小売とOEMの違い。

本日も訪問ありがとうございます。

アパレル業界歴31年の私があますことなく情報をお伝えしていきます!

本日この記事を書いた理由は、小売りからOEMに転職される方が多くいらっしゃいますが、私の見てきた限り仕事内容の違いで早々に離職されてしまったり、勤務していても苦労されていらっしゃる方を多数お見受けしましたので、事前の参考になればと思ったからです。

アパレル業界には大きく分けて2つの軸があります。1つは店舗を運営している小売り、もう一つはその商品を作るOEMです。それぞれの会社に企画(デザイナー/パタンナー)、生産管理、営業(MD含む)が配置されているわけですが、仕事の内容は全く異なります。職種名と内容は同じですが、誰(どこ)に向けての仕事なのか、ということです。自社で企画性・販売までをされる小売さんもいらっしゃいますが、現状OEM会社に依頼するのが一般的です。なぜなら中国やアジア系海外生産が日常化した現在、輸入業務や工場管理にはOEMのほうが長けているからです。

小売りに関しては自社の商品を消費者に向けて発信し売るわけですから、ターゲットは「購買する人」。それに対してOEMはその小売りに即した商品を作ることを目的としているのでターゲットは「小売り」になります。両社も消費者の欲しいと思う商品を作る上で考慮しなけえればならないのが「トレンド」「素材」「価格」にはなるのですが、ここでポイントになってくるのが「視点の違い」になるわけです。

ある商品を作るとしましょう。

小売り(店舗を持つ側)が「こんな商品を作りたい」と企画をOEMに投げてきます。それを受けたOEM側はコストに見合う素材を選定し、その形が縫える工場を決めクレームが発生しないように縫い方を踏まえてサンプル作成にかかります。この時点で小売りは購買客に対しクレームが来ないように売れるものを作り、OEM側は販売する小売りがクレームを受けないように商品の細かな部分に更に配慮して作る、ということが前提になるわけです。実際問題、買われた商品に不備があった場合、買ったお店にクレームを言いますよね?じゃあそのクレームはどう処理されるのかというと、受けた店舗が本社に伝え、その本社は生産であるOEMに「どうして問題が起きたのか?」とフィードバックされるわけです。図式にすると

購買客からのクレーム⇒購入店舗⇒小売り本社⇒OEM⇒縫製工場、となります。

小売りは販売に対しての責任、OEMはその販売に対する商品の品質についての責任が重視されるというわけです。

長くなりましたので、この続きはまた次回。お読み頂きありがとうございました!それでは、また。






「それでもアパレルで生きていく」そう決めた同志に向けて、業界歴31年、小売りと量販OEMの全てを知り尽くした私がお役に立てる情報を余すことなく本音と実情を踏まえて発信していきます! ご質問、お仕事のご依頼はkei748r@gmail.comまで