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ここで働くことが、これから選ぶ道の中で一番楽しそうだった

はじめまして、スピカワークスと申します。

弊社は先月6/3に設立されたばかりの、「少女漫画家(クリエイター)さんのマネジメント」を主な業務とする会社です。代表は少女マンガの編集者である鈴木重毅@しーげる。ほかのメンバーは、事務方Nさんと広報・営業担当の私(T)、計3人の小さな組織です。

……と書いてみましたが、実は私、広報も営業も未経験です(前職は書店員)。代表とは当時の勤務先の店頭でたまに話す間柄で、会社に誘われた時はちょうど無職になっていました。

講談社を辞めて会社を設立します」「一緒に働きませんか」と声をかけられた段階では「事務もしくは総務」といった、あいまいな区分でのお誘いでした。いっぽう、こちらも適当だったので「何ができるかはわからないけれど、鈴木さんと働くなら楽しいかなあ……」といったふんわりさで続報を待ち、ふたを開けてみたら「事務の人は別に雇うことになりました。が、税理士さんへ相談したところ『もう一人雇っても大丈夫』ということなので、広報か営業でいかがでしょう?」と。

正直驚きました。だって私、どちらも未経験です。そしてこの時点ではまだ会社の主な業務内容(=マネジメント)もよくわかっておらず、そのため「事務ならできそうな気がしてたけれど、広報?そして『営業』って、そもそも何を売る会社になるの?設立時にそれ必要なん?雇う余力が本当にあるの??この人、こんなところでバクチ打って大丈夫だろうか……?」と、余計なことまで含めて、内心ぐるぐる考えました。

でも迷ったのは一瞬で、すぐに「ここで働かせてもらおう」と決めました。その最大の理由は、最初に抱いた気持ちが揺らがなかったからです。つまり「この人(=代表)と働くことが、これから選ぶ道の中では一番楽しそうだった」、これに尽きます。

今となっては身内ボメになるかもしれませんが、そもそも代表って働き者なんですよ。それもかなり度を越した、編集者さんの中でも屈指の仕事バカ。書店員時代、来店した代表の顔がむくんでいるなあと感じて「お疲れですか?」と声をかけたら「三徹(夜)目なんです」とふんわりにこやかに返すとか、お子さんたちが小さいころに聞いたエピソードでは「先日自宅を出るとき、子どもたちに「次いつ来るの?」「また来てね!」と言われて、『ここ俺んちだよ……』って思いました」とか。のちに他の編集さんから、編集部の机で寝ている姿が常態化しているという話を聞いて、すごく納得したことを覚えています。

とはいえ今のご時世、それらは決して褒められた話ではないでしょう。ただ、どうしてそこまでするのか。何のために働くのか。その不思議さについて考えた時、作家さんをひたすら大事にする姿勢、作品に対する粘り強さ、そして関わる全ての人ともきちんと繋がろうという「信念」が見えました。その在り方は書店への向き合い方にも通じていて、だからこそその気持ちには応えたいと、書店員時代は常々思って話をしていました。

そういう人から「新しいことをするので来ませんか?」と言われたら。何をするかも、自分に何ができるかもわからない。役に立たないかもしれないし、何もできないまま終わるかもしれない。それでもやっぱり、もし何かが一緒にできるなら。

そんなことを考えて、私はスピカワークスの社員となりました。

ちなみにこの話には衝撃的なオチがあります。入社後、外部の方とお目にかかったいくつかの席で、代表から「Tさんが入ってくれるって思ってなかったんですよね~」と言われ、一度目は空耳かと思ってスルーしたんですけれど、さすがに二度目は真顔で代表の顔を振り返りました。そりゃないわ!声かけたのそっちだそっち!入る、入るよ!必要とされたら入るってーーー!

そしてこのnoteも、先週「Tさん、来週から書いてくださいね(にっこり)」と、突然話をふられて始めることに。内心、(そういえば先日始めた会社のtwitterinstagramも、同じノリで言われたな……これ、リアルタイム広報育てゲー……?)と思いましたが、まずは続けることが肝心、続けられるよう努めます(「こういう本読むといいよ!」とか「広報の心得とは」的な何かがありましたら、ぜひご教示くださいませ……)。

わからないなりに手探りで少しずつ、代表の仕事と作家さん、そして作品を支えていける広報・営業、会社にしていくべくがんばりますので、これからどうぞよろしくお願いいたします!







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