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”普通の人”が学生へ贈りたい。働くってなんだろう?【後編】

こんにちは、スパイスファクトリー(以下、スパイス)で人事をしております北澤です。

先日前編を公開した 『”普通の人”が学生へ贈りたい。働くってなんだろう?』の後編をお届けします!

前編はこちらからご覧いただけます。

前編では、特別なガクチカやキャリアを築いてきたわけではない”普通の人”である私が、「働くって何だろう?」を掘り下げていくために、自己実現の考え方や、理想の自分とは?についてお話しました。今回の後編では、さらに掘り下げを続けて「働くって何だろう?」の結論を出していきたいと思います。


前編同様、ここでお伝えすることは私の持論となります。心理学的な要素が絡む内容になりますが、学術的な理論とは異なる可能性がありますので、その点をご了承のうえお読みください。

自分はどうなりたいか~大切な価値観~

前編で理想の自分として例にあげた、
“どんな状況になっても食いっぱぐれないスキルを持つ自分”
を叶えるには、誰しも体はひとつなので手段は選定していく必要があります。

そこで重要になるのは価値観です。
とはいえ、価値観と言われてもピンとこない人もいるでしょう。

価値観はこれまで自分が感じてきた感情と結びついていると考えるとわかりやすいかもしれません。
これまで過ごした環境の中で嬉しい・辛いと感じた出来事や、日常のなかで憤りや悔しさ、恥ずかしい思いをしたり、社会構造や風潮に苦しみを感じたことなど、どんなことで感情が動いてきたのか振り返ってみてください。そうして考えていくと、
・こんなことが世の中に広がれば素敵!
・こんな社会やルールはおかしいと思う!
といった、漠然としててもいいので何かしらの想いが皆さんにもあるのではないでしょうか。これがあなたの価値観を構成する素材になります。

ここで注意したいのが、趣味趣向の範囲で思考を止めないことです。
たとえば音楽が好き!ファッションが好き!といったもの。
なぜそれが好きなのか、その答えのほうが重要です。

ファッション好きであれば、「見た目が自信につながれば人はポジティブになれる」といった価値感を持っているのかもしれません。これをビジネス視点で見ると、人に自信や勇気を与える仕事になると考えたとすると、ファッション業界に限定せずとも幅広い可能性が見えてきます。

もしくは、こんな社会の仕組みはおかしい!という不満は、「もっと皆が平等に生きれる社会であるべきだ」という価値観を持っているのかもしれません。平等ではないと感じる領域によって、業界やソリューションの選択肢は広がります。ちなみに、平等な社会の実現となると官僚の仕事が思い浮かぶかもしれませんが、たとえばデジタルをうまく活用できない高齢者の方をサポートすることであったり、貧困世帯の子どもたちをサポートすることなど、多くは民間の力で支えられています。

このように導き出した自分の価値観と、前編でご紹介した理想の自分像を掛け合わせたものが、自己実現を叶えるためのヒントとなります。

たとえば、“どんな状況になっても食いっぱぐれないスキルを持つ自分”になりたい人が「もっと皆が平等に生きることができる社会であるべきだ」と日頃考えているのであれば、
・住む場所や生い立ちに関係なく、誰しもがストレスなく使えるこんなサービスが生まれるといいな
・それには、たぶんITの力が役立ちそう
・自分は昔から見るより作る方が好きだし、エンジニアとしてITサービスをつくる側になるのはどうか?
・いつまでも活躍できるスキルを持つためにも、常に最新技術をキャッチアップしたい
・これが叶うのはどんな場所だろうか?

このように、
・自分はどんな価値観を持っているのか
・それを実現するために必要となる経験や学びは何か
・それを得られる環境や立場はどこか
を、なりたい自分に近づくために考え選択していきます。

ただし、価値観とは時を経て変わっていくものでもあります。
価値観の変容が起こるたびに、そのときベストだと思える選択を繰り返していくことになるでしょう。

私の場合、“社会に貢献できた、とちょっとでも思える余生を迎える自分”になりたいのと、「現代に生きる人たちはもっと心に余裕を持ったほうがいい」という価値観を今は持っています。

不便なことや悪い習慣をなくしていくことが、心の余裕をつくるきっかけになると私は思っています。不便なことや悪い習慣をなくしていくのにはデジタルの力が役立ちそうと考えました。そして、デジタルのものづくりに関わる人たちが、最大限パフォーマンスを発揮すれば世の中の不便がもっと早くなくなり、私の価値観が実現する近道になると考えました。

