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Dialogue 02 地域社会(渋谷区)との対話会実施レポート

スペースマーケットは「アクションを生み出し、世の中を美しくする」をサステナビリティ・ビジョンとして掲げ、様々なステークホルダーと連携し多様なアクションを生み出すことで社会の持続可能性への影響力を発揮していきます。
ステークホルダーとの対話会の第二弾は当社本社がある渋谷のキーマンの皆様。
サステナビリティの実現に向けて、渋谷でどんなアクションを生み出せるか対話しました。

ご参加いただいた皆様
・渋谷区 産業観光・文化担当部長 宮本 安芸子 様
・青山キラー通り商店街会長 原田 浩太郎 様   
・笹塚ボウル(株式会社京王興産)代表 財津 宜史 様
・渋谷区観光協会 理事兼事務局長 小池ひろよ 様


今日は当社の本社がある渋谷のキーマンの皆様に、渋谷のまちの可能性や課題。そして持続可能なまちにしていくためにスペースシェアの可能性について対話させていただきたいと思います。


原田:渋谷は大いなる都会であり大いなる田舎だと思っています。70万人の観光客が訪れますが「泊まる」がないまち。平均滞在時間は2時間なんです。
一方で、脇道、裏道が面白い街です。笹塚、代々木上原に住んでいる女性たちが
コロナの前までは、家はただ寝に帰る場所だったが、コロナ禍では通勤がなくなり、他の街に出かけることがなくなり自宅の駅周辺、住んでいる街・商店街に興味を持つようになり、街の魅力の再確認したという声も聞きました。

重松:確かにコロナ禍でスペースマーケットでもより日常使い、ローカルでの利用が増えました。身近な暮らしや自分の住んでいる街に目を向けて、日常のクオリティオブライフをあげる、まちの魅力を再確認するというのはいいですね。

原田:商店街の魅力は、商店の人と話せることです。もちろん、話したくない人は話さなくていいのですが、そこには「自助」だけでなく、顔見知りの「共助」があります。共助のために店舗を活用するというのはいいと思います。

重松:当社のビジネスモデルのシェアリングエコノミーはCtoCのマッチングが特徴です。特に提供者が個人というのがこれまでにないビジネスモデルなんですね。だから共助のビジネスとも言われています。

原田:一方で、15分の貸し出しの魅力を伝えることが必要です。スペースをシェアすることを手間だと思う方々も多くいると思います。

重松:そうですね。プラットフォームとして、ホストの皆様にどれだけ手間をかけないようにしていくのかというのはいつも考えています。プラットフォーム上の手続きだけでなく、スマートロックの存在等テクノロジーの力でオペレーションの面倒をグッと下げることができるのでそこも含めて啓蒙していきたいです。

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宮本:行政スペースは、いきなり誰でもいつでも貸し出すのは難しいです。
お祭りの時だけに開放して使うような場所などを、顔見知りならいつでも使えるようにするとかは良いアイデアかもしれません。

小池:渋谷区で「ふだん話す機会の少ない近隣の人ともっと顔見知りになる日」として毎年6月第一日曜にやっている「おとなりサンデー」から一緒に取り組みをスタートしてみるのもいいかもしれませんね。

重松:それはいいアイデアですね。そもそも自分がこのビジネスをやろうと思ったのも、スペースの非稼働時間がもったいないなと思っていたからなんです。結婚式場の平日とかオフィスの土日とか飲食店の営業時間外とか。行政スペースには大きな可能性を感じています。


宮本:渋谷区で「空き店舗活性化プロジェクト」というのをやっていまして、空きスペースと、若手クリエイターなどを繋ぐPJを1年間やってわかったことは使っていない空き店舗をなかなか貸してくれないことです。顔が見えない若い方などにいきなり貸し出すのは抵抗があるんですね。まずが信頼関係をつくる仕組みが必要だと感じました。

重松:そうですね。プラットフォームとして備えている相互評価の仕組みや、保険といった安全安心の仕組みを伝えたいですね。一方で行政の方と一緒に空き家活用の選択肢として取り組みができると、大きな社会課題である空き家課題に一石を投じれると考えています。
また、スペースマーケットには場所を借りたい人が沢山登録しています。プロジェクトの募集先としても連携できると思います。

財津:笹塚ボウルのビジョンも、「文化をつくる」なので、スペースマーケットのコーポレートビジョン「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」には共感します。習慣化することが、文化につながる。毎週通ってもらうことでコミュニティが生まれて文化につながっていく。公民館のように、目的もなく集まっていただけるような場所にしていきたい。その想いのもとに、キッズフリーマーケットなどボーリング場でない場所の貸出を行っています。

原田:笹塚ボウルのすごいところは、ボーリングしなくても行きたくなるところ、行ってもいいところ(笑)

重松:笹塚ボウルのビジョン、取り組みいいですね。スペースマーケットも商業店舗の空いてる時間の収益化については力を入れています。例えば飲食店の営業時間外以外の貸切での利用とか、ワークスペースとして貸し出すとか。そうすることで新しい顧客層を広げたり、コミュニティができたり、まさに新しい文化が創造できると思います。

宮本:渋谷区は、部活の民営化の推進を始めています。部活の場所としてスペースシェアが活用されていくのはいいですね。

小池:渋谷区で行われている、学校だけでなく、家庭や地域社会と連携した教育を推進して「学びのハイブリッド化」を推進する「シブヤ課」と連携してもいいですね。
 
重松:将来世代のためにスペースシェアを活用していくのはぜひやりたいと考えています。本日はさまざまなご意見を聞かせていただきありがとうございました。
私たちは地域社会の皆様と協働して、スペースシェアを通じて持続可能な社会を切り拓いていきたいと思いますので引き続きどうぞよろしくお願いします。

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