思考回路になってる人もいるんだろう。

でも正直私は深海の収録曲の中で「これ大好き!」って純粋に思える曲はmellowしか無い。

だからガチファンからしたら私は「けっニワカがよ!」ってマウントされる対象なんだと思う。

まあ別にそこはどうでも良いや。

そんな訳でライブはとっても盛り上がったし滅茶苦茶楽しかったんだけど、前述のように早い時間から動き回ってたのもあってガチでマジで体力の限界が来ていた。

さすがにアンダーワールドもこのままここで見るのは無理があると思い、サイドへと移動。


そんな訳でアンダーワールドは少し離れた場所から鑑賞する事に。

アンダーワールドは海外アーティストだからかサカナクションの時よりもさらに撮影している人が多かった。

私も正直撮りたかったので、出来れば海外アーティストだけでも撮影解禁するか、全アーティストに撮影OKタイムなんかをMCの時にでも設けて欲しい。そもそも海外だとライブは撮影OKな場合が多いし。


全部某団体のせいなのかな?

2年ぶりと言う事でカールさんはさらにお年を召している訳だけれども、前回同様ステージ上を激しく動いたり踊ったりしてて本当いつまでもお元気でとほっこりし&また来日公演される際には是非とも行こうとそんな風に思えるステージだった。

アンダーワールドのライブってラストが必ずBorn Slippy (Nuxx)だから、あのお馴染みのイントロが流れた瞬間にテンションが上がる気持ちと同時に「あっ…終わるんだ」って言う寂しさがあるんだよね。

今回のセトリで個人的に一番印象に残ったのはPearls Girl (Tin There)、次回の来日公演の時にも是非やって欲しい。

アンダーワールド終了後は他のステージやフードブース等を見て回る事に。

ただ先ほどブッフェを食べたのもあってまだお腹は一杯、とてもじゃないけれども何か食べられるような腹具合では無かった。

ただ割と気になるお店は色々あってトムヤムクン小籠包はちょっと食べてみたかった。

こちらは餃子専門店。


こんな感じでフードブースはかなり広く出店数も多い。


ただし座席はほぼずっと埋まってしまっていた。

友達グループで来てたらきっとお目当てのアーティストの出番以外はここで居酒屋感覚でずっと酒盛りしてたりするのだろう。


フードブス上にはお盆の時、仏壇の横に飾る回るアレみたいなのがあった。

丁度時期もお盆だし意識してたりして。

スポンサーの兼ね合いなのかサントリー社以外のビールは持ち込み禁止、と言うかそもそも確かアルコールも持ち込み禁止だった気もする。

私はお酒を一切飲まないのでさっきはわからなかったが、海浜幕張のコンビニでラベルの無いボトルに入ったレモンサワーが売られていた理由が分かった。


フードブースを一回りしてから、先ほどまでアンダーワールドが出ていたステージに戻ってみるとスタッフが一生懸命次のステージの設営をされていた。

次はMAJOR LAZERだったな、と思いつつもなんかもうサカナクションとアンダーワールドで満ち足りた気分になってしまっていた。

凄く言葉が悪いんだけども

後はそこまで興味が無いアーティストを始発を待つ為だけに眺めて過ごすのか。

そんな風に思っていた。


ただ友人はホテルを取っている。

なので私がここに居ると言えば彼女は気を使って一緒に居ると言うだろう。

ソニックマニアの日のホテルニューオータニ、当然安い金額じゃない。

なんかさっきもご飯を奢ってもらったのに、気を使わせて折角止まったホテルに泊まれないのも申し訳ない。


そんな風に色々考えた結果

私の口から出た言葉は

「出ようか」

だった。


当初の私は海浜幕張駅前の快活クラブで始発を待てばいいやと思っていた。

快活のアプリで見ても空席は十分あったし今から向かって席が無く立ち往生する心配も無さそうだしそれが良いやと思った。

彼女も私同様他のアーティストにそこまで興味があった訳では無いようだったので、もっと見たいとか会場に居たいとか言う訳でも無く、私の始発までの安全な居場所が確保出来るのであれば出るのに異論は無いようだった。


外の手すりに引っ掛けられた大量の傘を眺めながら会場を後にする。

この中の半数以上、ビニール傘に限って言えば8割位はこのままここに放置されて後でスタッフが片付けるのだろう。


ただ、名札がついたカサを発見したがあのカサは帰りに持ち主の元へと無事に戻れたんじゃないかと言う気がする。


外はまだ風が多少吹いてはいたが、雨はほぼやんでいた。


「じゃあまた近々」

そんな言葉を交わし彼女はホテルへと歩いて行った。

そして私は駅へ向かって歩き始めた。



ここで私の中のゴーストが私に囁いてきた。


「雨も止んでるし快活クラブ行って眠くなったら帰るのダルくなるし…そもそも今月色々予定があって深夜散歩の時間とるの厳しそうだし…このまま歩いて今月の深夜散歩にしちゃえば良くない?」


その言葉に従ってしまった結果、まさかの唐突な深夜散歩がスタートしてしまったのである。


この続きは深夜散歩にて認めさせて頂こうと思う。

それにしても人生初のソニックマニアがまさかこんな台風の日になるとは驚きである。

けれど逆に思い出に残って良かったのかもしれない。

来年のソニックマニアに、もしもサカナクション、アンダーワールド、電気グルーヴ、プロディジーのうちいずれか2組以上が参加する事になったならば、また来よう。

でもプロディジーは参加するとしても過去の例を見るにサマーソニックかな。

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