結果、働く仲間を増やし・働く人たちを支える人事の仕事が私のやりたいことだと思いました。そして、私自身が思う社会貢献の考えにフィットするスパイスに身を置くという選択をしたわけです。

キャリア選択に「不正解」はない

ここまで偉そうなことを申しましたが、若かりし頃の私は本当に意識の低い学生でした。

楽に生きたい、永久就職(死語)したいなんて話を酒の肴に友人と語り合っていました。ろくな志もなかったし、就活での企業選びは他人任せの部分を基準にしていました。

20代前半は鳴かず飛ばずでしたが、今は自分の価値観を実現できそうな企業に身を置き、小さな力であるとは思いますが、社会貢献の一助になれているという自己肯定感を得ています。
学生時代の就活は失敗したな、と当時は思いましたが今の自分を見ると「あの経験も必要だった」と考えられるようになりました。

自分語りが長くなってごめんなさい。
伝えたいのはキャリアにおける選択に「不正解」はないということ。
私は右往左往しながらも、自分は何を大事にしたいと考えている人間なのかを数年かけて考えた結果、自分の軸を持って納得できるキャリアを積んでいる最中です。

自分次第で「不正解」だと思った選択を「正解」に変えることができる。
但しそれには自分を理解し、どうありたいかを自分の軸として形成していく過程がないと成し得ないというのが私の経験から言えることです。

約束されていない未来、特に他人任せの部分にとらわれることなく「自分が大切にしたい価値観」をぜひ見つめてください。

大手かスタートアップか、選択に悩まれている方は大手企業からスパイスに転職したメンバーが書いたこちらの記事も是非参考にしてください。

働くってなんだろう?

さて、やっと結論まで来ました。これまでの私個人の経験から、
「働くこととは自己実現であり、自己実現とは自分の価値観を実現することである」と私は考えます。

しかし、学生の方のなかには自分が大切にしたい価値観を言語化すること自体に迷走してしまう人もいると思います。かつての私がそうでした。
そして、自分を理解し、どうありたいかを自分の軸として形成していく過程がないと成し得ないとも先ほどお伝えしました。

その過程として、アルバイトやボランティア団体での活動であったり、インターンシップを経験することが役立つのではないでしょうか?その中でもインターンシップ、そのなかでも長期タイプのものであれば、業界の風潮やそこに集まる社会人の考え方に触れる濃度が高くなり、自分がビジネス環境でどんな価値観を求めているのかをイメージしやすくなります。

昨今は長期インターンシップの門戸が一昔前より開かれており羨ましい限りです。私も学生時代に経験し、自分の価値観を早期に自覚できていたらもっと早く成長できたかも、とついタラレバを口にしてしまいます。(今の自分もアリなので後悔はしていません!)

スパイスも長期インターンシップを実施しております。
・インターン生でも実務を経験したい
・スタートアップの小回り力と裁量を与えられる環境を活かして自身のスキルを高めたい
・挑戦できる、成長できる環境に身を置きたい
・サスティナブルに興味がある、社会貢献に関わりたい
自分の価値観と上記が紐づきそうだなと感じた方は是非ご応募ください。あなたのキャリアについて一緒にお話しましょう!

最後に

他人から「この生き方が正解!」と言われたり、テレビやインターネットで見聞きすることもあるでしょう。

でも、他人の意見に振り回されて選んだ結果は納得感が低くなり、ちょっとうまくいかないと自分を見失うこともあります。
「おまえのオールをまかせるな」と誰かさんも言ってますしね。

キャリアとは人生の大半を占めることになりますので、テーマが壮大になってしまい1本の記事だけで伝えきることができず2部構成にて長々と語らせていただきました。この記事をきっかけとして、自分の生き方を本質的に考える時間をつくろうと思ってくれる人が増えると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


スパイスファクトリー株式会社
世界がより良い方向に向かう"触媒"であることをビジョンとし、他の先進国に比べてデジタル化が遅れていると叫ばれる日本において、より社会貢献性・公共性の高い領域でのDXを促進し、デジタルの力を使っての社会課題解決を目指しています。代表を含めエンジニアが4名で立ち上げ、創業以来5年間、売上高は継続して150%成長。人数も直近1年間で2倍の60名規模になっています。

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