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[#005]地学の最高の楽しみ方――それは「研究すること」かもしれない。

こんにちは、ちーがくんと申します。

大学院で地学を研究する傍ら、地学の魅力や重要性について発信活動をしています。

今回も「ド文系ちーがくんが理転して理学博士になる旅」の続きをお届けします。

これまでの連載では、私が大学院に進むまでの歩みを中心に紹介してきました。

本来であれば、もう少し深い話に踏み込みたいところですが、まずは私がどのような経緯をたどってきたのかを知っていただきたく、このようなざっくりした内容をを届けしてきました。

今回は、大学生活から少し時間を進め、いよいよ研究の話に触れてみたいと思います。


研究に対する先入観

研究という言葉を聞くと、アカデミックな雰囲気を連想しがちです。

私も研究室に配属されるまでは、大学院の先輩などから話を聞くたびに、少し堅苦しい世界だと感じていました。

私自身が持つ「地学の楽しさを広めたい」というビジョンから考えると、アカデミックな研究の道は自分には必要ないのではないかと考えていたのです。

地学の魅力を伝えることは、学部卒でも十分にできるのではないか、とも思っていました。

研究ってこんなに楽しいの!?

しかし、研究室に配属されたことで、私の考えは大きく変わりました。

実際に研究に取り組んでみると、もうめちゃくちゃ楽しい!

【自己紹介】人生を懸けて地学教育を広めたい理由」でも触れましたが、私は地学の魅力は身近に溢れた地学からの「なぜ?」という疑問を解き明かすことができることにあると考えています。

それを地学の本を読む、講義を聞くといったことで実感していたのですが、研究をすることで、その疑問を自分の手で解明するという感覚を味わうことができるのです。

例えば、研究においては、期待通りの結果が出ることもあれば、そうでない場合もあります。

特に予期しない結果が出たときこそ、本当の面白さが現れます。

どうしてこうなったのか? 一つひとつ仮説を立て、それを検証するプロセスこそ、好奇心を最も満たしてくれるものです。

そうした自由な発想を大切にできる研究環境に恵まれたことは、私が研究を楽しめている大きな要因だと感じています。

地学の最高の楽しみ方――それは「研究すること」かもしれない。

地学という学問は、学んでいるだけでも身の回りの疑問が解ける喜びを感じることができます。

しかし、「研究する」という形でその疑問を自分自身で解き明かしていくことは、地学を楽しむ最高の方法ではないかと思うようになりました。

ここでいう研究とは、私のように大学院や研究室に所属することだけを指すわけではありません。

教科書や参考書に書かれた内容をただ鵜呑みにするだけでなく、疑問を持ち、それを自分なりに解決しようとすることこそが研究です。

そのために図鑑を調べたり、博物館や科学館に足を運んだり、インターネットで情報を探したりすることも立派な研究の一環です。

身近な観察や分析、たとえば毎日の気温の変化を記録したり、岩石をルーペで観察することも、個人でできる素晴らしい研究活動になります。

そういった疑問を自ら持ってそれを何かしらの形で解消する、といったそのプロセスこそが、地学を最高に楽しむ方法なのではないか、というふうに今は考えています。

さいごに

私は、こうした地学の最高の楽しみ方を知ってしまったからこそ、博士課程まで研究を続け、その楽しさをさらに深めたいと感じるようになりました。

この連載「ド文系ちーがくんが理転して理学博士になる旅」を通して、その魅力を皆さんと共有していければ幸いです。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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暑い日が続きますので、みなさま体調にはお気をつけください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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